カルチャー

あの人のリーディングリスト。Vol.11

選書: はな

2023年10月6日

illustration: Kenichi Watanabe
cover design: Katsuyoshi Mawatari
text: Hana
edit: Yukako Kazuno

あの人はどんな本を読んでいるのか? 
気になるあの人たちのリーディングリストを教えてもらう連載。
第11回は
モデルのはなさん。

『読むパンダ』
黒柳徹子(著)・日本ペンクラブ(編)

読むパンダ

パンダを愛する人たちのエッセイ集に加え、歴代のパンダ飼育担当者の話がぎゅぎゅっと詰まった一冊。個人的には黒柳徹子さんとパンダが初来日した時の元上野動物園飼育課長、中川志郎さんのドライ&ウェットな対談が興味深く、シャンシャンの誕生からパンダ沼にハマった私にとっては目からウロコの内容でした。パンダ来日50周年という記念すべき年にぜひ読んでいただきたい本です。

『のらみみ』
原一雄(著)

のらみみ

ドラえもん世代なら胸に響くエピソードの数々。思春期までの短い時間を希望する「居候キャラ」と一緒に過ごすことが当たり前とされていた時代。なかなか居候先が決まらず、なぜか居候キャラ紹介所でバイトする主人公「のらみみ」の存在がたまらなく愛おしいのです。ちなみに、私の一押し居候キャラはドッタリくん。何度も読み直し、その度に笑って、号泣し、子供の頃の想い出を呼び起こしてくれます。いつもそばに置いておきたい漫画です。

『日本の美 茶の美』
北見宗幸(監修・執筆)

日本の美 茶の美

お茶のお稽古に通い始めてから7年目に突入しました。日本の文化をより身近に感じられるようになったのも、茶の湯の世界に足を踏み入れてから。お稽古を続ける中、改めてこの本に刻まれる言葉や写真に触れることで「なぜお茶を始めたのか」、その答えがくっきり見えてくるような気がしています。ページをめくる毎にハッとされる、日本の美。英訳も興味深く、茶道に少しだけ興味があるという人にもやさしい一冊です。

『散歩のとき何か食べたくなって
池波正太郎(著)

散歩のとき何か食べたくなって

  『鬼平犯科帳』『剣客商売』に登場する凄腕のお侍さんたちは、食べている時に一番人間らしい姿を見せてくれます。作者の池波正太郎が食通だったのも納得。食に対する熱い想いを綴ったエッセイ本を片手に、昭和の古き良き時代を池波正太郎と一緒に味わう豊かな時間。東京下町の路地裏にひっそりと佇む店や歴史ある有名店の料理が登場する度におなかが「きゅる」っと反応します。懐かしさと温もり溢れる物語のパレードです。

プロフィール

はなさんイラスト

はな

はな|モデル・タレント。17才からモデル活動を始め、現在はファッション誌で活躍するかたわら、FMヨコハマ「LovelyDay♡〜hana金〜」のナビゲーターも務めるなど幅広く活躍。趣味はお菓子づくりや茶道、仏像鑑賞。著書は『今日もお稽古日和』『はな、茶の湯に出会う』『hana’s style book』など多数。10月10日に雑誌『天然生活』のWEB連載で人気の高かったレシピを集めた『はなのお菓子』を発売。レシピ製作だけでなく、お菓子の撮影とスタイリング、イラスト執筆も手がける。

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