名作椅子がひしめき合うマイミュージアム。

Product Designer
ミーラッチャタ・ルジナロン|1991年、バンコク生まれ。ミラノの大学でプロダクトデザインを学ぶ。帰国後自身のスタジオ「Mee+」を始動。アイウェアブランド〈parity〉も手掛ける。
デザインファン垂涎モノの名作椅子が並ぶ仕事部屋は、広々75㎡。ポジショニングを計算して自らデザインした棚に収まる様子は、まるでミュージアム。そしてそこに座っちゃうミーラッチャタったらお茶目。天井のアルミニウムを使ったライトは自作。
これは家なのか? タイのプロダクトデザイナー、ミーラッチャタの事務所兼自宅に足を踏み入れた第一印象はコレに尽きる。だって棚には博物館級の名作チェアがこれでもかと。これらはすべて建築家である父親のコレクションで、40年以上前にアメリカから持ち帰ったもの。「留学先のマンハッタンで、好きな椅子を眺めては、将来家を建てたらどこに置こうかって夢見てたんだって」なんていい話じゃないか。幼小期から本物に囲まれて育った彼にとって、椅子はもはや座ったり、鑑賞したりする以上の存在であるようで、「子供の頃、ガエタノ・ぺッシェの『フェルトリ』の中にすっぽり入ってかくれんぼしたっけ」なんてさらりと言ってのける。他に比べると引き算気味な寝室もいい感じだし、ホームパーティもできる庭に、趣味に没頭するための“ミュージックルーム”なる部屋も。南国にいることを忘れてしまいそうなモダンな空間に、ただただ驚くばかりだった。
. Desk Space .

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ビニールカーテンで隔てられた仕事部屋の先は、毎日最も長い時間を過ごすデスクスペース。父が米国留学時代に手に入れたル・コルビュジエの「LC4」シェーズロングは、今やもっぱら仮眠用。「本来の使い方と違うけど、いつもこうやって寝そべってる(笑)」 -
棚にはスケッチやイメージソースを。上段左の竹とコンクリートのランプは、初めてデザインした照明。
. Work Room .


. Music Room .
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まるでクラブのような通称「ミュージックルーム」では、ギターを弾いたり音楽を聴いたり。 -
壁にはエットレ・ソットサスのプリントなど、お気に入りのアートを。スタンドライトは友達との共作で、ミラノのコンペで優勝した思い入れのある作品とのこと。
. Bedroom .


. Garden .
