TOWN TALK / 1か月限定の週1寄稿コラム

【#3】誰でも数学でワクワクできる機会を届ける/積み木の並べ方の数学クイズ

執筆:横山明日希

2024年9月25日

世代を超えて昔も今も子供に親しまれている遊びといえばどんなものを想像しますか。

ボール1つあればサッカーやドッジボールで遊び、棒があればチャンバラごっこで遊び、そして何も道具が無くても走り回って鬼ごっこやかくれんぼで遊ぶ…これは昔も今も変わっていません。

今回は、これらほど昔からあるものではありませんが、今から40年ほど前に誕生したとある遊びにも関係する数学クイズを紹介します。

先週の数学クイズに続き使う道具は積み木です。

これらの積み木を、机の上に3つぴったりくっつくように並べると、以下のような形ができます。

まっすぐな形と、L字状の形の2種類ができます。

では、同じように机の上に4つぴったりくっつくように並べると、何種類の形ができるでしょうか。回したり裏返したりして重なる形は同じ種類として考えて下さい。

そう、答えはあのゲームに出てくる形になります。では正解発表です。

正解は、5種類。これらの形は「テトロミノ」という名前がついています。
ということでなんのゲームに出てくるかわかりましたね。そう、テトリスですね。ちなみにテトリスの場合は写真の黄緑色と青色の形においては裏返した形もあるので、全部で7種類の形を動かして遊ぶことになります。

テトリスをすぐに想起できた人はすぐに答えられたかもしれません。それでは味気ないと思いますので、もう1問最後に出題。
では、5つくっつけた場合は何種類になるでしょうか?

3つの場合は2種類(これらをトリオミノといいます)、4つの場合のテトロミノは5種類ありました。この傾向から5つの場合(ペントミノといいます)はもっと種類が増えそうですが…。

ということで正解発表です。全種類はこちらです。

5つでできる形、ペントミノは全部で12種類となります。なかなか種類が多い気がしませんか。そしてテトリスよりも複雑な形が並んでいます。もしこれでテトリスのように遊べと言われたら難易度が高くなりすぎて遊べる気がしませんね。

おまけの話ですがこれら1つ1つアルファベットの形に似ていることから対応するアルファベットで呼ばれることもあります。左上だけ分かりにくいですがこれは「F」で、そこからI、L、N、P、T、U、V、W、X、Y、Zと対応します。

ということで、馴染みのあるあの形を題材にした数学クイズでした。それではまた次回。

プロフィール

横山明日希

よこやま・あすき|株式会社math channel代表。老若男女問わず幅広く数学・算数の楽しさを伝える「数学のお兄さん」として活動。公益財団法人日本数学検定協会認定幼児さんすうシニアインストラクター。2024年6月よりNHK Eテレ「3か月でマスターする数学」に出演中。

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