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Vibramソールのことちゃんと知ってる?
靴の裏にキラリと光る<ヴィブラム>の黄色いロゴ。その歴史を紐解いてみよう。
2021年3月9日
illustration: Okataoka text: Neo Iida
靴底までオールレザーの革靴を買うと、コツコツという地面の感触が心地よい反面、「雨が降ったらどうしよう」という不安が頭をよぎる。そういうときはいつも、街角の修理店に駆け込んで、「ヴィブラムソールで!」と一声。これで滑り知らずの革靴の出来上がりというわけ。
スヌープ・ドッグのアルバム「Da Game Is To Be Sold, Not To Be Told」のジャケットを見て、すぐにイエローのロゴに気付くくらいのマイメンなのに、そういえば出身も正体もよく知らない。これは友達失格だ。改めて<ヴィブラム>の色々を調べてみた。

まずは誕生から。創業者は、1900年にイタリアのミラノで生まれたヴィターレ・ブラマーニ。父親が木工職人で、子供たちが「スキーしたい」と言えば作ってくれるような家庭環境で育ったのだそう。父親のスキー板を持って山に行くようになり、まだ15歳くらいの頃にイタリア山岳会に入会。そこからガンガン山に登りはじめて、成人後は『ブラマーニ スポーツ』という登山用品店を持った。

最初の登山ショップをオープン
この通りというのが“スピーガ通り”という、ミラノ屈指の高級ブティック街。御曹司同士の横のつながりも強く、のちに<ヴィブラム>初のゴムソールを焼いてもらうことになるタイヤメーカーの<ピレリ>ともこの街で出合ったそうだ。



登山ショップの店長になったものの、店には立たず、登山に明け暮れたヴィターレ。しかし決して道楽ではなく、山のスペシャリストとして数々の登山道を切り開いていった。店はミラノのど真ん中にあるから、いつの間にか登山家たちの溜まり場に。ヴィターレは30代にして、イタリア登山業界の中心人物になっていたという。

山岳事故を経験しラバーソールの作成に取り掛かる
しかし1935年、ヴィターレが35歳のときに悲劇が起きる。スイスのヴァルブレガリアにある標高3305mの山であるプンタラシカ登頂を目指して山岳隊を組み山に登ったところ、衝撃の大事故が発生。突然の天候の変化により7人中6人が亡くなってしまった。しかし、ヴィターレはただひとり奇跡の生還を果たす。この頃の登山靴は革張りで、靴底に釘を打ってスパイクのようにするのが通例。非常に重く、耐寒性もない登山靴を履いていたのがこの事故の原因だった。

最初のヴィブラムソール「カラルマート」発売
九死に一生を得たヴィターレは、すぐにオリジナルのソール開発に着手する。こうして、自ら山を登りながらソールを丁寧に読解して作られたのが1937年誕生の「カラルマート」だ。形を見て、「ああ、あれか!」とわかるくらい、今ではソールの定番になっている。

改めて〈ヴィブラム〉のソールについて復習してみよう。原材料は、インドネシアやマレーシア原産のナチュラルラバーやオイルなど。材料はひとまず小さいピースにカットし、グラインダーで混ぜ合わせ、何度も練り上げて空気を抜きながら強度を高めていく。それを切り出し、プレスした後、焼いて出来上がる。
使用する環境ごとに材料の比率がレシピのように決められているので、〈ヴィブラム〉ではこれらのゴムの配合のことを「コンパウンド」と呼んでいる。あらゆるソールは溝の形状などの「デザイン」と用途に適した「コンパウンド」が一緒にならないと始まらないという。
〈ヴィブラム〉の祖ともいえる「カラルマート」は、イタリア語で“キャタピラ”という意味を持つ。歩行時に体重がどのように移動するか、雪のような物質を踏みしめるときにはどう着地するべきか、力をどちらに逃がすべきか、そうした細かい点を調べ上げ、部位ごとに異なる機能をもたせた。これが〈ヴィブラム〉の定番ソールとなる。

生産工場を開設
1945年にはアルビッツァーテに生産工場が完成。現在も同じ場所に工場と本社があるそうで、全世界に向けて生産を行っている(他に中国、北アメリカ、南アメリカにも工場がある)。人口3000人の小さな街で、周辺には目立ったスポットもないそうで、敷地内にはレストランを完備。ジェラートワゴンもあるというのがイタリアらしい。

K2初登頂
1954年にイタリア登山隊がK2遠征で史上初踏破を成功。このとき、メンバー全員が<ヴィブラム>のソールを採用した登山靴を着用していたのだそうだ。〈ヴィブラム〉はこの遠征のために、山の標高に合わせた3タイプのソールを開発。山行序盤に適した「ヘラクレス」、中高度は「ロッチャ」、そして標高7,600メートル以上で使用する「モンターニャ」。高さごとの微細な変化に対応した靴作りが、前人未到の記録を残したのである。K2の標高8,611mがブランドのスタート地点だったとも言える。

黄色いロゴの誕生
ちなみにこのロゴマークが誕生したのは1947年。八角形は、ミラノ本店近くにあるドゥオモ・ディ・ミラノ(ドゥオモ広場)のアーケードの形を採用したもの。当初はモノクロだったが、1969年に現在と同じ黄色にアレンジされた。
そして現在の<ヴィブラム>




さて、2021年の今、ソールの生産量は年間4000万足を越え、その種類は年間300種ほど、パートナーブランドは大体1000社ほどあるという。
ソールの形状もぐんぐん進化している。最近の注目株は「メガグリップ」。トレイルランニング用に開発された水にめっぽう強いソールで、<コンバース アディクト>にも採用された。「アークティックグリップ」は氷への強度が半端ない。ソールに桃の表皮のようなケバケバを付けて、氷の上でも滑らない仕様に。こちらは〈スイコック〉の靴でも使われているらしい。
また、今年3月には新開発の「トラクションラグ」が登場。ソールのラグの側面に細かな凹凸の突起を付ける技術で、最大25%トラクションを向上させることができるそう。「メガグリップ」や「アークティックグリップ」と組み合わせると、よりパフォーマンスがアップする。
K2という世界最高峰でのスタートはすごく眩しかったけど、60年以上の時間をかけて、じりじりと標高を下げてきた〈ヴィブラム〉。ワールドワイドな老舗企業でありながら、技術開発に余念がなく、駅のリペア店で気軽にカスタムできるくらい親しみやすい。歴史を知って、余計に信頼が増した。これからもずっと、隣のソールでいてほしい。
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