TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム
LIFESTYLE

【#2】「EMUP」について

2021.10.25(Mon)


translation & text: Maya-Aska
edit: Yu Kokubu

今回は同じくエカテリンブルクの音楽レーベル、「EMUP」について話したいと思う。 オーナーはベッドルーム・ミュージシャンとDJのEshhh、PsorとKolek。三人とも独特な音楽を好む。彼等が音楽を制作する様になってから色々なアイディアや未発表の曲がたんまりと溜まって、それを発信出来る場所を作りたかったらしい。それがレーベルEMUPの誕生のきっかけ。

https://emuplabel.bandcamp.com/track/eshhh-veins-venus

最初はレーベルを立ち上げる事を真面目に考えていなかったみたいで、ほとんど冗談半分に見えた。Psorが一度「Shutkiradi」(意味:「ジョークのつもり」)というレーベルを作ろうと言ったらしい。「狂った音楽だけをリリースして聴取者が自分達が冗談なのか本気なのか分からなくするレーベル」。だけど EshhhとKolekは真剣に取り組みたくて、徐々にレーベルの意図、役割や責任が決められた。残るはレーベルの命名だけ。

Psor – 名前に関しては、結構広い意味で使えて、かつローカルな響きが欲しかったんだ。KolekはAK-47ライフルが弾を打つ様に名前をどんどん思い付いたな。「EMUP」と言った時、みんなが思った。「これだ」と。

エカテリンブルクに住んでいない人には理解しづらいかもしれないけど、「EMUP」、またはEkaterinburgskoe Municipalnoe Unitarnoe Predpriyatie(英語だと Municipal Unitary Enterprise of Yekaterinburg)はエカテリンブルクの地方政府の機構を指している。EMUP Gortrans、EMUP Metro、EMUP Vodokanalなど、様々な電気会社や公共交通を管理している。そんな "EMUP" という4文字をEshhh、 KolekとPsorは音楽レーベルに付けた。「EMUPの音楽を制作する管理局的な意味で捉えて欲しい」との事。

Eshhh – 当初は作業していた音楽が自分達しか興味が無い様な物だと思っていたか ら、自分達の為だけに音楽を出版していたんだ。だけど良い評価を貰ってもっと視野を広げる事にした。レコード生産を始めて、EMUPの最初のレコードは全て売れ切れたんだ。思わぬ成功だったよ。


EMUPの最初のレコード

EMUPでは音楽ジャンルの枠は無い。アンビエントだったり、ハウス、ベース・ミ ュージックや実験的なものも扱う。Psor、Eshhh と Kolek は常に特別な、曲の一秒一秒全てが大切な音楽を探している。

https://emuplabel.bandcamp.com/album/1

プロフィール

ФAKTYPA

アルテム・デュルツォフとダニール・クライヴが2017年に設立した、ロシア・エカテリンブルグ拠点の実験的なダンスレーベル。現在は主に地元アーティストの音源をカセットテープでリリースしている。読み方は”ファクトゥラ”。日本国内では『Tobira Records』で作品の取り扱いがある。
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