カルチャー

12頭数を増やすのが楽しい、英国製のアニマルフィギュア。

僕が掘ってるセカンドハンド。

2024年9月8日

セカンドハンドでディグしない?


photo: Ryohei Ambo
illustration: MAGDRON
text: Koji Toyoda
2024年9月 929号初出

英国では、ロンドンのアンティークモールから田舎のおじいちゃんがやっているフリマまで、どこへ行っても、何かしらの動物フィギュアが見つかるそう。つまり、当時は国民的な玩具だったことの証し。値段は定まっておらず、ピン切り。

 英国のアンティークモールに行くと、いろんな店の店先に置かれている銅製の動物フィギュア。羊、豚、牛などの家畜をはじめ、ライオン、ヒョウ、ラクダ、シマウマ、それに羊飼いや立派な髭をたくわえた紳士まで! その多種多様な世界観にディグ心をくすぐられたのがきっかけです。販売する人たちに聞けば、作られた年代は、なんと20世紀初頭! 100年以上前のものだから、所々塗装が剥げたり、壊れていたりするのですが、それも却っていい味。まさにアンティーク版「シュライヒ」といった佇まいにグッときます。そのほとんどが英国ではかつて有名だった「J.HILL&CO」や「BRITAINS LTD」という玩具メーカーのもので、つい最近、それ専用のジオラマを発見。ついに“飯田動物園”を本棚の一角に作っちゃいました(笑)。

飯田さんが最初に手に入れたのは羊に豚、猿。この辺は見つかりやすいが、ライオンやシマウマ、ラクダはなかなかレア。ハンター気分で新たな一体をディグ!

台座裏には、「J.HILL&CO」や「BRITAINS LTD」と刻印。ともに20世紀初頭から’60年代頃まで英国を代表するスモールフィギュアメーカーだった。ENGLAND製。

プロフィール

12頭数を増やすのが楽しい、英国製のアニマルフィギュア。

飯田康貴

『BRACKETS』店主

いいだ・こうき|1986年、新潟県生まれ。古着の名店『ジャンティーク』で修業を積み、2016年に英国やヨーロッパ古着を主軸とする『ブラケット』を渋谷にオープン。2店舗目となる祐天寺店には、好きが高じて、動物フィギュアもラインナップ。