カルチャー

全国5都市全14公演!ニューヨーク単独ライブ直前インタビュー【後編】

新作の漫才とコントで魅せる、充実のライブ。

2023年6月18日

photo: Takao Iwasawa
text: Neo Iida

東京、大阪、名古屋、福岡、北海道の5都市全14公演、延べ1万人の動員を目指すニューヨーク史上最大の単独ライブ「虫の息」。昨年行われた単独ライブ「Last Message」を振り返りつつ、ネタ作りに励む二人に話を聞いたインタビュー後編。

笑いの核みたいなものを、どう見せたらいちばん面白いか考える。

――ニューヨークさんの単独ライブは、時事性があるとか風刺が効いてるという表現とはまた違って、リアタイで観たほうが絶対面白いだろうなと思えるネタが多い気がするんです。

嶋佐和也(以下、嶋佐) ああ、そういう意味では今やれなくなってるネタも多いと思います。

屋敷裕政(以下、屋敷) 今見ると引くようなネタもありますよ。ただ悪口言うてるだけやんて。

――シェアハウスとかシーシャとか、早かったですよね。

屋敷 シーシャは早かったですね。あとSNSで悪口言うやつとか。

――まっすぐな恋愛ソングをイジるみたいなのも。

屋敷 岡崎体育さんよりだいぶ早かったと思います。

嶋佐 ひろゆきさんみたいな論破するネタもありましたしね。YouTuberのネタも早かったもんなあ。

屋敷 誰も知らんか。俺らがYouTuberを瞬速でイジってたの。

嶋佐 だからほんとよかったです、ブレイクして(笑)。

屋敷 ただ早いだけのやつで終わるとこだった。

――昨年の単独ライブ「Last Message」を振り返ると、コンプライアンスを度外視した田舎のおじさんのネタとか、今の感覚で見るとものすごく面白いなと感じました。

田舎に住む恋人の父親は、思ったことをズバズバ言う性格だった。
MOSHデータ販売:ニューヨーク単独ライブ「Last Message」より)

嶋佐 あれはたまたま出会った人がモデルなんですよ。もうあのまんまです。

屋敷 ラッキーでした。ほぼできあがってたんです。面白がる系ですよね。

――ただイジるだけじゃなく、人情味ある側面も描いていたのがニューヨークさんの真骨頂だなと感じます。ものまね芸人さんが自分語りをするコントがありましたよね。あれも実話ベースだったりするんでしょうか。

ものまね芸人として名を馳せる友人から、久しぶりに呼び出された会社員の男。「一般人と話してインプットがしたい」という友人に渋々付き合うことに。
MOSHデータ販売:ニューヨーク単独ライブ「Last Message」より)

屋敷 いや、あれは違います。自分が成功した理由を偉そうに喋ってるやつおるよなっていうところから作ったネタですね。だからものまね芸人さんをイジりたいわけではないです。

――なるほど。演劇風のコントも雰囲気が違って面白かったです。最初「あれっ?」と思ったんですが、見ていると引き込まれていって。

真っ白な服を着た男性が朗々と言葉を紡ぐなか、観客の歪な笑い声が響く。やがて暗転した先には……。
MOSHデータ販売:ニューヨーク単独ライブ「Last Message」より)

屋敷 あれも演劇っぽいネタをおもしろがられへんかなという感じでした。ネタを作るときは、核みたいなもんを出して、それをどういうふうに見せたらいちばんおもろいかなって考えることが多いですかね。コントは特に。

一気に8本くらいのネタを見る体験をしてほしい。

――ロケのコントでは、『キングオブコント2021』の「ウェディングプランナー」に登場したキャラクターが再度出てきましたよね。「OKです!」の瞬間、客席もワッと湧いていて。

俳優の街ブラロケに無茶ブリするディレクター。競馬が趣味。
MOSHデータ販売:ニューヨーク単独ライブ「Last Message」より)

屋敷 初めてのシリーズものですね。

嶋佐 前に単独でやったネタを『キングオブコント2021』決勝でやって最下位になって、『ラヴィット!』でいじってもらって。その流れがあったんで、もう一回単独で同じキャラクターを出してみようかなと。

屋敷 今まで単独のネタに同じキャラが続けて登場することってなかったんですけど、去年は賞レース出やんって決めたんで、そんなんもありやなと。はじめて「お客さん喜んでくれるかなあ」みたいな感覚で作りましたね。

