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〈DAMD〉の車に乗って、僕らしいひとり旅をカスタム。

DAMD

2024年7月8日

photo: Naoto Date
illustration: Mami Sato
text: Shintaro Kawabe

旅の相棒は、見た目は旧車・性能は新車という夢のような一台。憧れのデザインに胸を弾ませ、スケーターが日帰りの旅を敢行。

今回の旅人

〈DAMD〉の車に乗って、僕らしいひとり旅をカスタム。

平林龍人

『Lacquer』スタッフ、プロスノーボーダー

ひらばやし・りゅうと|2003年、長野県生まれ。横浜のスケートショップ『Lacquer』のスタッフとして働く傍ら、プロのスノーボーダーとして活動。冬は練習のために帰省。スキー場までの冬のドライブが好き。

気分もリフレッシュできて、買い物も満喫できる那須の魅力とは?

 スケーターの平林龍人くんが都内から車を走らすこと約3時間。旅の目的地の黒磯周辺は、自然の中に身を置いてボーッとできるというだけでなく、『1988 CAFE SHOZO』や『アンティークス タミゼ&タミゼテーブル』などの名店、さらにはアイスクリーム屋『fil ice cream & coffee』といったニューショップも軒を連ねる。そんな充実度たっぷりな街へ日帰りの旅を堪能するべく、平林くんは車体のパーツを自社で製造する国内メーカー〈DAMD〉のコンプリートカーのアクセルを踏んだ。この「ATRAI FUZZ」は、ゼネラルモーターズを代表する’80年代のピックアップトラックの3代目「シボレーC10」の特徴的な格子状のグリルや4灯の角目を、ダイハツの「アトレー」に落とし込んでいるだけに、旧車好きの平林くんの運転も軽快。長時間運転ですかせた腹を満たすために、まずは惣菜屋『黒磯ブロイラー』で唐揚げなどをテイクアウトし、『マッド ペロス ピザ』でピザをピックアップ。そのランチセットで、那珂川の川沿いで山の景色を眺めながら昼食タイム。お腹をパンパンにした後は、『リュネッツ+山の道具屋』へ。登山グッズ専門店と服のセレクトショップという2つのお店が構える店内で、アウトドア用品を物色。ついでに向かいの『ROOMS』に立ち寄れば、オリジナルの家具の購入を即決! 自然を感じられて、買い物も楽しめるショートトリップに平林くんもご満悦。今度は名湯『鹿の湯』で温まり、「鳥野目河川公園オートキャンプ場」で車中泊する1泊2日の小旅行のプランを妄想しながら帰路につくのだった。

SPOT-01 黒磯ブロイラー

継承される味わい深いお惣菜をまずはテイクアウト!

 1971年創業の惣菜屋さんが閉店したのは2015年のこと。その味を引き継ぐべく立ち上がったのが、先代の店主の甥にあたる津久井勝一さん。継承したのは味のある外装だけでなく、手羽先やメンチなどの、開店当時から地元民に愛される定番メニューたち。その看板商品の一つである唐揚げは、醤油ベースで味付けし、秘伝の油でカリッとジューシーに揚げられている。「揚げたてじゃなくても絶品!」と平林くんが悶絶するように、冷めた状態でも問答無用に旨くて満足感もバッチリなのだ。

メンチ(¥220)は、たっぷりの玉ねぎと塩胡椒の味付けゆえにソースなしでも美味。唐揚げ(100g ¥250)だけでなく、創業時から使用される機材でローストされた手羽先(¥125)も醤油ベースの味付け。

インフォメーション

黒磯ブロイラー

◯栃木県那須塩原市本郷町1-11 ☎070・8987・5917 11:00〜18:30 月休

SPOT-02 MAD PERROS PIZZA

ギャラリーみたいなピザ屋でランチボックスをピックアップ。

 こちらはポップアートを展示するギャラリーではなく、ピザショップ。お店の至る所に描かれた犬モチーフのキャラクターは、〈ザラ〉とコラボしたこともあるイタリア人アーティスト、マルコ・オジャンによるもの。マルゲリータやペパロニなど、直径50㎝のホールも注文可能だけど、平林くんはスライス2枚+サラダ+ポテトのピザボックス(¥1,480)をオーダー。栃木県の小麦粉を使用したしっとりとした生地は食べ応えも十分なのだ。

コーンとベーコンがたっぷりな一枚などの日替わりピザ(¥580)もお見逃しなく。

インフォメーション

MAD PERROS PIZZA

◯栃木県那須塩原市大黒町1-1 ☎0120・503・430 11:30〜18:30 水休

SPOT-03 那珂川河畔公園

散歩好きも釣り人もドライバーも清々しく過ごせる憩いの場。

 大きな池の周りや日本庭園を散策できる公園。那珂川沿いの土手を歩くのも清々しいし、桜の木がズラーッと連なる並木道をドライブするのも気持ちいい。昼食をとったのは、「那珂川河畔公園 河川敷駐車場」。そこから見える清流はローカルな人たちの釣りスポットでもあることを発見。釣り好きの平林くんも思わず「ここ、どんな魚がいるんですか?」と地元民に聞き込み。次回は釣り用具を車に積み込んで、訪れようかと計画中?

