カルチャー

さーて、11月はどんな展示に行こうかな。

テーマに着目して鑑賞したい展示4選。

2023年11月8日

森美術館開館20周年記念展
私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために
@森美術館

西條 茜《果樹園》2022 年 陶130×82×82 cm、展示風景:「Phantom Body」アートコートギャラリー(大阪)2022 年、撮影:来田 猛

11月なのにこの暑さ。体感的には、もはや日本からは秋が消えたといってもいいだろう。毎年のように聞く「異常気象」の言葉であるが、身近なレベルであからさまに我々の生活も変化してきている。今一度「エコロジー」という概念について、気候変動・環境問題について向き合ってみたいところだ。森美術館で開催中の同展は、「エコロジー」というキーワードのもと16ヶ国から34名のアーティストが出展。人間同士のコミュニティ、人間をも含む生態系、人間が認知できない世界の在り様も含んだ、より広く新しい「循環」の在り方について、展示を通して探究する。

インフォメーション

森美術館開館20周年記念展 私たちのエコロジー:地球という惑星を生きるために

会場:森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
会期:2023年10月18日(水)〜2024年3月31日(日)
時間:10:00~22:00 ※火曜日のみ17:00まで、ただし2024年1月2日(火)、3月19日(火)は22:00まで。最終入館は閉館時間の30分前まで。
休み:会期中無休
平日料金:一般 2,000円、高校・大学生 1,400円、子供(4歳~中学生)800円、65歳以上 1,700円。
休日料金:一般 2,200円、高校・大学生 1,500円、子供(4歳~中学生)900円、65歳以上 1,900円。

公式サイト:https://www.mori.art.museum

あみきをほどく 家庭用編み機の展覧会
@生活工房ギャラリー

デザイン・イラスト:Momoe Narazaki

人に歴史あり、編み機に歴史あり。本展で紹介される編み機とは、戦後に普及し、最近は目にすることも少なくなった「家庭用編み機」のこと。誰でも早く簡単に、きれいに編めることが目指されたプロダクト。既製服を買うことが一般化するまで、最盛期の1950年代後半〜60年代には年間100万台が生産されていたという。ある人には懐かしく、ある人には新鮮な編み機の数々が一堂に会するほか、豊富な資料や作品も並ぶ充実の展示だ。編み機・編み物の魅力を再発見。三軒茶屋のキャロットタワー内にある生活工房にて。

インフォメーション

あみきをほどく 家庭用編み機の展覧会

会場:公益財団法人せたがや文化財団 生活工房(キャロットタワー・3F)
会期:2023年10月31日(火)~2024年1月21日(日)
時間:9:00~21:00
休み:祝日をのぞく月曜日 ※11月5日(日)は設備点検、12月29日(金)~1月3日(水)は年末年始のため休室。
料金:無料

公式サイト:https://www.setagaya-ldc.net/program/580/

葉山館20周年記念
100年前の未来:移動するモダニズム 1920-1930
神奈川県立近代美術館 葉山

和達知男《謎》1922年頃 鉛筆、水彩絵具、紙 神奈川県立近代美術館

日本で最も古くからある公立の近代美術館、神奈川県立近代美術館が葉山館を開館してからはや20年。「近代(モダン)」という言葉に立ち返り、モダニズムが多様に展開した1920年代を再考する。関東大震災とその復興を挟んで都会に展開した前衛諸派、シュルレアリスムの端緒から魯迅の木版画運動まで、大正から昭和へと移る100年前の世界で、シティボーイならぬモダンボーイ&モダンガール(モボ・モガ)たちが夢みた新しさの諸相に迫る。

インフォメーション

葉山館20周年記念 100年前の未来:移動するモダニズム 1920-1930

会場:神奈川県立近代美術館 葉山
会期:2023年10月7日(土)〜2024年1月28日(日)※一部展示替えあり
時間:9:30〜17:00 ※入館は16:30まで
休み:月曜日(1月8日を除く)、12月29日(金)〜1月3日(水)
料金:一般1,200円、20歳未満・学生1,050円、65歳以上 600円、高校生100円

公式サイト:http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition/2023-the-future-100-years-ago

アーティスト・イン・レジデンス プログラム2023 “starquakes”
青森公立大学 国際芸術センター青森(ACAC)

デザイン:本庄浩剛

「starquakes」とは、恒星が生み出す微弱な振動を意味する。創作や研究へと向かうアーティストらの振動が誰かを共振させるかもしれない。そんなテーマのもと開催される本展は、フィオン・ダフィー、入江 早耶、ロウ・ペイシェン、西村 涼ら4名のアーティストを招いたアーティスト・イン・レジデンス プログラム。会期中はそれぞれの作家による展覧会が開催されるほか、ワークショップなどもひらかれる。その場でしか起こりえない体験や発見に触れられる面白い機会となりそうだ。

インフォメーション

アーティスト・イン・レジデンス プログラム2023 “starquakes”

会場:国際芸術センター青森(ACAC)
会期:プログラム期間 2023年9月14日(木)〜12月20日(水)、展覧会会期 2023年10月28日(土)〜12月17日(日)
時間:10:00〜18:00
休み:会期中無休
料金:無料

公式サイト:https://acac-aomori.jp/program/2023-3/