ファッション
デイリーウェアの常識が、ちょびっと変わった?
最近気づいた「4つ」のデイリーウェアについて。
2021年3月23日
ニューノーマル。というほど大げさなものではないけれど、なんだか最近、洋服との付き合い方も変わってきたような。


コンビニにアノラックを着ていくようになった。レジ袋が有料になってからというもの、なるべく袋はもらわないようにしている。が、僕はエコバッグをよく忘れる。そこで思い出したのが、何年も持て余してきたアノラックの、あの大きなポケット。やはり、ジュースにサンドイッチ、スナック菓子を入れるのにちょうどいいサイズで、バッグと違って、着ていれば忘れることもない。キャットストリートの『ジャヌー・ツー』にあった〈インディペンデント トレーディング カンパニー〉のものは、いたってベーシックなグッドデザインで、値段もTシャツと大して変わらない。水をはじくから多少の雨も大丈夫。これは流行っちゃうかも(笑)。
Independent Trading Company
“インディペンデント”といっても、あのスケートトラックカンパニーじゃない。こちらは、アクションスポーツの聖地、カリフォルニアのボディブランド。ローカルのチームや企業がカスタムを依頼するだけにTシャツにスウェットに、型も色も無数だが、フード付きのコーチジャケットは、スケーターには知られた存在。彼らが遊び半分で作るスモールブランドのコーチジャケットは大抵ここのものだと聞いたことがある。


まだ夏でもないのにサンダルばかり履いている。予定がない日は、世の中の情勢関係なしにできる限り家に引きこもりたくて、でも宅配サービスは高いので、しぶしぶ近所にテイクアウトを買いに出る。そんなときはスニーカーの靴紐を結ぶのもおっくうで、自然と足がサンダルを選んでいる。SNSで見つけた〈メレル〉の「ハイドロ モック」は、グッと踏み込むと分厚いEVA素材に足が包み込まれるような感覚が好きで、最近は気づくとこればかり。インパクトのある見た目も、実はかなり未来的だと思っている。電車に乗って隣町のホームセンターだって全然行けるけど、裸足はみっともないからファミマのラインソックスでもはこう。これもSNSで見つけた引きこもりの戦利品。
MERRELL
アウトドアシューズで知られる〈メレル〉の原点は、’70年代にウエスタンブーツ職人のランディ・メレルが作ったハイキングシューズ。これが『バックパッカーマガジン』で“北米で最も快適な靴”として称賛されると、クラークとジョンという2人のビジネスマンが加わりブランドが誕生。靴の世界に“アフタースポーツ”というジャンルを切り開いた代表作「ジャングル モック」のデビューは’98年の出来事だ。
Convenience Wear
コンビニのプライベートブランドは、衣料品まで手掛ける時代。直球すぎるネーミングのこちらは、現在、関西地区限定のファミリーマートのデイリーウェアブランド。デザイナーを務めるのは〈FACETASM〉の落合宏理さんで、「Paircool®」など機能素材を使ったTシャツやタンクトップに、今治タオルやファミマカラーのラインソックスまで。どれもちょうどいい雰囲気。気になる全国発売は3月23日から。


最近はなかなかお店にも行けず、欲しいものが見つかるのは、もっぱらオンライン。コロナ禍で洋服を整理しているとき、結局手元に残るのは、思い出や思い入れのある服なのだと気がついた。NYで買ったスタジャンに、お土産のTシャツ。近頃そんな買い物ができていなかったが、先日、アーセナルのヴィンテージアイテムを集めているクルーたちをネットで見つけた。そう、僕はグーナー(アーセナルのファン)なのだ。調べれば、そのクルーは昔のアーセナルのアイテムをサンプリングして、新品のスウェットのセットアップを作っていた。しかも安い。これを着て、家で静かにサッカー観戦を楽しもう。この新しい生活もなんだか板についてきた。
EIGHTEEN86
ロンドンっ子のエドとマックスウェルは、超が付くほどのアーセナルファン。ヴィンテージのユニフォームはもちろん“アーセナル”と名の付くものならひたすら集めて、ファンジン『POISON LASAGNA』まで作っている。〈エイティーン86〉は、そんな彼らのオンラインショップ。勢い余って最近はアンオフィシャルのブートまで作り始めたが、これがクラブが黙認するほどに熱のこもったいい出来栄え。


近頃、僕のパンツには“しぼり”が付いている。裾をぎゅっと絞る、あのリブのことだ。電車に乗るにも人との距離をいちいち気にするご時世で、なんだか疲れてしまうので、予定のある日はいつもより早く家を出て、自転車で待ち合わせ場所に向かうのが習慣になった。これならペダルも漕ぎやすく、家でスウェットパンツばかりはいているせいか、形もやけに体に馴染む。相棒は〈ダブルタップス〉のもので、水もはじくポリエステルタフタ生地は通気性がすごく良く、街を流せば春めく東京の風を感じられて気持ちがいい。良い塩梅にテーパードが効いて、いつものワラビーにも合う。感覚としては、これはスラックスに近いんだよな。
WTAPS
そもそもの始まりは一枚のBDUシャツ。’93年から〈フォーティパーセント アゲインスト ライツ〉を手掛けていた西山徹さんが、’96年に着たいものを作るという発想から、当時まだ大衆性のなかったミリタリーの要素を取り入れたラインナップを〈WTAPS〉として展開。’90年代のストリートにミリタリーの種を確実に蒔いた。そのBDUシャツは25年たった今もカタログの定位置をキープしている。
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