TRIP

LET’S TAKE A ROAD TRIP! /御宿・九十九里

“ほぼ西海岸!?”を求めて、千葉のオーシャンサイドへ。

2022.05.27(Fri)

photo: Naoto Date
illustration: Ichiro Kurosaki
text: Toromatsu
2022年6月 902号初出

クルマと旅に出かけよう。
旅は俄然、車に限る。何よりルートに制限がないのだから! 日頃から海へ山へと車を駆使するライター、トロピカル松村がガイドし、自慢の愛車を持つ3組のドライバーと、いざロードトリップへ。

ラクダの像もいいけど、
何よりこの道とパンダが最高なんだな!

「月の沙漠」という童謡の舞台で、ラクダに跨る王子と姫の像が立っている。というウィキペディア的な情報は良しとして、この通りはサーフビーチを目の前に、
ヤシの木が並ぶ道を車で走ることができるからめちゃくちゃ気持ちいいのだ。〇千葉県夷隅郡御宿町六軒町

 ロードトリップは遊びの可能性を無限に広げてくれる。車がないと目的地からさらに離れたところに足を延ばすのも困難だし、途中で寄りたい場所があっても簡単には行けないだろう。車で行く旅ならば当然そんなストレスはない! だからマイカーがなければ、レンタカーを借りてでも積極的に体験してほしいとさえ思う。では数ある行き先、いったいどこに向かえばいいのか。悩んだならとりあえず、オーシャンサイドに行けばいい。都会で生活している人は、きっと非日常をダイレクトに感じることができるはずだから!

意外と関東には数少ない
ビーチフロントの駐車場がある。

月の沙漠通りを抜けると到着する海岸が、ここ岩和田海岸。サーフィンをしない人はあまり興味がないかもしれないけど、
ビーチフロントに車を停めてなんなら車を眺めながら遊べる海なんて関東近郊にはそういくつもないんだからね! 〇千葉県夷隅郡御宿町岩和田

 そんな独断と偏見で選んだのが御宿から九十九里を走るコース。サンディエゴのエンシニータスに見えなくもない崖をバックにした「小浦海岸」や、サーフビーチ目の前の老舗ブリトー店『トパタコス』などを巡り、旅のフィナーレに、夕日を浴びながら馬に乗って砂浜を歩く。このちょっとしたカリフォルニアキブンが味わえるルートを走ってくれたのは、スタイリストの中井彩乃さん。しかもかの有名なカーデザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロが手掛けた傑作コンパクトで友人の三宅さんを乗せて二人旅でやってきた! 

トンネルの向こうは不思議な、
いや、ほぼアメリカの海でした。

崖のロケーションとプライベートビーチ感が最高の海岸。岩和田海岸から車で2、3分のところにある広場に車を停め、10分ほど雑木林を歩いていき、トンネルを抜ければ到着する。「トンネルの向こうは不思議な……」と千と千尋のフレーズがつい浮かんでしまうほど千葉であることを忘れさせてくれるはず。平日なら人は皆無に等しく、ツアーのときはロングヘアの外国人男性が一人で寝ていて、完全にキャストアウェイだった(笑)。〇千葉県夷隅郡御宿町岩和田
ビーチに着くと河口に崖へと続く道があって、恐る恐る進んでいったらつい居座りたくなる洞窟を発見! 車と歩きを駆使してたどり着けるここはロードトリップの最高峰かも!

 さすがはフィアット・パンダ、海沿いを走っているだけでめちゃくちゃ絵になるし、彼女たちの雰囲気も相まってか、ほんとにアメリカをツアーしているような気にさせてくれる。しかしこの車、見た目は可愛くとも、ちょっとおてんば娘な個性をお持ちのようで、なんと道中でタイヤがパンクするというまさかの事態が発生(汗)。でも大丈夫、子供の頃から大抵の困難は乗り越えられるタイプだったという中井さん。なんならロードサービスを待つ間に素敵なカフェを見つけて、むしろアクシデントも味方につけていた(!!)。

素敵な女性サーファーが営む
こだわりのカフェで一休み♪

九十九里方面へ北上中、太東海岸にある『YR』という店でスムージーを飲むつもりがまさかのお休み! でも店主が出てきてくれ、ここ『プエスト』を紹介してくれた(ありがとうございました)。スパイスカレーや朝焼きパン、週替わりの自家製ケーキ、自家製ジンジャーエールなど、一品一品丁寧にこだわって作っている素敵な店だった! 
〇千葉県いすみ市岬町江場土4520-1 ☎080·2119·9476
太東から程近い一宮海岸でパン屋を営んでいた女性店主が、地を新たに開業したこのカフェ。フードもさることながらスパイスが効いた本格チャイラテに二人も大満足。
古着も扱う? メキシカンな
ブリトー店も忘れず訪問。

一宮海岸前に佇むこのどう見てもメキシコな外観を見ると寄り道せずにはいられなくなってしまうはず! ここ『トパタコス』はサーフィンの日本一に2016年から3年連続で輝いたトッププロサーファー加藤嵐さんも行きつけの、老舗ブリトー店。自家製の生地が美味しく、野菜もタップリなヘルシーフード! オープンカウンターで注文するから、テラスで食べても持ち帰りでもOK。
〇千葉県長生郡一宮町一宮9969 ☎080·3489·1081
ジェリー・ロペスみたいな口ひげを生やした店主は、実は原宿で『シカゴ』の次に古い古着店を営んでいたシティボーイの大レジェンド。シーフードタコスや、エンチラーダなど、どれも超ボリューミーなので、お腹をすかせていくべし! 
店主が’70年代から集めてきた古着、古物、ウェスタンライクなアイテムなんかも売っていて(しかも激安)、つい買い物してしまう。
ウェスタン乗馬で砂浜を歩く
日本とは思えない体験を!

乗馬には英国式のブリティッシュと、米国式のウェスタンがあるわけだが、ここでは、それは立派なウェスタン乗馬が体験できる。魅力は何といってもロケーション。広大なスペースに西部時代のようなクラブハウスや、アリーナが設置されキブンが高揚すること必至。乗馬が初めてでもアリーナで30分ほどレッスンを受けたら、そのまま九十九里の砂浜にGO。百聞は一見に如かず! 
〇千葉県山武郡九十九里町作田5610 ☎0475·76·1671 60分コース¥11,000※要予約
講習は結構真面目(危険だから当然)な感じだから、緊張しちゃうかもだけど、砂浜に行くと開放的に! 慣れてくると言うことを聞いてくれる馬が、どんどん愛らしくなってくるのだ。

「プライベートビーチ感のある海岸も、初の乗馬も、タイヤ交換も(笑)忘れられない思い出になりました」と二人。やはり強烈な思い出を作るにはロードトリップに限るってこと! でも事故には気を付けてね!

Tour Guide

トロピカル松村

編集者・ライター。時間を見つけてはサーフィンやスキーで遠くに行きまくり、海や山にあるユニークなスポットの散策も怠らない自称・車旅マスター。この企画に登場するほとんどが行きつけ!

ドライブした人

左/三宅共笑さん、右/中井彩乃さん

スタイリング業をなりわいにしている中井さんは、フィアット・パンダにリースした洋服を大量に積み込んで日々都内を走り回っている! やってきてくれた友人の三宅さんは、WEBエディターをしていて、一緒に仕事をすることもある仲。

It's My Car

FIAT PANDA

1980~2003年頃まで仕様変更をあまりせず発売されていたイタリアの小型ハッチバック車。中井さんは自宅付近の駐車場に停まっていたフィアット・パンダに惚れ込み、購入を決意したそう。茨城まで買いに行った1999年式の愛車だ。
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