嶋佐 あのキャラクターの元ネタになった舞台監督の及川さんもVTRで登場してくれましたしね。

――ご本人登場の競馬企画、最高でした。あと、会場の仕掛けも面白いですよね。昨年はロビーにYouTube『ニューヨークのニューラジオ』のセットがありました。

屋敷 社員さんが考えてくれたんです。僕の版画もあったし、嶋佐のインスタものまねパネルもあって。結構盛りだくさんでしたね。

嶋佐 確かに。もうねえな、やること。

――競馬企画で負けた分を取り返すべく、嶋佐さんが自前で作ったシールを会場で販売する企画もありました。

マイナス分を補填するため急遽制作し、会場限定で販売された嶋佐兄弟シール。1枚200円。

嶋佐 あれは本当に助かりました。気持ちマイナスくらいまで戻ってきたんで。皆さんのおかげです。感謝です。

屋敷 そういう仕掛けも、何か機会があったらやりたいですね。シールはほんま直前で決まったんで。

嶋佐 ほんとに負けちゃったんで、僕が。

――(笑)。『ラヴィット!』や『超絶限界~ソコまで見せる!? 大百科』のようなバラエティ番組でお二人を知った人も多いと思うので、ネタの面白さが届くといいですよね。

屋敷 そうですね。『ENGEIグランドスラム』みたいなネタ番組に出させてもらうことはちょいちょいあるんですけど、そういう場所では1〜2本しかネタができない。ぜひ一回、一気に8本くらいのネタを見る体験をしてほしいなと思いますね。

――そういえば嶋佐さんはフェスがお好きだと思うんですが、単独の日程が大きめのフェスと被ってませんか?

嶋佐 そうなんですよ、毎年やっちゃうんですよね。去年はFUJI ROCK FESTIVALと被ってたし。今年は、北海道だとRISING SUN ROCK FESTIVAL、福岡はNUMBER SHOT、東京はサマソニ(SUMMER SONIC)。被りまくってます。

屋敷 被せにいってるくらい被ってるやん。

嶋佐 いやー、失敗しました。

――フェスと被ったことへの意気込みはありますか?

嶋佐 被ったことへの意気込みですか? 被ったことへの意気込みか。

屋敷 お前、サマソニ嫌いって言ってなかったっけ(笑)。

嶋佐 (無視して)……そうですねえ、今年のサマソニは絶対行きたかったんですよ。だからほんと悔しい。確かもうチケット完売してるんですよね? なんで、行けなかった人は全員僕らの単独に来てほしいです。俺も気持ちは一緒なんで。サマソニ我慢して一生懸命頑張るんで! 来てください!

プロフィール

ニューヨーク

屋敷裕政と嶋佐和也によるお笑いコンビ。NSC東京校で出会い、2010年にコンビを結成。ヨシモト∞ホールで活躍後、2019年と2020年の『M-1グランプリ』に2年連続で決勝進出。『キングオブコント2020』準優勝。2019年1月から公式YouTubeチャンネルを開始し、週1回の生配信「ニューヨークのニューラジオ」をスタート。『超絶限界~ソコまで見せる!? 大百科』(フジテレビ)、『マッドマックスTV論破王』(テレビ朝日、ABEMA)、『まだアプデしてないの?』(同)、『ラヴィット!』(TBS・木曜レギュラー)などに出演。2022年に行われた単独ライブ『Last Message』の公演データを「MOSH」で販売中。

インフォメーション

ニューヨーク単独ライブ「虫の息」

ニューヨーク単独ライブ「虫の息」

〈開催日程〉

・名古屋(名古屋市芸術創造センター)
7月12日(水)18:00 開場 19:00 開演

・福岡(よしもと福岡 ダイワファンドラップ劇場)
7月22日(土)①12:00 開場 13:00 開演 ②16:00 開場 17:00 開演

・大阪(梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ)
8月5日(土)①12:00 開場 13:00 開演 ②16:00 開場 17:00 開演
8月6日(日)①12:00 開場 13:00 開演

・北海道(共済ホール)
2023年8月11日(金)①12:00 開場 13:00 開演 ②16:00 開場 17:00 開演

・東京(東京芸術劇場 プレイハウス)
8月17日(木)18:00 開場 19:00 開演
8月18日(金)18:00 開場 19:00 開演
8月19日(土)①12:00 開場 13:00 開演 ②16:00 開場 17:00 開演
8月20日(日)①12:00 開場 13:00 開演 ②16:00 開場 17:00 開演

〈チケット情報〉

前売5,000円(税込・全席指定。FANYで販売中)

※未就学児童不可
※当日券に関しては要問い合わせ

〈オンライン配信〉

8月20日(日)東京芸術劇場プレイハウス公演
配信開始17:00、配信終了18:30、チケット 2,000円(税込)FANYで販売中

※見逃し視聴は8/22(火)17:00まで
※販売は8/22(火)12:00まで