カルチャー
京都に“帰ってきた”アンビエントは新たな出発へ。
『AMBIENT KYOTO 2023』12月24日(日)まで開催中!(※31日(日)まで会期延長決定!)
2023年12月1日
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人が旅をするように、音楽も旅をする。イギリスのアーティスト、ブライアン・イーノによるアルバム『Ambient 1: Music For Airports』(1978)では文字通り、空港で流れることをコンセプトに、「意識して聞くこともできるが、無視することもできる音楽」「周囲の環境の一部として聴くことができる音楽」として、アンビエント・ミュージックなるものが提唱された。「アンビエント」は空港から出発し、いくばくかの時を経て、京都へと降り立った!
アンビエントの始祖ブライアン・イーノをフィーチャーし、昨年開催され大きな話題を呼んだ『AMBIENT KYOTO』。今年も「アンビエント」をテーマに、会場が2箇所へとさらにスケールアップした展覧会『AMBIENT KYOTO 2023』が12月24日(日)まで開催中だ。
一つ目の会場となるのが、京都駅にほど近い京都中央信用金庫 旧厚生センター。こちらの施設で鑑賞できるのは、コーネリアス、バッファロー・ドーター、山本精一の展示。それぞれに音響やその場の固有の展示空間を活用し、「アンビエント」の概念を拡張させたインスタレーションを展開する。
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本展に参加するアーティストたちは、いわゆるアンビエント作家ではないからこそ、各々がアンビエントの概念をどのように解釈しているのかが注目ポイントだ。
霧による特殊演出を用いた『霧中夢 ‒ Dream in the Mist ‒』や、髙田政義による照明が音響と見事にシンクロする『QUANTUM GHOSTS』といったコーネリアスの作品では、「アンビエント」という言葉が本来意味する「取り囲む/四方を取り巻いている」を体感するようなインスタレーションに仕上がっている。バッファロー・ドーターや山本精一による映像インスタレーションでは、立体音響と特殊スクリーンを用いて、同じ展示室でもそれぞれ異なった世界が展開される。このようにアーティスト各々の”アンビエント観”がみえてくるのも刺激的で、国内のアンビエント・ムーブメントの萌芽とも思えるような展示空間になっている。正しい順路などないから、会場ではとにかく自由に、展示空間を漂うように鑑賞してほしい。
地下鉄烏丸線・丸太町駅を降りてすぐの京都新聞ビル地下1階で展示されるのは、坂本龍一 + 高谷史郎の作品だ。坂本のスタジオ・アルバム『async』(2017)を元に高谷による映像が流れる。かつては京都新聞が印刷されていたという巨大な地下空間の中で「非同期(async)」しながらループする音楽と映像。旋律とノイズと環境音とが混ざり合い、全身がそれに包まれる体験は、写真では伝わりきらない迫力がある。
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アンビエント・ミュージックの源流はエリック・サティや、禅をはじめとする東洋思想に影響を受けていたジョン・ケージにまで遡れる。ちなみにケージには『龍安寺』というアルバムがあり、京都という地が当時のインスピレーションの源のひとつであったことは想像に難くない。その磁場に引き寄せられるように、ここ京都にアンビエントミュージックが”帰って”きた。しかし本展は単なる帰還にとどまらず、拡張を続けるアンビエントの新たな出発となるはずである。
展示を鑑賞し終えて外へ出ると、京都の街そのものが、無限に広がるアンビエントの世界への入り口のような気がしてきた。
インフォメーション
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AMBIENT KYOTO 2023
会期:2023年10月6日(金)〜12月31日(日)
時間:9:00〜19:00(入場は18:30まで)
休み:12月10日(日)
チケット: 一般 ¥3,300/専・大学生 ¥2,200/中高生 ¥1,800 小学生以下無料
※チケット購入ウェブサイト: https://ambientkyoto.com/tickets
※京都新聞地下1階のみ、一部無料枠あり。
Official Website
https://ambientkyoto.com/
Twitter
https://twitter.com/ambientkyoto
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