カルチャー
[#2] シャーロック・ホームズ・ラブストーリー
2021年7月22日
text: Erika Kobayashi
edit: Yu Kokubu
はじめての海外旅行はもちろん、シャーロック・ホームズが暮らすロンドン、ベイカー街221B、(注:シャーロック・ホームズは架空の人物です)のはずでした。
なにしろ、シャーロック・ホームズを愛する人々にとっては、そここそが聖地なのですから。
しかしまだ十代の私が両親に連れられて出かけた先は、スイス、ライヘンバッハの滝でした。
そうです、シャーロック・ホームズがかの有名な悪漢モリアーティー教授と決闘し、滝壺に落ちて死んだ(が後によみがえった)、あの場所です。
しかもそれは、ロンドンのシャーロック・ホームズ協会主催のコスプレ大会旅行でありました。参加者全員が、シャーロック・ホームズの登場人物に扮し、ヴィクトリア朝時代の衣装で街を練り歩く、というもの。
両親はライヘンバッハの滝でホームズが一命を取り留めるのに貢献したというバリツの師範、私はペイシェンス・モランという役を選びました。十四歳という数え歳が同じだったことから、その役柄が選ばれました。
ちなみにペイシェンス・モランというのは「ボスコム谷の惨劇」に登場する、ボスコム谷地所の管理人の娘。その池のそばで頭を鈍器で殴られ死体になって発見された男、最後の目撃者、というまあまあな登場人物です。
以来、私の海外旅行観は独特なものになりました。
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