TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム
CULTURE

【♯2】『シンプソンズ』と日本。

2021.05.21(Fri)

 

「シンプゾンズ」© 1989 Twentieth Century Fox Film Corporation
ディズニーがお届けする公式動画配信サービス、ディズニープラスで配信中

 改めて見直してみると、『シンプソンズ』にはよく日本人が登場します。もちろん、『シンプソンズ』ですから、その描き方は見る人によっては気分を害するほど強烈なものですが。 

 昨日の夜、たまたま見たシーズン4の21話「マージの逮捕」は、大阪で発生したウイルス性の風邪、通称「大阪インフルエンザ」が、スプリングフィールドで大流行するというすごい話でした。今のコロナ禍に似ているということで、最近ちょっと注目されたエピソードです。

 もっとも古い例は、たぶんシーズン2の11話「残された時間」。ホーマーたちが当時のアメリカでははまだ真新しかった寿司屋に行くところから始まります。最初はおっかなびっくり食べていたホーマーでしたが、すぐにその美味しさに目覚め、ちゃんと処理できる大将がいないのに「フグを持ってこい!」と店員に言います。結果、下っ端の板前がテキストを片手にさばいたのを食べて見事に毒に当たってしまい、「余命24時間」と宣告されるという……。板前たちはみんな日本国旗のハチマキを巻いていて英語がすごく下手。なかなかひどい描かれ方です。

 ホーマーが自分そっくりのキャラが描かれた日本製洗剤「ミスター・スパーコル」を見つけたことから起こる騒動を描くのは、シーズン8の第22話「マージのテレホン人生」。このエピソードでは、海外でよく話題になる日本の大げさなCMも皮肉られています。ちなみに昔このミスター・スパーコルをプリントしたTシャツがUTで販売されていました。

 だけど、一番有名なのはシーズン10の23話「Thirty Minutes Over Tokyo」。シンプソン一家がとうとう日本を旅行するというエピソードです。1997年にアニメ「ポケットモンスター」のあるシーンを見た視聴者が痙攣を起こすという事件が起きましたが、それにインスパイアされたジョークを含めて、アメリカ人から見た日本の変なところをジョークにしまくっています。なんですが、残念なことにこのエピソードはディズニープラスでは配信されていません。推測できる理由がひとつありますが……。

プロフィール

W. デーヴィッド・ マークス

1978年、アメリカ・オクラホマ州生まれ。文筆家。著書に『AMETORA 日本がアメリカンスタイルを救った物語 日本人はどのようにメンズファッション文化を創造したのか?』がある。ステータスと文化の関係性についての新しい本を執筆中。
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