ライフスタイル

【#3】キャンプ

執筆: 野口絵子

2022年1月25日

photo & text: Eko Noguchi
edit: Yukako kazuno

 今、お世話になっているホストマザーには3人の子どもがいる。みんな、Playcentre (幼稚園)に通っている。その幼稚園のお友達家族たちとキャンプに行く事になった。総勢15家族、60人の大人と子どもで2泊3日のキャンプを海辺で行った。

 私が、以前に何度かホームステイし、今でも仲良くしてもらっているファミリーも一緒だ。今回参加のファミリー達は、何度か会ったり、幼稚園にも遊びに行ったりしているため、よく知っている子どもたちだ。

 私は、むかーしから小さい子によく好かれる。この子ども達もとても懐かれてくれた。今回、みんなに会うのは実に一年振り。子ども達が、大きくなっていて驚いた。一年前、あんなに遊んでいたのに、みんな久しぶりだからよそよそしかった。確かに、子供は一日一日が長いから一年前のことも覚えていないんだよな〜なんて考えていたのは最初の30分だけ。いつの間にか、鴨の親子状態になっていた!

 私が歩けばみんながついてくる。一人をおんぶすると、みんながおんぶしてと言ってくる。鬼ごっこをすれば私だけが追いかけられる。子ども達の喧嘩の仲裁に入る。おままごとが始まれば、必ずママ役をやらされる。チェスをしようと言われ、ルールがめちゃくちゃで勝たせてくれない。私が、椅子に座れば誰かが私に膝に座る。少し休憩しようと思うと次の遊びの誘いが来る。いつの間にか私は幼稚園の先生になっていた。

 みんなキャラが違うから観察していて面白い。リーダー格のお兄ちゃん、クレイジーな妹、泣き虫の末っ子、いたずらっ子の次男、常に笑顔の末っ子、常にポジティブだけど実は繊細な長女、したったらずな末っ子。子ども達って、想像の斜め上のことをするから面白い。

 ある子が公園で鳥の死骸を見つけてお墓を作り、お葬式をすると言い出した。大人も子供もみんなそのお葬式に参加。公園がお花で飾りつけされ、演奏まで用意しているから驚く。

 子供といると毎日が新鮮な生活だ。疲れて自分の時間がほしくなるけど、子供達が可愛くて可愛くて構ってくれなくなると寂しくなる。皆が懐いてくれて、私は、幸せだなぁ。

 子供との忙しい1日を終えて、星空を見に行った。空気の綺麗な海辺だから、満点の星空。星座アプリで、自分の星座の「魚座」を探そうとしたけど、日本とは星が反対ということを思い出して、すぐに断念。だけど星座が分からなくても、綺麗な空を眺めているだけで、充分だった。

 2泊3日、楽しかったけど、疲れたなぁ。子供と遊んでるだけで、2万歩も歩いてた。という事は、もっと走り回っている子供達は一体何万歩歩いているのだろう。。驚異の体力だ。

さーーて、おうちに帰って体を癒してあげましょうか!

プロフィール

野口絵子

のぐち・えこ | 2004年生まれ。父、野口健とともに幼いころより登山を始める。14歳でネパール・カラパタール峰(5,545m)に登頂。その後、東南アジア最高峰キナバル(4,095m)や、アフリカ大陸最高峰キリマンジャロ(5,895m)などに登頂。「日立 世界ふしぎ発見!」のミステリーハンターを務める。現在、ニュージーンランドに留学中。