世界の部屋から。 Vol.9/STOCKHOLM
理想の空間を求めて訪ねた世界8都市11部屋。第9回は、
2021.05.17(Mon)
photo: Markus Karlsson Frost
illustration: Adrian Hogan
edit: Hiroko Yabuki
coordination: Miki Osako
2021年3月 887号初出
等身大な家具と味わい系小物の絶妙バランス。

<Teenage Engineering>Production Manager
アルビン・カーン|1990年、スウェーデン・エーレブロー生まれ。スウェーデン王立工科大学で機械工学を学んでいた学生時代に〈Teenage Engineering〉でアルバイトを始め、卒業後に入社。現在は生産管理を担当。
リビングでは本を読んだり、楽器を演奏したり。〈GRANIT〉のラタンチェアは包み込まれるような形に惚れ込んだ。「でも猫のポントゥスのお気に入りのベッドでもあるから、毎日取り合いさ」。ソファは〈IKEA〉、テーブルはオークションで買った1950年代のもの。
「世界一楽しいシンセサイザー」を世に送り出す〈Teenage Engineering〉で働くアルビン。1940年代のアパートに住む彼の部屋は、北欧では一家に一台レベルと噂の〈String〉のカスタマイズ可能な棚や、「スウェーデンの無印」こと〈GRANIT〉のラタンチェアといった、使いやすそうな家具が並び、肩肘張らない雰囲気。〈IKEA〉とヴィンテージもごちゃ混ぜだけれど、どれもずっと前からそこに存在するように馴染んでいる。「インテリアは使い勝手と、調和することが大事。有名なデザイナーの椅子でも、座り心地が良くなかったり、悪目立ちしそうなら買わないよ」。なるほど、と納得しつつ隅々まで見渡すと、ポップな形の照明やど派手なポスター、宮城県の「日本こけし館」で絵付けのワークショップをした記念のこけし、といった味のある小物に思わずニヤリ。派手さはないけど、妙にリラックスできるアルビンの部屋は、きっと猫を愛する彼のパーソナリティを反映しているんだろうな。
. Living Room .
. Dining Room .


. Bedroom .

. Kitchen .



AREA ストックホルム・ヘーゲルステン
SPACE 2DK 51㎡
REMARKS オンラインで見つけた1945年築のアパートをパートナーと共に購入。ストックホルム中心地から南へ下った郊外で、近隣に同年代の建物が並び、緑も豊か。