TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム
LIFESTYLE

【#4】阿寒、森のきのこたち

2022.07.16(Sat)

 いよいよ最終回になりました。マリモの話にしようかカヌーの話にしようかそれとも…。やっぱり最後はきのこですね! 

 私が阿寒ネイチャーセンターに勤める5年くらい前。阿寒湖のすぐそばにあるオンネトーという湖で、阿寒ネイチャーセンターのトレッキングガイドツアーに参加しました。その時の担当ガイドが新井文彦さんというきのこ粘菌写真家の方でした。新井さんのガイドは個性全開。オンネトーのガイドに参加したものの、湖にはほぼ触れず殆どきのこと森のお話で衝撃でした。その話の面白いこと…! 

 数年後、ご縁があって仕事で阿寒湖に住むことになり「せっかく阿寒湖に住むなら新井さんと仲良くなりたい!」と阿寒ネイチャーセンターに入り浸り、気付くと転職して現在に至ります。魅力的なきのこ達のおかげで、今私は楽しく暮らしております。晴れの日も雨の日も森にいてくれるきのこたち。

 きのこが好きになると、森歩きがさらに楽しくなりますよ!

きのこと成長

実はきのこ、成長を見守る楽しみがあります!

北海道では美味しいキノコとしてスーパーにも並ぶ「タモギタケ」。左の写真はまだ未成熟の幼菌です。幼菌を見つけたら毎日通いましょう。2~3日でスクスク成長する姿を見守ることができます。

ある日見かけた「サルノコシカケ」の仲間。芋虫みたいで可愛すぎるっ!! 出たてのサルノコシカケ幼菌は触ると何とも言えないプニプニとした柔らかさ。1か月後に様子を見に行くと、もう可愛い芋虫の面影も無い姿になっていました。きのこ達の成長はとっても早い。気になるきのこを見つけたら、まめに会いに行ってあげましょう。

きのこと撮影

 可愛いきのこたちは、日々姿が変わっていきます。最高に可愛い今を残したい。

柔らかいブラシで土を掃って、頑固な土汚れは歯ブラシで落とします。

きれいになったらきのこに目線を合わせて納得のいく可愛さで撮れるまで頑張りましょう。きのこ撮影で最も大切なものは体幹です。

阿寒の森、きのこ界のトップアイドル「コウバイタケ」。生えている場所が限られおり、成長も早いのでこの一瞬に出会えただけで幸せな気持ちになれます。

食べられる、食べられない

 きのこのイメージとして「美味しいキノコ」と「毒キノコ」があると思います。実はそれだけじゃない。美味しいきのこもあれば、美味しいけど毒、食べられるけどわざわざ食べるほどではない、食べる価値無し(食感)、食毒不明など、いろいろです。

真っ赤な傘に白い斑点、誰もが一目で毒キノコだとわかるカラーリングの「ベニテングタケ」。もちろん毒キノコなのですが、この毒成分がそのまま旨味成分なので食べると旨味調味料をそのまま食べたような旨味が広がるらしいです。阿寒湖の鹿たちはとても好んで食べています。

この可愛い雪ダルマは「ベニテングタケ」幼菌です。

色も形も可愛らしい「ムラサキフウセンタケ」。以前は美味しくはないけど食べられるきのこでしたが、研究が進み毒素を含むことが判明。現在では「食不適」とされています。

真っ白で美しい「ドクツルタケ」。別名「デストロイエンジェル」と呼ばれるほどの猛毒きのこです。あまりの美しさに、遠くに生えていてもすぐに見つけることができます。

写真の柴犬は新井さんの愛犬ハナさんです。かわいい。

 きのこに少し興味を持っていただけたでしょうか? きのこが好きになり始めるといつもの散歩がさらに楽しくなります! 雨が降った後の森は何が生えているのか、散歩が楽しくて仕方ありません。ここまで読んでいただいた皆さん、お付き合いいただきありがとうございました! さぁ、森へ出かけましょう!

プロフィール

菊地美姫(阿寒ネイチャーセンター)

きくち・みき | 阿寒湖、オンネトーを中心にした道東方面でカヌーツアーやトレッキングツアーなどの企画、運営を行う阿寒ネイチャーセンターに勤めて2年目。Twitterで日々の阿寒ネイチャーセンターを発信している。インコときのこと森が大好き。

Twitter
https://twitter.com/Akan_Nature

Official Website
http://www.akan.co.jp
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