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【#4】Bergen Art Book Fair(ノルウェー)体験レポ

2022年5月30日

photo & text: Shinsuke Kanno
edit: Yukako Kazuno

こんにちは! Hand Saw Pressの菅野です。東京の西小山という町でリソグラフ印刷とD.I.Y.のスタジオをやってます4/1〜3にノルウェーのベルゲンで開催された「Bergen Art Book Fair」に参加してきました。4回に渡ってリポートします!

4/1(金)。BABF初日。荷物をまとめホテルから出ると、PJ、Kunst、Printed Matter、Issue Pressに会う。みんなで同じ電車に乗り、会場のBergen Kunsthallに向かう。BABFおすすめ(リーズナブル)ということもあり、同じホテルに参加者が多く泊まっている。Issue Pressのジョージは初めまして。彼は「stencil.wiki」という、リソグラフの知識を共有するためのプラットフォームを作り運営している。世界のリソスタジオのマップもあり、とても面白いのでぜひ見て欲しい。晴れていて気持ちがいい。会場には朝食が用意されていて、パンとサーモン、コーヒーをいただく。初日は設営とブース作りがあるので、開場までが勝負。急いで家具の組み立てや商品の陳列、WSの準備をする。フランスで活動する日本人アーティストのSayo Senooさんが向かいのブースで出店していたので挨拶する。11時、開場と同時にどんどんお客さんが入って来た。BABFも他のフェアと同様、去年はオンラインのみでの開催だったので、来場者もとても楽しそうだ。さっそくHand Saw Pressのブースにもお客さんが来てくれて、zineを買ってくれたり、WSに参加してくれた。HSPの今回のメイン企画である「D.I.Y. Binding Club」は、廃材を使って本を作るワークショップで、誰でも無料で参加できることにした。おそらくノルウェーの人にとっては珍しいであろうカラーアクリル板や日本の文具(世界堂やハンズ、シモジマってほんとに商品豊富!)を事前に輸送しておいた。子供も大人も積極的に参加してくれて、WSは大盛況。忙しいままあっという間に17時になり、1日目終了。2階のラウンジにはピザが用意されていて、参加者の懇親会が行われた。さらに今夜はオープニングイベントがある。20時の開始まで1時間半ほど時間を潰すべく、何人かで港周辺を散歩した。イベントは「Landmark」というカフェで開かれ、フレドリックのスピーチで始まり、詩の朗読やパフォーマンス、プレゼンがあり、とても楽しい時間だった。帰宅&バタンキュー。

Bergen Art Book Fair(ノルウェー)リポート

4/1(土)。BABF2日目。昨日、あの後Ankiたちはクラブに行って夜中まで踊ってたらしい。タフネス。今日もWSは盛況で、たくさんのDIY本が出来上がる。PJのリソグラフ印刷WSもあり、もはや会場はカオス状態。いろんな人の創作の熱気が充満していてとてもいい。今日は安藤さんと交代でお互い他のブースも見て回る。ベルゲンでNorthingというスペースの運営とアートブックの出版をしているベンさんと話す。彼はノルウェーとアジアの文化を繋ぐため、アジアのアーティストの展示を企画したり、本を出版している。今夜ちょうどNorthingでレセプションがあるよと誘ってくれた。他にも、Halden Bookworksの和紙作りWS(高知で学んだという!)があったり、Knustの新作発表会(超かっこよかった!)があったり、今日も盛りだくさんだ。毎日いろんな人や本に出会って感動している。あっという間に17時。安藤さんとSayoさんとNorthing Spaceへ。途中、スーパーでビールを買う(明日は日曜、お酒が買えないので買いだめ)。NorthingではChenさんというアーティストの展示のレセプションがあり、本人の挨拶やコンセプトの説明を聞いた。オメガの話題が面白かった。その後、Entréeで小さな飲み会。リソコミュニティみんな仲良いな。わいわい喋って解散。

Bergen Art Book Fair(ノルウェー)リポート

4/3(日)。BABF最終日。D.I.Y. Binding Club、毎日盛況でほんと嬉しい。この記録をDIY本レシピブックとして形にするのでお楽しみに! BABFは大きな規模のブックフェアではないけど、世界から人が集まり、アットホームな時間をみんなで共有し、たくさんコミュニケーションできる魅力がある。いろんな都市のブックフェアに行ってみたい。午後のIssue Pressの新作発表会は、Jessica Williamsさんの作品集「Oslo Fjold」のセカンドエディションについて。ジェシカさんの作品もジョージの印刷も素晴らしい。使用インクの種類の多さが試行錯誤を物語っている。その後はHand Saw Pressのプレゼンテーション。HSPのこれまでの活動や作品を紹介した。Festival/Tokyoのプログラムとして行った「ガリ版印刷発信基地」に、Knustが興味を持ってくれて嬉しい。いつか街に開いたプログラムを一緒にできるといいな。最終日なので買い物タイムもしっかりと。いろんなスタジオの本を買ったり、交換したり。17時、いろんな人と再会を約束し、BABF終了。やりきった感ある。Ankiたちは撤収で忙しそうだ。行ける人たちで港のレストランに集まり小さな打ち上げをした。

4/4(月)。今日はベルゲンを発つ日。Ankiやマーティンたちと可愛らしいカフェでランチ。BABFを振り返りながらまったりとワインを飲む。AnkiはTABFにも来たいと言ってるし、案外早く再会できるかもしれない。飛行機が急遽キャンセルになり、予定を変更してベルゲン鉄道でオスロに向かうことにした。乗ってみたかったのでむしろラッキー。鉄道駅でAnkiとAshildさんに見送られ、記念写真を撮り、ハグをし、列車に乗った。本当にありがとう。また会おう。出会った人たちを思い浮かべながら買った本を読んでいると、列車はいつの間にか綺麗な雪景色を走っていた。

Bergen Art Book Fair(ノルウェー)リポート

プロフィール

Hand Saw Press

ハンド・ソウ・プレス|東京/西小山のリソグラフ&D.I.Y.スタジオ。空間デザインやイラスト、料理など、得意分野が異なるメンバーで運営。リソグラフ印刷やスモールプレス、日曜大工やワークショップなどをやってます。場所とツールを町にひらき、人、都市、世界とつながるものづくりを目指してます!

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