世界の部屋。/BERKELEY
2023.03.11(Sat)
photo: Mariko Reed
edit: Hiroko Yabuki
2023年3月 911号初出
ミッドセンチュリーと民藝が描く“心の風景”。

アレキサンダー・コリ・ジラード|1979年、ニューメキシコ州生まれ。世界中で個展を開く他、「エースホテル京都」など企業とコラボ。〈Girard Studio〉のアートディレクターとして、アレキサンダー・ジラードの作品の保存やリプロダクションも監修。
壁の青に映えるシルクスクリーン「Eyes」はアレキサンダー・ジラードが〈ハーマンミラー〉のために1972年にデザインしたもの。ここではイチジクに水やりをしたり、大好きなピアニスト、アブドゥーラ・イブラヒムのレコードを聴いたり。〈イームズ〉のラウンジチェアと、サム・ヘクト&キム・コリンのソファもジラードの張り地だ。
アレキサンダー・ジラードの「Eyes」が睨みをきかすプレイフルな部屋で暮らすのは、その孫であり、自身もアートやデザインを生業とするコリ。稀代の民藝収集家であった祖父の影響はやっぱり色濃くうけているようで、リビングや仕事場にはアフリカや南米のクラフトが。日本の特撮ヒーローのフィギュアもあるけど、「国も時代も、バックグラウンドが全然違うからこそ、組み合わせると新たな文脈が生まれる。その“再構築”に夢中なんだ」と独自の目線で部屋作りを楽しんでいる。ジラードはまめに家のアレンジを変えていたそうで、コリも模様替え魔。「家は住む人の心の風景。成長に同調して変化するものだから」って名言! 僕らも真似してみよう。
-LIVING ROOM-

-
ヒンドゥー教の太陽神・スーリヤのプリントや、ネイティブアメリカンのホピ族が信仰するカチナの木彫り人形など、宗教やアニミズム的なモチーフも多い。石は翡翠石をカットして自立させた作者不明の作品。 -
鳥がかわいいナイジェリア製のビーズ・ヘッドドレス。コリのクラフト愛は民藝コレクターでサンタフェに「Museum of International Folk Art」も作った祖父の影響。子供の頃はそこに入り浸ってたんだって。羨ましい! -
家を買ったときにもともと付いていた玄関ドアをリフォーム。外側の表面を銅のシートで覆って、シックにイメチェンした。「ゲストを歓迎している雰囲気を出したかったんだ。銅のエイジングも美しくてうっとりさ」

-STUDIO-



-BEDROOM-
–DINING&KITCHEN–

