カルチャー

☑️今週末のTO DO LIST

面白いことはすぐチェック。予定を埋めてエンジョイ!

2022年8月6日

text: Ryoma Uchida, Keisuke Kagiwada(movie&book)

 不安定な天候で迎えた8月。家で涼しくのんびりもいいし、天気に恵まれたら海や山にも行きたい。冷やし中華なんか食べて王道の夏を過ごしたい。ということで今週もオススメコンテンツを紹介してくよ!


☑MOVIE

『C.R.A.Z.Y.』
ジャン=マルク・ヴァレ(監)を観る。

『C.R.A.Z.Y.』
ジャン=マルク・ヴァレ(監)

 主人公ザックは、幼い頃から同性に惹かれている。にもかかわらず、保守的で抑圧的な価値観の父親の目を気にして、それを隠して生きている。そんな彼が解放されるまでを描く直球の青春映画なのだが、興味深いのは“水”のイメージだ。寝小便や雨など、主人公にとってネガティブなときにそれは登場するのだが、ラストでその“水”が彼を救うことになる。これは“悪”と思い込まされてきた同性愛を肯定する瞬間と軌を一にしており、唸らされた。『ダラス・バイヤーズクラブ』などで知られるジャン=マルク・ヴァレ監督が、2005年に手掛けた一作。公開中。


☑FOOD

冷やし中華、始めてる?

photo: Kazuharu Igarashi, Megumi Uchiyama, Kunihiro Fukumori
text: Yuichi Samejima, Ryoko Iino, Toyofumi Makino
edit: Asuka Ochi
2015年8月 820号初出

水道橋/北京亭の冷やし中華

裂きながら食べる真っ赤なカニカマにほっとする。タレは醤油に砂糖と酢、レモンを少々。
バンバンチー麺、カニ冷やし麺、野菜冷やし麺、冷やし担々麺も。冷やし中華¥900

 店には吉永小百合をはじめ、往年の名優や政治家のサインが、と聞くと緊張する店のように思えるけど『北京亭』は違う。近所のサラリーマンや東京ドーム帰りの客がふらっと寄って一杯引っ掛けたり、子連れでゆっくり食事を楽しんだりする人もいる。昭和の雰囲気が残る店内で早い時間からビールを飲む人を見ていると、まるで時間が止まったかのようで、少しだけ夏の暑さを忘れられる。ここには冷やし麺が8種類もある。具だくさんの正統派冷やし中華から、麺が隠れるまで大きなアワビを敷き詰めたアワビ冷やし麺まで! 冷やし中華の次は、何を食べに来ようか。

インフォメーション

北京亭

◯東京都千代田区西神田2-1-11 
☎03・3261・4116 11:00~15:00・17:00〜22:00 日休

銀座/共楽の冷やし中華

なぜ旨いのかは「すべて自家製で作りたてだから」とご主人。他に部位の違うチャーシューを使う冷やしチャーシュー麺も。大盛り無料。冷やし中華¥900

 1956年創業の『共楽』は、編集部からもすぐのご近所さん。2代目のご主人とイケメンと噂の息子さんが昔ながらの味を守る。何しろ古いお客さんも多いからと、店内の券売機で券を買うのはお母さんの仕事。「いつものでいいの?」なんて常連さんとのやりとりが、いつ来ても変わらず温かい。醤油味の中華そばはよく懐かしい味と称されるがそれだけじゃない。チャーシューとキュウリに黒ゴマを散らしたシンプルな冷やしも、ごまかしがないっていうか。1000軒以上で冷やし中華を食べた林家正蔵さんも絶賛したほど。サクッとおやつ感覚だけど大盛りにもできるからね!

インフォメーション

共楽

○東京都中央区銀座2-10-12 

☎03・3541・7686 11:00~18:00 土~16:00  日・祝休 


☑TV&RADIO

8月6日(土)21:00〜BS日テレ『おぎやはぎの愛車遍歴 NO CAR,NO LIFE!』を見る。

今週の放送は、年に一度の特別企画「愛車遍歴的カー・オブ・ザ・イヤー2022 前編」。本誌の特集「車があれば!」を振り返りつつ、週末のドライブを計画!

8月7日(日)24:00〜J-WAVE『GROWING REED』を聴く。

岡田准一ナビゲートのラジオ番組「GROWING REED」。今週のゲストは高松市美術館で個展「みる誕生」を開催中の現代アーティスト・鴻池朋子さん。


☑PICK UP

週末に読みたいオススメ記事4選。

2人の巨匠によるグッドデザイン。

🇪🇬『アブ・イーサム』イブラヒム・ジャーベルさん/インタビュー土井光

FOREIGN RESTAURANT’S OWNER IN TOKYO Vol.7

写真・文/大智由実子

Go with the 風呂〜 Vol.5/クアパレス

トビー・フェルトウェルさんによるタウントーク(2021年3月)

【#1】 インターネット上のゴーストにアクセス。


☑BOOK

『ジョン・フォード論』
蓮實重彦(著)を読む。

『ジョン・フォード論』
蓮實重彦(著)

 日本を代表する映画批評界のリビングレジェンドが、そのキャリア初期よりこだわり続けてきたジョン・フォード監督についての論考を、御年86歳にしてようやく一冊の本としてリリース。とりわけフォード作品を貫く「投げる」というアクションを次々に拾い上げながら、その意味と機能を論じた章には息を呑むしかない。必読! 文藝春秋/¥3,410