ライフスタイル
「北東北の」実用逸品!Vol.10
岡部文彦/山のスタイリスト
2022年11月25日
photo: Akiko Sato
text: Fumihiko Okabe
edit: Masaru Tatsuki
岡部文彦 きこり見習い 現在岩手県岩泉町在住 1976年、岩手県小岩井生まれ。

帽子を被らない日が無いほど帽子が好き! というよりは、被って出掛けないといけない! みたいな義務感の方が強いような気がして、毎日被っている。
被らないで出掛けると、ノーパンで外出してしまったのと同じレベルの絶望感に陥るほどの衝撃で….なんて言い過ぎか。
そんな自分が、こっち(岩手)に移住して、すごく気にかけたのが帽子であった。都会的な格好は田舎の風景には馴染まない。ただ単に目立つというのもあるが、やはり、都会的なファッションは田舎の世間では浮いてしまうのだ。
ニューエラなんて、ほんと似合わない。自分がおっさんになっちまったから似合わない、じゃなくって、町に溶け込まないのだ。異物感。大好きなシルクハットなんて、もちろん被れるわけがない。もう浮きまくりの極みなのである。
で、色々悩んだ末に、古着屋でセールカゴで売ってるような、どこかのよく分からない、やつれた企業ロゴキャップみたいなものを被って過ごしていると、案の定、馴染むわけである。自然と地元の爺さま婆さまにも声かけてもらいやすくなるのだ。確実によく馴染むのだけど、やっぱりお気に入りにはなれない。カッコつけるのが大好きな自分にはグッと来ないのである。
で、思いついたのが、農協キャップ。

確実に、地元の爺様がよく被っている、完璧に同類になれる、あの紐付きのやつ。サイドに〇〇農業組合とか電話番号とか刺繍されてる、あのキャップが被りたい。でもなかなか売っていないし、メルカリでも結構な金額がついている。縁もゆかりもないその土地の農協キャップを被るのもなんか気が乗らなくって。
じゃあっつうことで、自分自身で作ってみることに決めた。
で、岩手に来てから、ちょっとした趣味の一つである、牧草地探しをとある団体に見せかけて、サイドに刺繍して、より農協感を演出。
真面目に、これ被ると本当に田舎に馴染むのだ。違和感がなくなる魔法の〈INACAP〉。
関連記事

ライフスタイル
「北東北の」実用逸品!Vol.9
岡部文彦/山のスタイリスト
2022年10月25日

ライフスタイル
「北東北の」実用逸品!Vol.8
岡部文彦/山のスタイリスト
2022年9月26日

ライフスタイル
「北東北の」実用逸品!Vol.7
岡部文彦/山のスタイリスト
2022年8月25日

ライフスタイル
「北東北の」実用逸品!Vol.6
岡部文彦/山のスタイリスト
2022年7月28日

ライフスタイル
「北東北の」実用逸品!Vol.5
岡部文彦/木こり見習い
2022年6月25日

ライフスタイル
「北東北の」実用逸品!Vol.4
岡部文彦/木こり見習い
2022年5月25日

ライフスタイル
「北東北の」実用逸品!Vol.3
岡部文彦/木こり見習い
2022年4月25日

ライフスタイル
「北東北の」実用逸品!Vol.2
岡部文彦/木こり見習い
2022年3月25日

ライフスタイル
「北東北の」実用逸品!Vol.1
岡部文彦/木こり見習い
2022年2月11日
ピックアップ

PROMOTION
〈ティンバーランド〉の「スリーアイ クラシックラグ」と渋谷・原宿。
Timberland
2025年6月11日

PROMOTION
〈OTAKARA NYC〉の色彩豊かな手刺繍の「お宝」を『NEPENTHES』で手にしよう。
〈OTAKARA NYC〉
2025年5月17日

PROMOTION
ぼくらを繋ぐ〈KEEN〉の万能シューズ。
KEEN
2025年5月30日

PROMOTION
12 HOURS ADVENTURE with DEFENDER ディフェンダーが僕らの冒険心を掻き立てる。
DEFENDER
2025年6月4日

PROMOTION
見上愛さんと、春風吹く東京競馬場へ。
JRA
2025年5月16日