カルチャー
8月はこんな本を読もうかな。
外には出たくない夏休みに読みたい4冊。
2022年8月1日
text: Keisuke Kagiwada
『ジョン・フォード論』
蓮實重彦(著)

日本を代表する映画批評界のリビングレジェンドが、そのキャリア初期よりこだわり続けてきたジョン・フォード監督についての論考を、御年86歳にしてようやく一冊の本としてリリース。とりわけフォード作品を貫く「投げる」というアクションを次々に拾い上げながら、その意味と機能を論じた章には息を呑むしかない。必読! 文藝春秋/¥3410
『血を分けた子ども』
オクテイヴィア・E・バトラー(著) 藤井光(訳)

20世紀末のSF界に新風を巻き起こしまくった、故・オクテイヴィア・E・バトラーによる短編集。男性の妊娠をテーマにした表題作をはじめ、アフリカ系アメリカ人女性という出自に立脚した視点を随所に盛り込んだその世界観は比類なし。しかも、かのジャネール・モネイも敬愛する作家なんだから、これは読まないわけにはいかない。河出書房新社/¥2,585
『マーベル・シネマティック・ユニバース音楽考 映画から聴こえるポップミュージックの意味』
添野知生、高橋芳朗(著)

マーベル映画を観ると、物語や映像と同時に、いつだってそこに流れるポップミュージックの印象が強烈に残る。その両者の関係について、『アイアンマン』から『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』までを徹底的に掘り下げたのがこちら。選曲の意図や効果について、作品ごとに様々な角度からの分析には、「そうだったのか!」と膝を打つこともしばしば。こういう本、待ってました。イースト・プレス/¥2,200
『東京大学「ボーカロイド音楽論」講義』
鮎川ぱて(著)

米津玄師やYOASOBIの登場により、巷でまたその注目度がアップしているボーカロイド。そんなボーカロイドについての講義が、2016年から駒場の東大教養学部で開講しているをご存知? こちらは東大1人気とも言われるその講義の書籍版。大きなテーマは「アンチ・セクシュアル」だ。初音ミクで止まっちゃっているボーカロイド観が鮮やかに刷新されること間違いなし。¥2,420/文藝春秋
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