TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム

【#1】学年誌漫画の思い出

執筆:織田雅史(まんだらけ)

2026年10月12日

小学六年生が休刊したときに小学六年生だった人は、いま28歳や29歳くらいらしい。
一年生から六年生まで毎月本屋に並んでいた学年誌も、六年生の休刊を皮切りに姿を消し、現在は一年生を残すのみとなっています。
ということは、「小学館の学年別学習雑誌」と言われても、今の20代はピンとこないという方も多いんですね。

さて、この学年誌に関して最近の肌感覚として感じるのは、特に1990年代後半から2000年代前半にかけて刊行された号が、価格がどんどん上がってきている熱いアイテムだということです。(このあたりの号だとまんだらけの販売価格で1冊8,000~20,000円くらいです)
当時読んでいて、いま社会でバリバリ働いている世代が続々求め始めているということでしょう。
そこへ「ポケモン」というとんでもないコンテンツが加わるため、さらに価格にブーストがかかっています。

五年生や六年生ともなれば、扱っている内容も漫画やお勉強に限りません。
流行のゲームやアイドルから、性教育や思春期のお悩み相談まで様々なので、懐かしさに浸るにはうってつけです。
筆者が小学六年生だった1998年の『小学六年生』を見ると、表紙にはIZAM、T.M.Revolution、野村佑香、巻頭にはポケモンはもちろん、ハイパーヨーヨー、たまごっち、ミニ四駆、フランスW杯、スニーカー、マウンテンバイク…。
12歳のころの景色がよみがえるみたい。

このころの漫画でいうと、なんといっても真斗のポケットモンスター(まだSpecialが付いていません!) 、あとはドラえもんズやコナンといった各学年縦断連載のメジャータイトルがある一方で、玉井たけしの爆笑戦隊ヨーヨーMENや杉本ペロの松丼&ニャン太郎とかは単行本が出ていないので雑誌でしか読めません。このあたりは情報も全然出てこないはずで、当時の小学六年生の記憶の中にだけ残っている作品といえるでしょう。

また筆者が追っている学年誌漫画といえば、同僚(一回り上の世代)から熱く語られた今道英治「現代伝記まんが図書館」があげられます。
90年代前半くらいに小学三年生とかで不定期掲載されていたようなのですが、教科書に載ってるような歴史上の偉人ではなく、タミヤとかタカラとかセガとか、子どもが好きそうな会社の社長の人生を漫画にした作品。

アオシマで有名な今道先生の作品とあってなんと「アイディアに生きる」「夢にかける」と単行本が2冊出ていますがどちらもレア、未収録も当然あって今読み返すのは非常に困難です。
単行本もてんとう虫コミックスとかのレーベルからの刊行ではないというのも、またいいですね。
2024年の「CONTINUE」VOL.83におけるアーリーゲームコミック列伝で今道先生が取り上げられ、伝記まんがに関してもリストで紹介されていました。
いつか全部目を通してみたい作品です。

学年誌は対象となる「その学年」のためだけに作られ、進級すれば誰もが卒業していく特別な雑誌でした。
コロコロとかと違って、ひとつ学年が違うと目にしたコンテンツも違いますから、それぞれの世代にとってよりダイレクトな思い出として語りうるアイテムです。
学年誌から得られるノスタルジーは、他のどの雑誌よりも濃密なのではないでしょうか。

もし実家の押し入れに残っているのならぜひ発掘してください。
同窓会にでも持っていけば盛り上げること間違いなしです。

プロフィール

【#1】学年誌漫画の思い出

織田雅史

おだ・まさし|1986年生まれ。まんだらけ名古屋店店長。大学を中退してふらふらしていたところ、入社。勉強の日々。

好きな漫画のジャンル:ギャグ漫画
好きな漫画作品:風雲児たち(みなもと太郎)


まんだらけ

漫画、アニメ、玩具などのサブカルチャー商品を取り扱う、日本最大級のコレクターズショップ。今回は、ヴィンテージ漫画を担当するスタッフ4名が、リレー形式で漫画を紹介してくれる。

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