カルチャー
11月はこんな本を読もうかな。
読書の秋にうってつけな3冊。
2023年11月1日
text: Keisuke Kagiwada
『スーザン・ソンタグ 「脆さ」にあらがう思想』
波戸岡景太(著)

20世紀末のアメリカを代表する知識人、スーザン・ソンタグの入門書。しかし、本書は彼女のわかりやすいイメージを描き出すことは避ける。ときに矛盾すら孕みながら、同時にいくつもの顔を持っていた彼女を、そっくりそのまま描こうとするその姿勢は、ソンタグが提唱した「反解釈」の実践なのかもしれない。¥1,210/集英社
『闇の精神史』
木澤佐登志(著)

なぜ人は宇宙を目指すのか。ロシアの宇宙主義、アフロフューチャリズム、サイバースペースなどを取り上げながら、本書はその思考を深める。とりわけ、土星人を自称したジャズミュージシャンのサン・ラーが、白人によって奪われたルーツを宇宙と仮構することで、白人による黒人の歴史のオミットに抵抗していたという話には感動した。¥1,122/早川書房
『訂正する力』
東浩紀(著)

今の日本に必要なのは「訂正する力」だと著者は語る。「じつは……だった」の発見を積み重ね、「現在の新たな定義によって、過去の定義を組み替え、新たな一貫性を作り上げる」そんな力こそが重要であると。この力は、何が正しいのかわからない今という時代を、サバイブするためにも役立ちそうだ。¥935/朝日新聞出版
関連記事

カルチャー
キャサリン・レイシー著『ピュウ』をレビュー。
クリティカルヒット・パレード
2023年10月23日

カルチャー
カート・ヴォネガット著『キヴォーキアン先生、あなたに神のお恵みを』をレビュー。
クリティカルヒット・パレード
2023年6月5日

カルチャー
10月はこんな本を読もうかな。
公園で秋の到来を告げる涼風を感じながら読みたい3冊。
2023年10月1日

カルチャー
9月はこんな本を読もうかな。
馴染みの喫茶店で涼みながら熟読したい3冊。
2023年9月1日

カルチャー
追うべき背中は本の中にある。Vol.1
2023年4月18日

カルチャー
あの人のリーディングリスト。Vol.10
選書: 小島麻由美
2023年3月28日
ピックアップ

PROMOTION
いつもより軽やかな〈ラコステ〉の「L.12.12」。
LACOSTE
2025年4月9日

PROMOTION
パパスへGO!
2025年4月10日

PROMOTION
東京の夏と、涼を呼ぶ服。
THE NORTH FACE
2025年4月23日

PROMOTION
若き表現者の足元には〈On〉の「Cloud 6」がある。
On
2025年4月11日

PROMOTION
きみも福祉の仕事をしてみない?/保育士・佐々木紀香さん
2025年3月24日

PROMOTION
いいじゃん、〈ジェームス・グロース〉のロンジャン。
2025年2月18日

PROMOTION
2025年、渋谷パルコは東京の新スポットになる。
2025年4月9日

PROMOTION
きみも福祉の仕事をしてみない?/訪問介護ヘルパー・五十嵐崚真さん
2025年3月24日

PROMOTION
きみも福祉の仕事をしてみない?/介護福祉士・永田麻耶さん
2025年3月24日

PROMOTION
謎多き〈NONFICTION〉の物語。
2025年3月28日

PROMOTION
足元は「Old Skool」な僕たちは、LAで〈VANS〉の歴史を紐解いた。
VANS
2025年4月2日

PROMOTION
きみも福祉の仕事をしてみない?/社会福祉士・高橋由茄さん
2025年3月24日