『MAD PERROS PIZZA』のスライスピザボックスと、『黒磯ブロイラー』でテイクアウトした唐揚げ、メンチ、手羽先がこの日の昼食。川や山などの自然を眺めなら気分よく食べられるスポットだけに、美味しさも倍増。

インフォメーション

那珂川河畔公園

◯栃木県那須塩原市黒磯365-1 ☎0287・36・6040 24時間営業 無休

今回の〈DAMD〉のコンプリートカーは「ATRAI FUZZ」!

オマージュしたのは「Chevrolet C10」。
1981年から’87年に販売されたゼネラルモーターズを代表するピックアップトラックの3代目「シボレー C10」。フルサイズのピックアップトラック型のフォードのFシリーズとともに、アメリカの中西部を中心に人気を誇ってきた名車である。フロントやリアなどの武骨なフェイスはもちろん、サイドに張り出すボリューミーなシルエットも魅力の一つ。

往年のアメ車を彷彿とさせる角目4灯のこの顔つき。
ダイハツが“第三の居場所”をキャッチコピーに、大容量の荷室を設け積載性と安全性を備えさせた1BOX軽自動車といえば「アトレー」。その一台を、ゼネラルモーターズの名作「シボレー C10」をオマージュしてカスタム。角目の4灯や存在感たっぷりなグリルでクラシックな雰囲気に。さらにボディに施したサビや傷といった加工や、古き良きパイプミラーで、アメ車をより彷彿とさせる。座席を倒せばフルフラットになるし、ロングドライブの小休憩も車内で過ごせちゃう。

SPOT-04 LUNETTES + 山の道具屋

時計回りに、アメリカのギアブランド〈CNOC OUTDOORS〉の超軽量ボトル¥4,070、名古屋の園芸店『garage』のブランド〈garage green works〉と〈DANNER〉によるシャツブルゾン¥19,800、イタリアのブランド〈bonfus〉のバックパック¥50,600

貫通させた通路で行き来できる、登山専門店とセレクトショップ。

 ここは2つの建物が店内で繋がっているお店。一方はセレクトショップ『LUNETTES』、もう片方は、登山グッズ専門店の『山の道具屋』だ。店主は、『SHOZO COFFEE』でアパレル部門のバイヤーを務めていた水戸岳志さん。国内のブランドを応援するような気持ちで買い付けているだけに、トラベルライフスタイル雑誌『PAPERSKY』のウェアラインなどのニッチなブランドが見つかる。アウトドア用品は、水戸さんが山登りで使用したイタリアの〈bonfus〉のバックパックのようなウルトラライトなものたちが、なんと100ブランド以上!

インフォメーション

LUNETTES + 山の道具屋

◯栃木県那須塩原市豊町8-37 ☎0287・74・2405 12:00〜18:00 不定休

SPOT-05 ROOMS

ロシアの熊の木彫りや、74歳の彫刻家・佐藤憲治による作品など熊の彫刻コーナーも見もの。色彩鮮やかで、生地が分厚いイランのヴィンテージのラグ(¥79,200〜)も。

古いものとオリジナル品が混在する古道具屋さん。

 北欧家具や民芸品、さらにはイランのラグまで、古今東西のものが並ぶ古道具屋さん。そんなジャンルレスな古いものと同居するのが、店主の川瀬真吾さんが元ネタから一捻り加えて手掛ける自社ブランドの家具や雑貨。平林くんも、思いがけず購入したのが荷台に積み込んでいるオリジナルの椅子。イギリス軍のアーミーチェアをモチーフに、生地をヌメ革に変更したもの(¥49,500)。旅先の予想だにしない戦利品に平林くんも嬉しげ。

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ROOMS

◯栃木県那須塩原市高砂町1-9 ☎0287・64・5650 12:00〜18:00 不定休

こんな〈DAMD〉のコンプリートカーも旅のお供に。

Loco Boy type2
実は、〈DAMD〉で20年以上も販売を続けるロングセラーモデル。ベースは、2001年から2005年にかけて販売されたホンダの初代「バモス」だ。アメリカの自動車ブランド〈ダッジ〉が1964年から生産していたコンパクトバン「A100」をインスピレーション源に、大きいライトリングやヘッドライトがチャーミングな丸い目を施している。

DEFACE
今年の6月に発売したこの一台は、トヨタのハイエースがベース。ランドローバーの「ディフェンダー」にもしバンスタイルのモデルがあったら? という発想のもと誕生。そんな英国のクロスカントリー車を彷彿とさせるのが、スクエアのフロントグリルと角目のヘッドランプ。どことなく愛らしさもあるのは、小ぶりなウィンカーを備え付けているから。

インフォメーション

DAMD

◯神奈川県大和市下鶴間45-1 ☎0120・53・9991 10:00〜17:00 土・日・祝休 ※予約制

Official Website
https://www.damd.co.jp/