カルチャー

まだまだ続く寒さにも負けじと訪れたい展示4選。

さーて、2月はどんな展示に行こうかな。

2025年2月8日

特別展「鳥 ~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統~」
@国立科学博物館

レイザーラモンRGさんのコラムは読んでくれた? 「日本野鳥の会」会員のRGさんならではの、野鳥の魅力を綴った興味深くて面白い話が載っているので未読の方はぜひ。そんなRGさんが音声ガイドを務めるのが本展。古今東西の身近な鳥から、珍しい鳥、絶滅してしまった鳥、可愛すぎる鳥、個性的な鳥……多種多様な世界中の鳥たち600点以上の標本が集まるほか、「鳥の雌雄産み分け」「鳥にもある“方言”や“言語”」「カッコウの托卵で宿主は滅びないのか?」など、気になる特集コーナーも。一家に一冊ほしい図録も見逃せない。身近ながらも謎に包まれた鳥たちの世界へ羽ばたいてみては。ちなみにPOPEYE Webにはバードウォッチングについての記事もあるので、こちらも事前にぜひチェックを。

インフォメーション

鳥~ゲノム解析が解き明かす新しい鳥類の系統~

会場:国立科学博物館
会期:2024年11月2日(土)~2025年2月24日(月・休)
時間:9:00〜17:00(入場は16:30まで)
休み:月曜日 ※2月17日(月)、2月24日(月・休)は開館。
料金:一般・大学生2,100円、小・中・高校生600円

Official Website
https://toriten.exhn.jp/

総合開館30周年記念「鷹野隆大 カスババ ―この日常を生きのびるために―」
@東京都写真美術館

鷹野隆大《2002.09.08.M.#b08》〈立ち上がれキクオ〉より 2002年
©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

鷹野隆大《レースの入った紫のキャミソールを着ている(2005.01.09.L.#04)》〈IN MY ROOM〉より 2005年 ©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

鷹野隆大《2015.10.28.#a28》〈カスババ2〉より 2015年
©Takano Ryudai, Courtesy of Yumiko Chiba Associates

恵比寿にある『東京都写真美術館』が開館30年を迎える。そんな節目に開催されるのが写真家、アーティスト・鷹野隆大の個展だ。鷹野隆大(1963-)は写真集『IN MY ROOM』(2005)で第31回木村伊兵衛写真賞を受賞し、現在も国内外で活躍を続けている。本展のタイトルに掲げられた言葉〈カスババ〉は、作家による造語で、“カスのような場所(バ)”の複数形なんだとか。大規模な自然災害や感染症の世界的流行、経済発展による環境破壊や都市開発など急速に変化する現代社会のなかで、美しいものだけではない現実を受け入れ、弱いものもみにくいものもそのまま、むき出しのイメージを提示する作家らしい言葉だ。初公開作品を含め、これまでの歩みを概観する本展で、日常を生き抜くヒントがもらえるかもしれない。

インフォメーション

総合開館30周年記念 鷹野隆大 カスババ

会場:東京都写真美術館
会期:2025年2月27日(木)~6月8日(日)
時間:10:00~18:00(木・金曜日は20:00まで、図書室を除く)※入館は閉館時間の30分前まで
休み:毎週月曜日※ただし、5月5日(月)は開館、5月7日(水)は休館
料金:一般 700円、学生 560円、中高生・65歳以上350円

Official Website
https://topmuseum.jp/contents/exhibition/index-4826.html

横浜美術館リニューアルオープン記念展
おかえり、ヨコハマ
@横浜美術館

奈良美智 《春少女》
2012年 アクリル絵具、カンヴァス  227.0 x 182.0 cm
横浜美術館蔵 ©YoshitomoNara

今年2月の大ニュース! いよいよ横浜美術館が全館オープンを迎える。丹下健三が設計した館内をアップデートし、開放的な「グランドギャラリー」や外壁の「フォルス・ウィンドウ」(にせ窓)など、建物の魅力も一段と高まっている。そんな場所で、セザンヌ、ピカソ、マグリットや奈良美智など、館が所蔵する貴重なコレクションの多くに久しぶりに出会える良い機会だ。また、横浜市歴史博物館、横浜開港資料館、横浜都市発展記念館、横浜市民ギャラリーなど、市内の充実した所蔵品や資料も集結するとのこと。横浜、港エリアからの新たな船出をお祝いしよう。

インフォメーション

横浜美術館リニューアルオープン記念展 おかえり、ヨコハマ

会場:横浜美術館
会期:2025年2月8日(土)~6月2日(月)
時間:10:00〜18:00(入場は閉場の30分前まで)
休み:木曜日(ただし3月20日[木・祝]は開館)、3月21日(金)
料金:一般1,800円、大学生1,500円、高校・中学生900円、小学生以下無料

Official Website
https://yokohama.art.museum/exhibition/202502_welcome_back_yokohama/

DIC川村記念美術館 1990–2025 作品、建築、自然
@DIC川村記念美術館

ロスコ・ルームへと続く廊下
撮影:高橋マナミ

101室 印象派からエコール・ド・パリへ

ムーア彫刻と広場 
撮影:高橋マナミ

DIC川村記念美術館外観
撮影:渡邉修

1990年に千葉県佐倉市の緑豊かな北総台地に開館し、34年にわたり運営をしてきた「DIC川村記念美術館」。企画展示の面白さはもちろん、美しい「エントランスホール」や「ロスコ・ルーム」など、館の指針として「作品、建築、自然」に重きを置いた空間は、日本の美術館の歴史を語る上で欠かせない。そんな「DIC川村記念美術館」も3月いっぱいで休館を迎える。全ての展示室を使い、 約180点となる過去最多のコレクションを展示。館が大切にしてきたコンセプトや展示空間に向き合う貴重な時間。ぜひ目に焼き付け、体感しにいこう。

インフォメーション

DIC川村記念美術館 1990–2025 作品、建築、自然

会場:DIC川村記念美術館
会期:2025年2月8日(土)〜3月31日(月)
時間:9:30〜17:00(入館は16:30まで)
休み:月曜(ただし2月24日、3月31日は開館)、2月25日(火)
料金:一般1,800円、 学生65歳以上1,600円、高校生以下無料

Official Website
https://kawamura-museum.dic.co.jp/art/exhibition-past/2025/collection/