ライフスタイル
【#2】いつも「本質」を考えてみることを側に
2022年5月17日
photo & text: Tomoko Tabuchi
edit: Yukako Kazuno
製本会社の一社員が書くTOWN TALKコラムの2回目。
「本を作りたい」篠原紙工には様々な方が製本の相談にいらっしゃいます。
昨今、オンラインでのミーティングも増えましたが、私たちのオフィスで制作事例を参考に、「わっ!本ってこんな形もできるんだ。」と想像&創造力を膨らませながらの対面での打ち合わせは、エネルギーの高い物づくりをするためにとっても重要。最初から制作したいものがはっきりと決まっている方もいれば、まだ完成のビジョンがはっきり決まってない方もいます。どちらの方向性にせよ、相手が何を求めているのか、本当に作りたいものはなんなのか? そして譲れないことの優先順位はどこにあるか、ということを話し合いの中でキャッチするようにしています。


例えば、「物事を柔軟に考える重要性を伝えるために、丸い形の本を作りたい。」実際に丸い本を作るとなると技術的に可能であっても予算がオーバーしてしまうこともある。ここでつい「丸い本」を作ることにこだわってしまっては、話し合いの内容も妥協点ばかりになり、それではせっかくの物づくりの面白さが半減してしまいます。
一番大切なことが「物事を柔軟に考える重要性を伝えること」なのであればそれを軸に、限られた条件の中で最大限できることを考え、大事な部分が浮き彫りになるように他を削っていく。すると、もしかしたら「丸い本」である必要性はないのかもしれない、という新たな広い考え方ができる場合もあるのです。製本でもなんでも物づくりの世界では、目に見える「物」や「形」のパワーが圧倒的に強い。美しい物、見たことない形、カッコイイ物…それらもとても大事ですが一番は「何のために作るのか?」制作する上ではここをないがしろにするわけにはいかない、と考えています。

本質を考えてみる。難しく聞こえるかもしれないけれど、私は「それなしではその物事が成立・存在しない需要な要素」と捉えています。これを物事でなく、人に当てはめてみると、「その人らしさ」みたいなことにつながるのかもしれない。その考え方を応用し、社内のメンバーが各々自分らしく、つまりは心地よく自分の得意や特質を生かせる会社があったらなんて素敵なのだろう! と思い、社内で様々な試みをしているのですが、「自分らしさ」言い方を変えると「(本人が)心地良く自然な状態」というのが何なのかが分からないという人が案外多いのも事実で、今でも試行錯誤中。それくらい私たちは何か外部で作られた価値観の上に乗って生きているということなのかもしれません。でも、各個人が自分を発揮する新しい波がきていることは、きっと誰しもちょっとずつ感じているはず。ちなみに、私は自分の中で刷り込まれていた古い考えや変なこだわりに気づくと落ち込むと同時に自分が少しずつバージョンアップして自由な気持ちになります。次はどんな思い込みに気づくでしょうか。

photo: Masaki Ogawa
プロフィール
田渕智子(篠原紙工)
Instagram
https://www.instagram.com/tomoko.tabuchi/
Official Website
https://www.s-shiko.co.jp/
ピックアップ
PROMOTION
「伝説の広報誌『洋酒天国』を語る夜」レポート。
NORMEL TIMES
2025年12月8日
PROMOTION
ロンドン発 Nothing のPhone (3)は新しいスマホの最適解。
Rakuten Mobile
2025年12月1日
ファッション
今日は〈ル ラボ〉で待ち合わせ。
LE LABO
2025年12月9日
PROMOTION
〈チューダー〉の時計と、片岡千之助の静かな対話。
Finding a New Pace feat. Sennosuke Kataoka
2025年11月28日
PROMOTION
〈ガンゾ〉今年のクリスマスには財布を贈ろう。
GANZO
2025年12月9日
PROMOTION
11月、心斎橋パルコが5周年を迎えるってよ。
PARCO
2025年11月10日
PROMOTION
〈glo™〉の旗艦店が銀座にオープン! 大人への一歩はここからはじめよう。
2025年12月4日
PROMOTION
紳士の身だしなみに、〈パナソニック〉のボディトリマーを。
Panasonic
2025年12月3日
PROMOTION
〈バルミューダ〉のギフト、ふたりのホリデー。この冬に贈るもの、決めた?
BALMUDA
2025年11月21日
PROMOTION
レゴ®ブロックの遊び心でホリデーシーズンを彩ろう。
レゴジャパン
2025年11月28日
PROMOTION
〈ダムド〉のコンプリートカーで真冬の海を二人占め。
DAMD
2025年12月9日
PROMOTION
6周年を迎えた『渋谷パルコ』を散策してきた!
SHIBUYA PARCO
2025年11月22日