カルチャー
【#3】「草津節」湯けむりシティ・ブーガルー
2021年4月23日
text: Katsumi Tanaka
80sカシオトーンの電子ギターを駆使して、築約70年の米軍ハウスから
エレクトリック民謡をお届けする『民謡・イン・ダ・米軍ハウス』。
これまで「黒田節」「木曽節」と2曲仕上げたところで、電子ギターの音色に限界が。というか自分の引き出しの限界で、早くもネタが切れてきました。
連載て大変ですね・・。
そこで、YAMAHAのキーボードを登場させることに。違う楽器で、音色を変えてこの窮地を乗り切ろうという算段です。
“電子ギターを駆使して〜”というコンセプトが早くも破られましたが、YAMAHAキーボードの「ヴァイブス」という音色に、アンプリチュード・モジュレーションという謎のエフェクトボタンをONしたところ、
夢心地の響きが得られました。
そんなリラクゼーション感のある民謡ということで温泉のお湯をかき混ぜるときに唄われた“湯もみ歌”の「草津節」を、ハウスの風呂場からお贈りすることにしました。
当初、シャワーで熱湯を出して湯けむりの演出をしたところバスルームがムンムンのサウナ状態に・・。
機材もヤバそうだったので、泣く泣く断念しましたが、ジャングル感のあるバスルームが良い鳴りで、気持ちよかったです。
プロフィール
田中克海
たなか・かつみ|かつて戦後間もない頃、偉大なる先達――東京キューバンボーイズ やノーチェクバーナが大志を抱き試みた日本民謡とラテン・ リズムの融合を21世紀に再生させるバンド、民謡クルセイダーズ のリーダー/ギタリスト。東京西部、米軍横田基地のある街、福生 在住の田中克海と民謡歌手フレディ塚本の二人を中心に2011年 に結成された民謡クルセイダーズ。失われた音楽「日本民謡」をも う一度「民の歌」として蘇らせるため、カリビアン、ラテン、アフ ロ、アジアなど様々なダンス・ミュージックとの融合を試み、メン バー・チェンジを繰り返しながら、2016年、現在の10人編成 となる。2017年12月にファースト・アルバム『エコーズ・ オブ・ジャパン』をリリース。フジロックフェスティバルや東京J AZZ、Peter Barakan’s LIVE MAGIC!など人気フェス出演を果たす。2019年4月にファ ースト・アルバムがイギリスでリリースされて以降、コロンビアや ヨーロッパ・ツアーを敢行し、オーストラリアとニュージーランド で開催されているフェス、WOMADにも出演。2020年8月、 コロンビアのバンド、フレンテ・クンビエロとのコラボレーション によるEPをリリースするなど、国内外で高い評価を受けている。
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