こんにちは！　Hand Saw Pressの菅野です。東京の西小山という町でリソグラフ印刷とD.I.Y.のスタジオをやってます。4/1〜3にノルウェーのベルゲンで開催された「Bergen Art Book Fair」に参加してきました。4回に渡ってリポートします！

3/28（月）。ノルウェーに来て5日目、今日から本格的に作業開始。ホテルから歩いて「Pamflett」へ。海沿いの公園に隣接していてとても環境が良い。大学生らしき若者たちが海に入っていてびっくり。気温1℃くらいだよ。。Pamflettのみんながコーヒーで迎えてくれた。Hand Saw Pressよりちょっと広いくらいかな、うちより全然整理整頓されてるけど。天井が高くていいな。コーヒーを飲みながら雑談したり、日本から送った荷物を確認したりした後、道を挟んで隣にある美術大学「KMD」へ。KMDはKunst（美術）、Music、Designの3つの部門で構成される美大だ。リソグラフも持っている。大学でPhD（博士課程のようなもの？）として研究や創作をしているスヴェーヌさんと会う。彼は今回、大学の工房で出た廃材を提供してくれるよう段取りしてくれた。まずは学食でランチ。ビュッフェ形式で好きなものを取り、重さで値段が決まる。野菜が美味しい。その後、スヴェーヌさんの作品（ゲリラキッチン！）を見せてもらい、工房へ。とても大きな工房。家具の学科があるようで、いい形の廃材がゲットできた。知らない土地で廃材を集めるなんて不安だったけど、いろいろな人の協力で順調だ。廃材たちをPamflettに運び、さっそく設計にとりかかる。あらかじめ塗装されてたり、何かの形にカットされていたり、廃材には物語がある。曲線のパーツが家具学科ならではで良い。どこに使おう。Pamflettのリソは3台あり、一番コンパクトな1色機のために家具を作る。

3/29(火)。今日は一日木工作業。ベルゲンの天気は変わりやすく、雨が降ったり、ヒョウが降ったりが一日に何度かあるけど、晴れ間を見つけて木材をカット。面白い形の廃材のおかげで可愛らしい家具になりそうだ。可動式の板が虫の羽のようで「Bien」（ノルウェー語で蜂）と名付けた。お昼はノルウェー名物のブラウンチーズ。淡々と作業を進め、夜ホームセンターに。塗料やちょっとした道具を買う。両面テープ1000円以上したぞ…。

3/30(水)。今日は夕方からPamflettでミニレクチャーをやることになっている。昨日買った塗料で仕上げの塗装。なかなか良い家具になった、Bien！　お昼を食べてるうちにペンキが乾いた。無事完成。片付けをしていると少しずつ人が集まり始めた。ノルウェーのStavangerでリソスタジオをやっているベンヤミン、Madrid Publicationsのイングリ、Endless EditionsのPJなど、リソグラファーが集まり始めた！　KMDの学生たちも集まり、レクチャー開始。HSPのこれまでの活動を20分くらいにまとめた内容。マーティンの通訳にほんと助けられてる。日本の紙とかDIY製本の作品も見てもらう。とても反応が良くて、持ってきて良かった。特に紙の種類の豊富さには驚かれ、日本は紙の選択肢がとても多いんだなと実感した。完成したBienも評判良い。夜はPamflettでピザ＆ビールの懇親会。たくさん食べ、飲み、話した。PJをはじめ、みんな異様にリソに詳しい。いろんな話をしててもいつの間にかリソの話になっている。酔いも回ってきたところで缶バッジ作りが始まった。BABF出店者の名前をバッジにして配るのだ。フレドリックとスサナは紙袋にシルクスクリーンでプリントしている。手作りのお祭りだ。これが、アートブックフェアか〜！　興奮と多幸感に包まれ就寝。