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〈adidas Originals〉とミュージシャンの肖像。#4

ゼンダマン

2025年9月18日

〈adidas Originals〉とミュージシャンの肖像。


photo: Ryohei Ambo
styling: Kazuro Sanbon
grooming: Tenju
edit: Koji Toyoda

スニーカー「アディゼロ アルク」¥18,700、チームガイストアディカラートラックトップ¥13,200、チームガイストアディカラートラックパンツ¥12,100(すべてadidas Originals/アディダスお客様窓口) その他は私物

「めっちゃ、ラスタカラーじゃないですか!」。「アディゼロ アルク」を基調とした今回のスタイリングを、ロケバスで着るなり喜んでくれたレゲエディージェイのゼンダマンさん。彼はジャマイカ帰りの才能溢れるヤングガンとして精力的に活動。ジャマイカ修業時代には、現地での生活を記録した『Zenda Mi Zenda Z』というYouTubeチャンネルが鬼ボス(レゲエ用語でバズる)っていたから、レゲエ好きじゃなくともその甘いフェイスに見覚えがあるんじゃないかな?

 今回の「〈adidas Originals〉とミュージシャンの肖像。」は、そんな彼と東京近郊の自然の中でフィールドレコーディング。「え、普通スタジオで曲は作るもんじゃないの?」と思ってしまうけれど、ゼンダマンさんの場合、リリックの草案は大自然の中に身を置きながら、リディム(レゲエ用語でトラック)を聴いていると、天から降りてくるように言葉がポンポンと思い浮かんでくるんだそう。

「これぞジャーガイダンスですよ。ジャーとは、レゲエミュージックを愛する人たちにとって大切な存在。そんなジャーが何事も導いてくれるというのが、僕らの世界で多用される“ジャーガイダンス”という言葉なんです。そして、その“導き”に気付けるか否かがキモ。日常で起きるすべての出来事をポジティブに捉えることができたら、それは自分にとって価値ある体験になるじゃないですか? 結果的にどんな事物もプラスに働く魔法の言葉なんです。なかでも自然は、街の中じゃ気付けないことや大切なことを察するのにちょうどいい環境。曲を作ろうと思いたったときは、近所の川っぺりや緑が溢れる公園に足を運ぶことが多いですね」

Zendaman/スニーカー「アディゼロ アルク」¥18,700、チームガイストアディカラートラックトップ¥13,200 (ともにadidas Originals/アディダスお客様窓口) その他は私物 Yoppy/スニーカー「アディゼロ アルク」¥18,700(adidas Originals/アディダスお客様窓口) その他は私物

 そんなジャーガイダンス散歩のお供は、同じくレゲエアーティストのYoppyさん。ゼンダマンさんが手綱を引く、ジャパニーズレゲエシーンの新しい潮流「ネオトキワmovement」に参加する、「誰の口角も下げさせなーい!」をモットーにするレゲエディージェイだ。

「Yoppyとは、知り合って2年くらい。お互いに別の人から『二人はバイブスが合うはずだよ』とは言われてて、実際に会ってみたら、驚くほど息ぴったり(笑)。昨年発売した僕のアルバム『ネオトキワ』の中の『雲になって』という曲で初めてタッグを組みました。このアルバムは僕にとってターニングポイントで、参加してくれたYoppyをはじめ、AriwaやChoujiなど、レゲエを愛する気持ちを持った仲間たちと『ネオトキワmovement』というクルーを作るきっかけにもなりました。’90年代後半に大阪発信でジャパレゲ界に大きなうねりを作った『Tokiwa Dem Crew』のように、’20年代のレゲエシーンにもう一回ムーブを巻き起こそう! というのが大きな目的なんです。そのとっかかりとして、コンピレーションアルバムを制作している最中。少しずつ曲も仕上がってきていますが、もし僕がリスナーだったとしてもかなりぶち上がる内容になっていますね。大推薦!」

なんて熱いことを言いながら歩きラガ(ながら)している側から、Yoppyさんと自然に転がるいろんなネタから言葉遊び。「山に女でヤマメなら、山に男でヤーマンや」「思い出とゴミは持ち帰ろう」など、リリックの原型のようなものが次々と出来上がる。こんなふうにゼンダマンさんが即興的にリリックを作る術を学んだのはジャマイカ時代なんだそう。

