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〈adidas Originals〉とミュージシャンの肖像。#2

dodo

2025年5月9日

photo: Ryohei Ambo
styling: Kazuro Sanbon
grooming: Tenju
edit: Koji Toyoda

 マイクやシンセやPC、機材などが雑然と並んだここは『10GOQスタジオ』。老若男女にバズった甘酸っぱい曲『im』(YouTubeで5月9日現在1,580万回再生)でお馴染みのラッパー、dodoさんの仕事場である。

 ラッパーといえば、昼に起きるのは当たり前。夜な夜なヤサに集合! といったステレオタイプなイメージが付き纏うが、dodoさんの場合はまるっきり逆。自宅のある駒沢公園から川崎市中原区にあるスタジオ(元は実家の子供部屋)まで毎朝“通勤”。朝9時にはマイチェアに座り、暖かいお茶を啜りながら、ゆるりと作業を開始するのが日課になっている。ビジュアルもいい意味で普通だが、仕事への向き合い方もその辺のサラリーマンみたいにマジメなのが面白い。しかも、かなり多忙! リリック書きやレコーディングなどは序の口として、トラックメイキング、撮影したMVの編集、配信サイトへの曲登録、経理などなど……。それらをほぼすべてを1人で賄っている(MVは親友が撮影)というから恐れ入る。

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「ラップでもなんでもDIYでやることが好きで。一時期ラッパーじゃなくて、トラックメイカーにでもなろうかな? と思っていたくらいにトラックメイキングも好きですし、MVの撮影場所や手法などは毎回考えるのも楽しいですね。撮影自体は長い付き合いの親友にやってもらっていますが、やっぱり編集作業は自分でやっちゃいます(笑)。そんな感じで1曲を公開するに何かとやることも多いので、こう見えてけっこう忙しいんです。締め切りを設けないとズルズル、ダラダラしちゃいそうで、公開日はある程度決めて、そこに向かって突き進むように毎日作業していますね」

 まるで、ひとりラッププロダクション。ひとりで完結できるから配信スピードもYouTuber並みに早いのが持ち味。思い出したかのようにYouTubeのチャンネル「dodo in da 10goqstudio」を覗いてみると、何曲もアップされていたりする。そんな仕事の早いdodoさんがラップを始めたのは16歳の頃。

「ヒップホップに最初に触れたのは、小学校6年生の頃ですかね。初めて親に買ってもらったアルバムはフローライダーの『The Mail on Sunday』。それ以来、アメリカのヒップホップに夢中な学生時代を送っていくわけですが、高校1年生になったあるときにフリースタイルバトルの映像を見てしまって。日本語のラップも格好いいな、これなら僕もできるかな? と、自分もフリースタイルラップをやるようになったんです。高校の放課後になると近所の多摩川の河川敷に行って、同級生の友達とサイファー。青春ですね。とは言っても、やっぱり当時の憧れは、『The Mail on Sunday』の1曲目『アメリカン スーパースター』にフューチャリングされていたリル・ウェイン。彼や、彼が所属する『キャッシュ・マネー・レコード』みたいなブリンブリンかつゴリゴリ路線で行きたい気持ちは常々あって、何度かトライしてみるものの、やっぱり板に付かないなぁと諦めて。現在のキャラ感に落ち着いた感じですね」

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 そのコメント通り、dodoさんのラップといえば、“俺は誰よりもイケてるぜ”というボースティング路線は皆無。実体験から生まれた、社会の大半を占める普通の子たちが抱える何気ない感情を代弁するような路傍の詩。大ヒット曲「im」然り、「Fo」も、「haha」も「again」も「nambu」も、何でもない人生へのラブソングだ。

「今は自分の転機になった『im』の魅力を自分なりに研究中。あれが世間にウケたのは、Jポップを主軸にしたポップ&キャッチーなムード感だと思っていたんですが、どうやら違うぞだとようやくわかってきて。 “エロがる”ことだったのかも? と気づいたんです。だから、今年の目標は、必要以上にエロがっていくこと。いろいろ体験した上で、自分の感情が揺さぶられた実体験をリリックに落とし込み、第二の『im』的な楽曲を作れるように試行錯誤していくつもりです」

 エロがる。言葉だけ聞けば、一見チャラくも思えるが、そこはdodoさんだけにおそらく日常のノスタルジーが大盛りに詰まっている。大好きなあの子への儚い恋心、息の詰まる日常、未来への頼りない希望……。どれかひとつでも当てはまることがあったら、彼のラップを迷わずPLAYしてみよう。憂鬱な気分がいくらか紛れて、明日からまた頑張れるはず。

dodo「im」
2019年/3分2秒/10GOQスタジオ

いつも最新こそ最良をモットーに掲げるdodoさんだが、自分のラッパー人生を変えてくれたこの曲だけは別格。「作った当初は小っ恥ずかしい気持ちもありましたが、一緒にMVを作る親友(Jポップ好き)に車の中で聞かせてみたら、『いいじゃん!』と気に入ってくれた思い出深い曲。そんな風に背中を押されてリリースしたところ、想像以上にバズって(笑)。正直、今でも『im』の残像を追いかけていますね」。手作り感満載なかわいいMVと一緒にdodo ワールドに浸かってみよう。

dodo

どど|1995年、長野県生まれ。神奈川県中原区育ち。高校生でラップを始め、2013年に「BAZOOKA!! 高校生ラップ選手権」に“普通すぎるラッパー”として出場。その後、一時の休眠期間を経て、音大生の頃にラッパー活動を再開。2019年にファーストアルバム『importance』をリリースして以降、コンスタントに楽曲を制作する。最近は、テレビ朝日系の番組『ガリベンチャーV』に出演し、下町の町工場の社歌を作った。ちなみに内なるリル・ウェインを抑えきれず、右腕にダイヤモンドが散りばめられたブレスレット、左腕には金無垢の〈ロレックス〉の「デイデイト」を嵌める。

インフォメーション

〈adidas Originals〉とミュージシャンの肖像。#2

ADIDAS ADIZERO ARUKU

極端にカーブを付けた弓なりフォルムのロッカーミッドソールが目を惹く〈アディダス オリジナルス〉のニューライフスタイルシューズ。その特徴的なソールは、かかとで着地してからつま先が地面を離れるまで、滑らかな体重移動をサポート。さらに、特徴的な厚底シルエットは、ソフトなSwirlfoamクッションのおかげでまるで雲の上を歩いているような履き心地。その快適な“ARUKU”体験は、毎日の通勤や通学をハッピーな日常に変えてくれる。ちなみにスポーティなメッシュアッパーは、知
る人ぞ知るスニーカーADIZERO PRへのオマージュ。

Official Website
https://www.adidas.jp/adizero-aruku