CULTURE

一般市民が突然大事件に巻き込まれる映画ベスト10

2021.11.05(Fri)

text: Koji Toyoda
illustration: Shigeo Okada

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「何も起きてないのに面白い映画ってすごいよな」、なんてひとしきり友達と盛り上がった後は、逆にとんでもないことが起こる映画はフツーに面白いから、コンスタントに月1くらいで観たいという話に。主人公がなるべく特殊能力を持たない、一般市民だと共感度も増し増しで盛り上がる。『エネミー・オブ・アメリカ』でウィル・スミスが演じる弁護士なんて、奥さんの下着を買いに行っただけなのに、いつの間にか国家から追われることになりバスローブで全力疾走! アメリカ映画だなぁ。「キアヌ・リーヴスの出世作が29年ぶりに復活!」との前情報とともに去年12月に公開された『ビルとテッドの時空旅行 音楽で世界を救え!』も、タイトルからしてまさに〝一般市民がとつぜん大事件に巻き込まれる系映画〟であること、間違いなし。突然やってくる無理難題を前に、常人サイズの知恵と勇気を振り絞り立ち向かう。こういう映画はホント、いくつあってもいい!


下着を買いに行っただけなのに、アメリカの敵にされたエリート弁護士。

No. 01
エネミー・オブ・アメリカ

(監督:トニー・スコット/1998年/132分)

生きていれば、誰でも1度や2度、大変な災難に遭うものだけど、本作の主人公、弁護士のディーンほどじゃない。NSA(アメリカ国家安全保障局)職員が殺人を犯した証拠テープを、買い物袋に秘かに隠され、NSAからロックオン! しかも、奥さんからは不倫を疑われ、マフィアの大物ともモメて、事務所もクビになる四面楚歌状態。考えただけで荷が重すぎて鬱になるが、そこはウィル・スミス! 諦めない。


スピード違反で免停なのに、速度を落とすとバス爆発。

No. 02
スピード

(監督:ヤン・デ・ボン/1994年/115分)

爆弾が仕掛けられた路線バス。キアヌ・リーヴス扮するSWAT隊員が救出に向かう……。時速80㎞以下にスピードダウンすると爆発するというハリウッド級の仕掛け付きで、バスに乗り込むやいなや、逮捕案件と勘違いした不法滞在者が発砲し、運転手にヒットするアンラッキーぶり。度重なるアクシデントの中、運転手不在のバスを運転することになるのが、一般市民のサンドラ・ブロック。スピード違反で免停中なのに! 


売れないパパミュージシャンが、世界を救う音楽を作るハメに。

No. 03
ビルとテッドの時空旅行 
音楽で世界を救え!

(監督:ディーン・パリソット/2020年/91分)

若き日のキアヌ・リーヴスの出世作、『ビルとテッド』シリーズの最新作。’89年公開の1作目から30年後、いい感じにくたびれたおじさんになっても、売れないバンドを続けるビル&テッドのコンビ。そんなある日、未来から現れた謎の使者に「77分以内に、キミたちの音楽で世界を救ってくれ!」と荷がおもーい無理難題を突きつけられる。果たして、無事に世界を救う音楽を奏でられるのか?


仕事を探していたら、残酷すぎる世界の秘密に、一人気づいてしまった。

No. 04
ゼイリブ

(監督:ジョン・カーペンター/1988年/96分)

反政府組織の教会に忍びこみ、山のように積まれたサングラスを掛けたために、世界の支配者が人間の姿を装った異星人だということに気づいた主人公のネイダ。社会の歯車にすぎなかったブルーカラーの彼が、その仰天すぎる世界の秘密を一人背負うことの重圧が半端ない。唯一の友人もなかなかサングラスを掛けてくれず、10分くらい揉み合うシーンは笑えるし、泣ける。


英雄から一転、テロの容疑者に。誇りを忘れない警備員の実話。

No. 05
リチャード・ジュエル

(監督:クリント・イーストウッド/2019年/131分)

巡回中に爆弾を発見して、多く人を救った主人公のリチャード・ジュエルは、アメリカのヒーローになるも一転、すっぱ抜き至上主義のメディアの勘違いから容疑者に。いきなり始まるメディアスクラムに「マジかよ!」とテレビ画面にポップコーンを投げつけてしまうが、実はアトランタオリンピック爆破事件を題材にした実話。キミならどうする?


集いし酔っ払いたちは、宇宙人の侵略を防げるか?

No. 06
ワールズ・エンド 酔っ払いが世界を救う!

(監督:エドガー・ライト/2013年/109分)

「一晩で地元のパブ12軒を制覇する」という若い頃の夢を成し遂げるために集まった、かつての悪ガキ5人組。一軒、また一軒はしごするたびにブレーキが利かなくなり、飲んで、騒いで、テンションもヒートアップ! でも、途中喧嘩になった若者の首がもげたことをきっかけに宇宙人の地球侵略に感づき……。楽しく友達と酒飲んでいただけなのに、あ~荷が重い。


日産自動車のウーバー運転手が、マッチョな潜入捜査官の相棒に。

No. 07
STUBER/ストゥーバー

(監督:マイケル・ドース/2019年/93分)

普段はホームセンターで働き、スマホ配車個人タクシーのウーバーで小銭稼ぎをするストゥー。そんな愛車に乗り込んできた客は、レーシック手術したばかりの刑事、ヴィックだった。半ば強引にバディ殺しの犯人を追いかける彼の目となり、足となり、事件に巻き込まれていくストゥー。ウーバーの評価ばかり気にしていた彼も一皮むけて、いつしか頼もしきバディに!? ハリウッドマナーに安心して身を委ねられる娯楽コメディ。


キャビンアテンダントが、ジャンボ機の操縦を託された。

No. 08
エアポートʼ75

(監督:ジャック・スマイト/1974年/106分)

天候不良のため、当初のロサンゼルス行きは断念し、別の空港に着陸する羽目になったジャンボ機。そこへ期せずして、セスナ機が激突。負傷した機長の代わりに乗客の命を託されたのは、CAのナンシーだった。もちろん経験もなく、管制塔の指示に従い、時に無線が途絶えるハプニングに見舞われながらも、気丈さを失わない彼女は、’70年代のパニック映画に現れたジャンヌダルクかも。


妻を亡くした悲しみも束の間、弁護士は妻殺しの容疑で追われることに。

No. 09
逃亡者

(監督:アンドリュー・デイヴィス/1993年/130分)

留守中に暴漢に押し入られ、愛妻を失ってしまったハリソン・フォード演じる外科医のリチャード・キンブル。悲しみも束の間、妻殺しの罪をなすりつけられ、死刑判決に。畳み掛けるように荷が重くなるキンブルに観ている誰もが同情を寄せてしまうが、そこはやっぱり“インディ・ジョーンズ”俳優。高さ約30mのダムからもちゃんとダイブします!


熟練のタクシードライバーが乗せたのはスゴ腕の殺し屋だった。

No. 10
コラテラル

(監督:マイケル・マン/2004年/120分)

これはいわば、『STUBER/ストゥーバー』のハードコア版。リムジン・サービス会社の経営を夢見る主人公のマックスは、ある晩、ヴィンセントを殺し屋とも知らずタクシーの貸し切りに応じてしまう。運が向いてきたなと思うも、これ実は暗殺ツアー。運転手として殺しの片棒を担がされるマックスはその胸中で「なんて日だ!」と叫んでいたに違いない。

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