カルチャー

PARAKEET CINEMA CLASS Vol.12/『蛇の道』(監督:黒沢清)

「柴咲コウにピントが合うのはいつなのか?」

2024年6月17日

jingle: Kensuke Ide
cover design: Katsuyoshi Mawatari
text: Ryoma Uchida
edit: Keisuke Kagiwada

”真の映画批評に触れられるこの世でただ1つ”のポッドキャスト番組
「PARAKEET CINEMA CLASS」。

 今月も映画批評家の廣瀬純さんとライターの鍵和田啓介さんが、公開中の映画をネタバレ上等で語り明かしています。取り上げるのは、黒沢清監督の『蛇の道』(6月14日公開)。さっそく予告編をチェック!

 黒沢監督が1998年に発表した同名作を、フランスへと舞台を移してフルリメイクした本作。何者かによって8歳の愛娘を殺された父、アルベール・バシュレ(ダミアン・ボナール)が、偶然出会った精神科医の新島小夜子(柴咲コウ)の協力を得て、犯人を突き止め復讐することを生きがいに殺意を燃やすリベンジ・サスペンスだ。
 

 「本作の面白いポイントは『ピントが合う/合わない』こと自体が演出になっていること」と廣瀬さん。被写体の距離に合わせてピントがずらされる「ピン送り」と「画面内でのボケ」(=画面の中の不透明さ)が多様される本作。黒沢監督のピントの扱い方が生み出すドラマを追っていきます。それでは、縦横無尽に広がる話を聞き逃さぬよう!

※繰り返しますが、ネタバレ上等がコンセプトなので、未見の方はくれぐれもご用心を!

Host:
廣瀬純/1971年、東京都生まれ。哲学・映画批評。龍谷大学教員。映画関係の著書に『シネマの大義』『シネキャピタル』など。
鍵和田啓介/1988年、東京都生まれ。ライター、編集者。著書に『みんなの映画100選』など。