カルチャー

さーて、1月はどんな展示に行こうかな。

新年の初展示で訪れたい展示6選。

2023年1月24日

鮫島大輔 -永遠のマクガフィン-
@Bunkamura Gallery

Flatball 2022 No.03

誰もが見たことのあるありふれた建物や郊外の風景を球面上で360°繋げて描いた「Flatballシリーズ」で知られる鮫島大輔の個展がBunkamura Galleryにて開催。本展ではシリーズをはじめとした新作、平面作品を中心に展示されている。雨の雫に映し出されるように、あるいは魚眼レンズを覗き込むような独自の視点。ただ風景を切り取るのではなく凝縮してしまうことで、ありふれた景色が鑑賞者を吸い込むかのように一変する。実に不思議だ!

会期:2023年1月21日(土)~1月30日(月)
会場:Bunkamura Gallery
時間:10:00〜19:00
休み:無休
料金:無料

石井厚生展 ISHII Atsuo ―かたちのまにまに…―
ギャルリー東京ユマニテ

パブリックアートも数多く手がけ、国内外で活躍する彫刻家・石井厚生。本展ではトラバーチン(石灰華)や赤レンガを組み合わせたユーモアあふれる作品が並ぶ。”かたちのまにまに”というタイトルの言葉通り、作品に身を任せてみれば、軽やかだったりリズムがあったり、形と空間を楽しみながら鑑賞できそうだ!

会期:2023年1月10日(火)〜1月28日(土)
会場:ギャルリー東京ユマニテ
時間:10:30-18:30
休み:日曜日
料金:無料

SHIMURAbros「見かけの虹- Specious Rainbow」
@東京画廊+BTAP

Installation view of SHIMURAbros “Specious Rainbow” at Tokyo Gallery+BTAP.
Photo by Kei Okano. Courtesy of the artist and Tokyo Gallery+BTAP.

SHIMURAbrosはその名前の通り、ユカとケンタロウによる姉弟ユニット。映画を中心とする表象の問題を追求しつつ制作を行い、近年は活動の場をさらに広げ、オラファー・エリアソンのスタジオに研究員として在籍し活動をしている。光学ガラスを用いて映画の一光景を切り取った<Trace Sky>シリーズから、本展では表現をさらに発展させた最新作が展示される。映画という文明のまなざしと私たちの身体的なまなざしが交差し、スペクタクルな視覚体験がもたらされている!

会期:2023年1月14日(土)〜2月18日(土)
会場:東京画廊+BTAP
時間:12:00~18:00
休み:日、月、祝日
料金:無料

井上亜美「The Garden」
@ 京都芸術センター

《The Garden》Cプリント、2022

竪穴式住居からマンションまで、人間が生活し暮らすために住まいは変化してきた。文明は利便性や快適さを求めて発達してきたわけだから、そう考えると、本展のテーマである「庭」は現代社会において非合理的な存在かもしれない。しかしながら自然と人工の境目にあるような庭という存在が今に至るまで失われずにいるのも、合理性や意味を超えたなにかがあるはずだ。アーティストの井上亜美はこれまで狩猟や養蜂を通して、人間と生物が生きる環境へと目を向けた制作活動をおこなってきた。本展では過去作品に加え、作家自身のアトリエの庭の細かな観察から日々生まれてきた新作を展示する。その小さな世界の大きな広がりを感じ取ろう!

会期:2023年1月7日(土)– 2月12日(日)
会場:京都芸術センター
時間:10:00〜20:00
休み:無休
料金:無料

パパ 大橋藍
@北千住BUoY

北千住BUoYは、2階は元ボウリング場で地下は元銭湯という歴史を持つ廃墟を改装して建てられたカフェ併設のアートセンター。現在、オブジェクトやパフォーマンスを中心に、暴力や差別の問題について扱ってきた大橋藍による展示を開催中。「パパ」と題された本展で扱われているのは作家の実の父だ。公式サイトに掲載されたステートメントからは、その個人的な体験とこうして作品に昇華するための痛みが伝わってくる。会期残りわずかなので見逃さないようにしたい。

会期:2023年1月11日(水)〜1月25日(水)
会場:北千住BUoY
時間:12:00〜20:00
休み:会期中無休
料金:無料

赤瀬川原平 写真展 「日常に散らばった芸術の微粒子」
@ SCAI PIRAMIDE

©️Genpei Akasegawa
Courtesy of SCAI THE BATHHOUSE

赤瀬川原平といえばハイレッド・センターや路上観察学会など、活動は多岐に渡り、日本の現代美術シーンだけに収まらない活躍をみせたアーティストだ。そんな氏の自宅に残されている未発表の写真というパーソナルなものの中から、伊藤 存、風間サチコ、鈴木康広、中村裕太、蓮沼執太、毛利悠子といった豪華6名のアーティストたちが選んだ約120点を紹介。赤瀬川原平独自の視点と、それを選んだアーティストの視点を二重に楽しめる展示となっている。「日常に散らばった芸術の微粒子」という赤瀬川の活動を象徴するかのような素敵なタイトルだけでも足を運びたくなる!

会期:2023年1月26日(木)〜 3月25日(土)
会場:SCAI PIRAMIDE
時間:12:00〜18:00
休み:日、月、火、水、祝日
料金:無料