TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム
【#2】沖縄がアメリカ育ちの私に教えてくれた日本のこと
執筆:kinhiji
2025年3月17日
お土産:左上から時計回りに、①国道沿いにあった小さな地域の蚤の市で、イッセイミヤケ並みにかっこいいパンツ ②商店街で見つけたハガキ ③海藻調査用のシュノーケルセット ④那覇のドンキで見つけたもずくうどん ⑤古本屋で見つけた『昆布の道』沖縄と北海道は通づることが数えきれないほど多いけど、その一つは「昆布」 ⑥海ぶどう
アメリカで生まれ育った私にとって、「日本」は、
毎日の食卓、
出張帰りのお父さんのスーツケースから出てくる季節限定のお菓子と常に進化していく音楽プレイヤー、
おばあちゃんや従姉妹が郵送してくれる段ボールに詰めてあるパジャマや梅干しの間に挟まっているVHSの数々、
そして、定期的に過ごす東京でした。
私の「日本」は、録画された音楽番組、バラエティー、トレンディドラマだった。そして、東京に行く度に、VHS上で観たことを確認する作業が行われる。海を渡ったテレビっ子。地上波が好き。もっともっと言うと、ドラマ主題歌が好き。ドラマ主題歌が私を形成したと言っても過言ではない。そして、今も好き。
最近で言うと、あいみょん「会いに行くのに」と、King Gnu「ねっこ」。そう、今の最推しが杉咲花ちゃん。
確かに、アメリカは面白い国。色んな人がいる。人種も、性格も、才能も、積み重ねてきた知識も、食の好みも、価値観も。幅が広い。だけども、意外と保守的。やっぱり、まだまだ白人男性の国ではある。その中で、ポツンと桃子。あまり面白くなかった。いつも違和感を感じていた幼少期。その一方、VHSの中で見る世界は、笑いのツボも同じで、「美味しい」と思う料理も同じで、望んでいたラブストーリーまで同じだった。
なので、大人になって、自由に動けるようになってから、拠点を東京に移すことを楽しみにしていた。似たような人たちと、同じ方向を向いて歩めると。そんな妄想。
ただ、現実はそうはいかない。なんでもそうだよね。日本人だって、性格も、才能も、積み重ねてきた知識も、食の好みも、価値観も。幅が広い。そして、もちろん保守的。私の妄想通りに溶け込めず、仲間として受け入れて貰えなかったことが多々あった。「もっとアメリカンでいいのに」とか、「敬語が似合わない」とか。皆さんが持つ偏見に惑わされた。この現状を知り、遺伝子検査キットにまで手を出した。もしかしたら、私は結局日本人ではないのかもしれないと。でも、結果は、100%弥生人。まぁ、こんな顔だから、驚くことでもないが。
その頃、「お米」というテーマの元に、日本各地を巡り、上陸した沖縄本島は眩しかった。草木の圧倒的な生命力。地層が教えてくれる歴史。血と汗と涙が生む、着飾らない本物。沖縄では、私に対しての偏見が全くなく、棘のある質問は一度も受けたことがない。何百年も貿易の中心にいた琉球王国は、外交的というか、「人はそれぞれ」という事実が根底にあり、今もジャッジを感じない。人はそれぞれだからこそ、絹、鉄、昆布、お米など、一つの素材や技術に特化した人がいて、楽しい交換ができる。人がときめくことは人それぞれで良い。で、そのときめきポイントが重なった際に、人は人と交差すれば良い。色んな「日本人」がいて、どれも正解で、どれも大事な一部。毎回それをリマインドしてくれる沖縄が本当に大好き。
今回は、海藻探求プロジェクトの相方、わきちゃんと共に沖縄本島を訪問した。海藻というときめきポイントを武器に、沢山の人と交差させていただいた。わきちゃんは麺類が好物なので、一人だったらなかなかしない沖縄そばのハシゴを数日間続けた結果、私も好物になった。
今も、ドラマ主題歌が演出する世界が促す妄想タイムはあるけど、リアルにもだいぶのめり込むようになった。生業とするフィールドワークでは、知らなかった日本が毎日一つも二つも現れます。そんな日々の小さな発見を通じて、知らなかった自分とも出会える。嬉しい。
プロフィール
中村桃子
なかむら・ももこ|京都在住。株式会社京都研究所の代表として、伝統素材のフィールドワークを元に教育玩具やプログラムを制作。フォトグラファー濱津和貴さんと結成したユニットkinhijiは、海藻にまつわる日本各地の衣食住を探求中。
Official Website
https://www.kyotoresearchinstitute.com/
kinhiji
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https://www.kinhiji.com/
Instagram
https://www.instagram.com/kinhiji_/
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