カルチャー
机の上のサイエンス。Vol.1
数理模型
2021年6月22日
photo: Akira Yamaguchi
cooperation: Yasumasa Konishi
text&edit: Shogo Kawabata
2021年7月 891号初出

自然や科学の世界に潜む、息をのむような機能美。
その形にはすベて意味があり、知るたびにますます興味が深まっていく。この新連載では、そんなネイチャー&サイエンスの魅力を身近に感じるためのエトセトラを紹介していこう。

第1回は「数理模型」の世界。この流麗なフォルムは、数式を立体化して表したもので、すべてに数学的な意味がある。例えば写真中央奥の立体は、「一葉双曲面体」と呼ばれるもの。Z軸(垂直軸)とねじれた位置にある直線をZ軸回りに回転させた際に生じる面を表している。こうした模型は、大学などの授業で数式を視覚的に理解するために使われたもので、19世紀後半から20世紀初頭にかけて主にドイツで製作されていた。東京大学に世界有数のコレクションが収蔵されているマルチン・シリング社のものはその代表例だ。日本でもごく少数だが製作されており、その製作元のひとつが大阪にある「加藤数物製作所」。


昭和2年の創業以来、数学・工学教育のための教材を開発、製造してきた会社だ。教育現場ではコンピューターの3Dモデルが使われ、数理模型はほとんど出番がなくなってしまった。しかし、造形物としての美しさから、近年美術品としての評価が高まってきており、加藤数物製作所では、今後、過去に製作されていた数理模型を少しずつ復刻していく計画が進んでいる。




インフォメーション
加藤数物製作所
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