TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム

【#1】猫のごはん

執筆:山田由梨

2024年10月11日

こんにちは。山田由梨です。
今年の6月に猫を二匹おうちに迎えました。保護猫のスコティッシュです。
うちに来た時には、まだ3ヶ月だった猫たちは、いまや生後半年をすぎ、うちに来た時から倍以上も大きくなっています。

今回のエッセイでは、とにかく猫のことを書こうと思っています。
今日は猫のごはんについての悩みです。

獣医さんに、猫のごはんはドライフードを基本的にあげてくださいと教えてもらいました。
わたしはさっそく先生に教えてもらったロイヤルカナン子猫用(前期)というものを買いました。大人用よりすこし小粒なようです。成長期なのでカロリーもしっかりとれます。

毎日それをひたすらあげるのですが、なんだか味気ないなと思っちゃいます。
一匹はあまりくいつきもよくなくて。

おやつでトッピングをしてあげたいけど余計なものがはいっていないものがいいなーと思って探していると、最近はセブンイレブンオリジナルブランドの商品で無添加ピューレがあるんですね。
本当に余計なものがはいっていなくて、魚介の素材と、だしと、米粉のみで安心です。

子猫のうちにあまりおやつをあげすぎると、そればかり食べてしまうからよくないということも聞いていたので、ちょびっとだけトッピングをしてあげたり、朝昼夜のごはんのうち、一食だけトッピングをしてあげたりしていました。
二匹はセブンイレブンのピューレが大好きです。

でもそうやってしばらくすると、やっぱりトッピングが無いときに、トッピング待ちみたいなことが起きるんですよね。当然です。

ドライフードをいれると、猫たちがはしってきて、中身を確認し、一粒も食べずにわたしのほうを見ます。
わたしは心を鬼にして、ドライフードのみを置きます。

でも、とわたしは考えます。

テンションのあがらないごはんを毎食食べるのって、悲しく無いだろうか。
人間だったら悲しいじゃないか。
おいしいものを、おいしい!って食べたいじゃないか。
おやつをあげるとおやつばかり食べるようになっちゃう、よくない。
たしかに栄養のかたよりは考えなければいけない、わかる。
だけど、でも……と葛藤します。
これやだなーとテンションが下がりながら食べるのは、むしろストレスではなかろうか……。

葛藤しながら、ドライフードだけをあげたり、ピューレを和えてドライフードを食べやすくしてあげたり、色々と工夫をしている毎日です。

猫のごはんの話だけでずっと書けそうです。
来週も猫の話を書きます。

プロフィール

山田由梨

やまだ・ゆり|1992年、東京都生まれ。作家・演出家。立教大学在学中に劇団「贅沢貧乏」を旗揚げ、以降全ての作品の作・演出を手がける。近年は演劇活動以外にも、ドラマ脚本・監督、小説執筆など活動の幅を広げている。『フィクション・シティー』(17年)、『ミクスチュア』(19年)で岸田國士戯曲賞ノミネート。Abema TVオリジナルドラマ「17.3 about a sex」「30までにとうるさくて」、NHK夜ドラ「作りたい女と食べたい女」、テレビ朝日「私たちが恋する理由」(2024年10月12日放送開始)ほか脚本。2024年12月7〜15日に贅沢貧乏による5年ぶりの新作『おわるのをまっている』を三軒茶屋・シアタートラムにて上演。

Official Website
https://yuriyamada.jp/