『幸せの答え合わせ』ウィリアム・ニコルソン(監)

イギリス南部の海辺に暮らすグレースとエドワードは、もうすぐ結婚29周年を迎えようとしていた。しかし、1人息子ジェイミーが久しぶりに帰ってきた週末、些細な言い争いが災いして、エドワードは家を出ていってしまう。彼にはいろいろと積もり積もった思いがあったようだ。本作は、そんな三人の感情の機微を繊細に描く。『20センチュリー・ウーマン』とはほぼ正反対の性格と言っていいグレースを演じたアネット・ベニングをはじめ、役者の演技を堪能するタイプの作品だ。6月4日より全国順次公開。
『ヒッピーのはじまり』

ヘレン・S・ペリー(著) 阿部大樹(訳)
1960年代後半にアメリカの西海岸で産声を上げたヒッピー・ムーブメント。本書は、黎明期よりその渦中にいた人類学者による観察記だ。今やヒッピーと言えば、LSD大好きで菜食主義者、みたいな画一的なイメージに還元されがちだけど、もともとは一筋縄ではいかない多様性があったんだなぁ。ということがよくわかる。¥2,970/作品社
ライアン・ガンダーが選ぶ収蔵品展「ストーリーはいつも不完全……」「色を想像する」@ 東京オペラシティ アートギャラリー

イギリスを拠点に活動し、国際的な注目を集めるライアン・ガンダーが手掛ける『東京オペラシティアートギャラリー』での収蔵品展。収蔵品は故寺田小太郎氏によるプライベート・アイ・コレクションであり、ガンダー×寺田小太郎の一対一の会話といえる展覧会。