TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム

【#1】お酒と音楽①

執筆:マダムギター長見順

2025年5月13日

打ち上げが大好きです。
物心ついた青春時代、雑誌『ポパイ』『アンアン』を横目に見てはラジオの深夜放送、小音で耳がっちりスピーカーに付け、フォークシンガーのくっだらない話に夢膨らませ、打ち上げとはなんだろう、なぜ階段から転げ落ちるのだろう、なぜ裸になるのだろう、なぜ吐くのだろう、でもめちゃめちゃ自由で楽しそう。面白そう。
わたしも酒とやらを飲んでみたい、飲めるはず、飲んで明るくなるはず。
そんなイメトレしながら大人になりました。

現在、福島市の山の奥に住んでおります。
大震災では被災しましたが、福島の人の温かさや人間のパワーに痺れ、そのまま福島で暮らすことにしました。
そして、もっともっと笑いたいと思うようになりました、東北の素晴らしいブラックジョークと共に。
世界でいちばんクダラナい街になるとかっちょよいな、と放射能におびえながらもクスクスひとり笑いました。
一年後、祭りを立ち上げました。「福島クダラナ庄助祭り」

今年もクダラナく終了しました、また来年。

🎵小原庄助さん、なんでしんしょーつーぶした、朝寝朝酒朝湯が大好きでー

スンバラしい歌です、その小原さんを降臨させようというクダラナいお祭り。
今年は13回目になります。毎年西から東から、ミュージシャンも芸人さんもお客さんも福島市の街なかにやってきます。
打ち上げは飯坂温泉旅館で大宴会。昔ながらの宴会場で飲むや歌えや裸になるわ、、巨大ミュージックであります、平和であります。
宴会場に天栄村のお百姓さんから米30キロと大根の花お浸しの差し入れがありました。
御礼は直にお百姓さんに言いたいな、直に、直に〜。
酒のつまみに米を一粒ずつ。
ああ、そんな唄を唄いたい。

わたしは自称ブルースです。

プロフィール

マダムギター長見順

1962年、東京都生まれ。マダムギターとは、あたくし長見順のこと。ギタリストとして黒人(アフロアメリカン)のバックを務めながら数々のマダムソングを作曲し、その理論を超越したギタープレイと、妄想を暴走させた歌詞が観客の絶賛を浴びる。代表曲は、OYAZI、暴走族のボレロ、加藤さんのテーマ、しわよせの世界など。2025年春から〈P-VINE RECORDS〉より、8枚目となるソロCDアルバム「クイ~ン オブ ルーズ(いいかげんなチョ~キング)」発売。

Official Website
http://www.madamguitar.com/top/