「18歳で高校を卒業して地元の岩手から“渡ジャマ”して最初に喰らったのは、ジャマイカ人のレコーディングの仕方。その場でリディムを聴いて、その場で歌詞を作ってレコーディングしていくんですよ。それがダンスホールの作り方。それまでの岩手時代はノートにゆっくりゆっくり歌詞を書き溜めていくスタイルでしたが、その現場を目の当たりにしてから、そのときのバイブスとガイダンス任せで降りてきた言葉を紡ぐスタイルに変わりましたね。だから、いつも何かしらのワードが降ってきている感じですね」

Zendaman/スニーカー「アディゼロ アルク」¥18,700、チームガイストアディカラートラックパンツ¥12,100(ともにadidas Originals/アディダスお客様窓口) その他は私物 Yoppy/スニーカー「アディゼロ アルク」¥18,700(adidas Originals/アディダスお客様窓口) その他は私物

 まさに歩くラスタ! そして、仕舞いにはイヤホンを恋人繋ぎして二人で同じリディムを聴きながら、シング・ア・ソング。その絶妙なコンビネーションのハーモニーが、小鳥が囀る大自然の中に響き渡り、聴いているこちらもその不意打ちに鳥肌が立ってしまった。ちなみに今歌っていたのは何という曲?

「二人で初めて作った曲『雲になって』を違うリディムで歌ってみようよ! と遊んでました(笑)。でも、レゲエの場合、いい曲はどんなリディムに乗せてもちゃんと歌えるのが大前提。逆にうまくハマらないときは、その曲はあんまりだなと思ってしまいますね。だから、二人で仕上げたこの曲はやっぱり抜群だな、と再確認できましたね」

 そんなふうに大自然の中で曲を作りながらラガウォークした後は、たまたま見つけた蕎麦屋で昼飯休憩。店の名物、とろろそばに仲良く山菜トッピングをして無我夢中にかっ喰らう。バイブスを再充填し直して、この後も自然の中での曲作りを続けるそうだ。そんな彼に一番気になることを最後に聞いてみた。レゲエの魅力って?

「レゲエの良さは、曲のリズムに体を委ね、リリックに耳を傾けることで心の内側に秘めた大切な何かに気付かされること。例えば、他の人をもっとリスペクトして生活しようとか。自分を産んでくれた母ちゃんにリスペクトしようとか。日々のいろんなことに対するリスペクトを思い起こさせてくれる音楽なんです。そこがめっちゃ好きなんですよね」

プロフィール

ZENDAMAN

ぜんだまん|2000年、岩手県生まれ。レゲエ好きの父とジャズ好きの母に育てられ、16歳の頃からレゲエを歌い出す。高校卒業後、渡ジャマ。1年過ごし、現地の野性味溢れるバイブスに喰らいながら、一度は帰国するもすぐさま再渡ジャマ。そこでの4年間に及ぶ武者修業の様子はYouTubeチャンネル『Zenda Mi Zenda Z』にてチェック可能。現地の紅白歌合戦と呼ばれるレゲエ祭『Sting』にもアジア人最年少で出演。2020年にファーストアルバム『ZENDA MI WORLD』を、昨年にはセカンドアルバム『ネオトキワ』をリリース。

Instagram
https://www.instagram.com/zendaman_official/

インフォメーション

〈adidas Originals〉とミュージシャンの肖像。#4

adidas Originals ADIZERO ARUKU

個性的なフォルムが目を引く、〈アディダス オリジナルス〉のニューライフスタイルシューズ。その特徴的なソールは、かかとで着地してからつま先が地面を離れるまで、滑らかな体重移動をサポート。さらに厚底シルエットは、ソフトなSwirlfoamクッションのおかげでまるで雲の上を歩いているような履き心地。その快適な“ARUKU”体験は目から鱗だ。ちなみにスポーティなメッシュアッパーは、隠れ定番「ADIZERO PR」へのオマージュ。春夏のポップなカラーリングに加え、今季はシックな色合いが仲間入り。

Official Website
https://www.adidas.jp/