TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム

【#2】日本のお土産品 〜登山人形の話〜

執筆:小川尚寛

2025年1月18日

いろいろな登山人形たち

六甲山の登山人形

富士登山記念の登山人形

熊と雪山の登山人形

ノックフット、どこかの山

実際に見てみると、とても可愛らしく、手に取ると欲しくなってしまう、お土産品。
四角い木の材(こっぱ)から作られる、人々の暮らしを表した作品。
気取ってなく、少し粗らしい表情は、私が表現したい世界観でもあり、全てを伝えないこの感じがたまりません。
日本人の奥ゆかしさも感じ取れます。

大正から昭和の登山ブームの時に観光地のお土産として売られていたとのこと。
1919年に山本鼎(やまもとかなえ)氏が農民美術という文化をつくられ、
農家の副業として農民によって製作されたお土産品。
いろんな種類のものがありますが、私が好きなのは、木端人形や登山人形と呼ばれるもの。
掘られた方によって、山の表情や手触りが異なり、見れば見るほど愛らしくなります。
私も発祥の地である、長野県上田市に伺い、尾澤木彫美術館にて実際に掘らせていただきました。
私が掘ったのは「ビックフット」と「どこかの山」

プロフィール

小川尚寛

おがわ・なおひろ|O型 牡牛座。青山スタジオ勤務。その後上田義彦に師事し、2019年写真家として独立。福生にある米軍ハウスに住みながら人々の生活を中心としたポートレイトを撮影、作品を制作。 2023年写真集「Patrick」を出版。アメリカのサバービアの観光を収めた写真。

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