
妻はドタドタと歩く。
ふくらはぎの筋肉が足りないのだろうか。
かかとを床に打ち付けるように歩く。
妻は前触れもなく僕の部屋の扉を開ける。
リモート会議中だろうがお構いなし。
その上、出ていくときには扉を閉めない。
リビングからはテレビの笑い声が漏れ聞こえてくる。
僕がどこかへ出掛けて帰ると、執拗に質問を浴びせてくる。
真っ当な質問ではない。
「面白い話聞かせて」という粗暴な問い。
一つ話せば「他には?」の地獄。
無限「他には」地獄。
救いは僕より早く眠り、僕より遅く起きること。
眠っている間だけは、大変静かで言うことなし。
歯軋りが酷いのと寝相がどうかしちまってるのには目を瞑ろう。
できれば一日20時間くらいは眠っていて欲しいものだと、今朝も思った。