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ストーンアイランドはどこまでも“MYWAY”だった。
STONE ISLAND
2022年10月19日
photo: Axel Drury
coordination: Kaoru Tashiro
text: Kosuke Ide
2018年10月 858号初出
〈STONE ISLAND〉の旗艦店に
出かける前に知っておきたい
ブランドの歴史と生産背景を
イタリアの本社取材で明らかにする。
常識を覆す革新的プロダクトが生まれてきた工房へ。



“革命”を起こし続けてきた「カルト・ブランド」の歴史。
とある雑誌曰く、〝unclassifiable brand〟(分類不可能なブランド)。アパレルの業界に限らず、世界的なブランドであれば独自の世界観を確立しているのは当然だけれど、なかでも主流のやり方とは一線を画し、まったく独創的なスタイルを長年にわたり貫くブランドがある。1982年に伝説的なデザイナー、マッシモ・オスティにより創設された〈ストーンアイランド〉は、モードファッションの長い伝統を持つイタリアにあって、いわゆる「ランウェイ・ショー」を行わず、しかもマス・プロダクトを提供するブランドでもない、まさしく“マイ・ウェイ”を走り続けてきた「カルト・ブランド」と言えるだろう。彼らを最初に支持したのは、’80年代初頭からミラノに出現した、アメカジを好む「パニナリ」と呼ばれた若者たち。そして次に飛びついたのが、イギリスの若く熱烈なサッカー・ファンのトライブ—「カジュアルズ」と呼ばれた青年たちは、袖部にバッジの付いたジャケットを入手するため、海を渡ってイタリアまで出かけるほどの熱狂的な支持者となった。
そんな時代から現代に至るまで、ファンたちを強烈に惹きつけ続けているスタイルの根幹にあるもの、それは何といっても、究極の機能性を擁するミリタリーウェアの存在。そのディテールを徹底的に研究・発展させることから生まれた同ブランドは、長い歴史の中で、「革命的」とも言えるプロダクトを世に送り出してきた。その代表的なアイテムが、’89年に開発された「Ice Jacket」だ。素材に感熱樹脂膜の特殊加工を施し、外気温に応じて表面の色彩が変化するという独創的なアイデアで世界を驚かせた。’91年には微小ガラス粒子を高密度にコーティングした生地が反射光を放つ「Reflective Jacket」を発表。オスティが’96 年にブランドを離れた後にその志を引き継いだポール・ハーヴェイも、ステンレススチールと銅100%(!)で織り上げた「Silver Jacket」と「Bronze Jacket」他、2008年までに多くの革新的コレクションを発表。その後はデザインチームが現在に至るまで、一貫してイノベイティブな製品を生み出してきた。

ほとんど化学の実験室!?ガーメント・ダイの現場。
世界中のどんなブランドも作ることができない、真にオリジナルなアイデアと技術が注ぎ込まれた服。そんなものを〈ストーンアイランド〉だけが作れるなんて、あり得るのだろうか? もしあり得るとすれば、なぜ? 素朴な問いを抱きつつ向かったのは、同社が創業以来、本拠地にするイタリア北部、エミリア=ロマーニャ州モデナ郊外ラヴァリーノ。自然豊かな風景の中に立つオフィスで僕らを迎え入れてくれたのは、’80年代から同ブランドに関わり、現在オーナー兼クリエイティブ・ディレクターを務めるカルロ・リヴェッティだ。「ようこそ! 今日はすべてを見ていってほしいね」とエネルギッシュに話す彼に先導され訪れたのは、大小のマシンが立ち並ぶファクトリー。ここは彼らのプロダクトにおいて特に重要な「ガーメント・ダイ(製品染め)」のテストを行う工房だという。一般的な洋服の製作工程と異なり、製品の縫製・加工を終えた後に染色を行うこの手法では、すべての部分が隅々まで同じ染料で染まるが、一つの製品に複数の素材が使われるときには、それぞれ染まり方が異なり、その色彩の風合いに大きな変化が生まれる。
「ここは染色に関する“実験工房”。ここでは世界に存在するあらゆる色を作ることができる。染色の具合は水温や酸性度、圧力によっても変化するから、その結果は無限にあるんだ」
隣室では白衣を着た男性スタッフが大量に並んだ色とりどりのフラスコやボトルを手に染料を調合している。もはや完全に化学の実験室だ。染色の状態を解析するマシンもあり、何と創業時からのすべてのデータがバックアップされているとか。
「コンピューターは使うが、マシンが常に正しいとは限らない。だから、いつもデータに対して人間が検討を加え、染色時の微妙な調整は手作業で行っている。職人的な技術が必要なんだ」

