ライフスタイル
今日は寝よう。/谷川俊太郎
思う存分寝るために、谷川俊太郎さんがPOPEYEのために書いてくれた詩と『PEANUTS』を読んでおく。
2021年4月25日
2020年11月 883号初出

平気で呑気で元気に寝てる
谷川俊太郎
寝ている間も起きてる時もスヌーピーはスヌーピー
人間みたいにパジャマも着ないし目覚ましもかけない
一年中眠りがフェードインしフェードアウトするのがぼくの物語
でも平気で呑気で元気に寝てるとお隣の不眠の猫ファーロンが
遠くから僕をひっかく でもそれはすぐに覚める夢なのさ
インフォメーション
猫のファーロン
猫のファーロンは『PEANUTS』の長い歴史の中でわずか数話だけ登場した幻のキャラクター。近所に住むフリーダが、スヌーピーに身の程を知らせるために飼い始めた。自力で歩くのが嫌いで、いつも誰かに抱っこされているという風変わりな性格で、スヌーピーと宿敵関係だったが、あるとき忽然と姿を消してしまう。その理由は意外にも、作者のチャールズ・M・シュルツがうまく描けなかったからだといわれている。その後は姿形のない「隣の猫」が犬小屋を破壊したり、大乱闘を繰り広げたりするように。この漫画で、スヌーピーの快適な眠りはその影によって邪魔されてしまうのだ。誰にだってこういう存在っているよね。
プロフィール
谷川俊太郎
たにかわ・しゅんたろう|詩人。1931年、東京生まれ。21歳で詩集『二十億光年の孤独』を刊行。以来、数多くの詩集を発表しながら、翻訳、作詞、絵本、脚本などの分野でも幅広く活躍。1969年から『PEANUTS』の翻訳を手掛け、去年すべての作品を収録した『完全版ピーナッツ全集』(河出書房新社)が完結。約2000作を新たに訳し下ろし、これまでの訳も全面的に改定した。自ら選んだ未収録の作品と書き下ろしを加えた詩集『ベージュ』(新潮社)が出版された。
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