プロダクトを生むのは蓄積されたデータと職人的技術。
新しいことを何でも自由に試すことができる環境。
染色を終えた生地は、別棟でクオリティチェックがなされる。ひっぱったり摩擦を加えたり、光を当てたり、汗にさらされた状態を再現したり、さまざまな状態にして、変化を調べる。〈ストーンアイランド〉を象徴するガーメント・ダイを支えているのは、こうして長年にわたり蓄積してきたデータと技術。何台も並ぶ染色機も、数十年ずっと修理しながら大事に使い続けている「ヴィンテージ」が大半だ。
「もうひとつ、我々にとって欠かせない、重要なマシンがある」とカルロが指さしたその先にあったのは、何とエスプレッソ・マシン! これもイタリア人にとっては大事な“仕事道具”のひとつ。実際、ここで働く人たちの表情はみなリラックスしていて、そのムードは「工場」というよりも、新しいことを何でも自由に試せる研究室といった趣。マシンに向き合うスタッフたちにカルロが「調子はどう?」と声をかければ、彼らもすぐに「やあ、カルロ」と答える。社長と社員の関係がまるで家族のようにフランクだ。
「僕らのスタッフは、30年以上勤めている人も少なくないんだ。一方で、好きなだけ実験的な仕事ができる環境を求めてやってくる若いスタッフたちもたくさんいる。彼らに『ここで働けて光栄だ』と言ってもらえるのが、自分にとって最高の瞬間だよ。ここエミリア=ロマーニャ州には〈フェラーリ〉や〈ランボルギーニ〉といったイタリアを代表するメーカーもあるし、ものづくりに対してこだわりを持つ人が多いんだ。近所には世界中から評価されているトマト加工の会社もあるよ。みんな自分たちの技術を信じて、そこで働くことを誇りにしている。そういう人々にシンパシーを感じるね」
世界中のファンが共鳴する、ものづくりのスピリット。



ファッションというよりも、インダストリアル・デザイン。
過去30年以上の間に製品化されたプロダクトは、巨大な倉庫の中に整理・保存されている。その数、何と4万着! それらのアーカイブが、いつどんなときでもリファレンスとして利用できるシステムが整えられている。
「我々はファッションというよりも、インダストリアル・デザインに近いのかもしれないね。正直、古めかしく閉鎖的な既存の業界システムには関心がないんだよ。それよりも、さらなるリサーチや技術開発にエネルギーを注ぎ込みたい。例えば、スマホを日々使い込んでいる現代人の手の動きは、過去の人たちのそれとは異なるだろう? 生活スタイルが変われば、機能性の概念も変わる。そうしたことを一つ一つ検討し深めていくのは、とてもエキサイティングなことだからね。僕らが今、研究している技術は来シーズンのためのものとは限らない。5年、いや10年先に実現するものかもしれない。そのいつかのために、日々、新しいことに取り組んでいるんだ」
徹底的な調査と実験への飽くなき探究心、新しいプロダクトを生み出す強い情熱と高い技術。〈ストーンアイランド〉本社には、彼らのものづくりの思想に裏付けられたシステムが、完璧なまでに整えられていた。誰にも真似できない独創的なアイデアと技術が生まれてくる秘密は、まさしくこの場所にある。こうした過程を経て生まれる彼らのプロダクトを愛するハードコアなファンは、近年、さらに世界中に広がっているという。
「自分たちは自分の道をただまっすぐ進んできた。僕たちがマーケットを探してその方向へ向かったのでなく、お客さんのほうが僕たちを見つけ、選んでくれた。今春はヴェネツィアに新しいショップができたし、9月14日には東京にもオープンするよ。〈ストーンアイランド〉の顧客は、“コンシューマー(消費者)”じゃなくて、“ティフォージ(イタリア語で「サポーター」の意)”と呼びたい。街で〈ストーンアイランド〉のバッジをつけた見知らぬ2人が出会ったら、互いに目と目でそっと合図し合う。そんな関係性が生まれるブランドであり続けたいね」


インフォメーション
ストーンアイランド
◯東京都港区南青山5-5-4 ☎︎03・6427・6148 11:00~20:00 無休
Official Website
https://www.stoneisland.com/
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