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謎多き〈NONFICTION〉の物語。
2025年3月28日
illustration: Shinji Abe
photo: Koichi Tanoue
text: Neo Iida
『コンランショップ』で見かけた香水のボトルが目にとまり、蓋を取って試したら、上品で優しい香りがパッと弾けた。空気や肌にふわっと馴染む心地よさがあって、香水を付ける習慣がなかった自分も思わず欲しいと思えた。パッケージを見たら、ソウル生まれのフレグランスブランド〈NONFICTION〉のものだという。ラベルはテキストだけが配置されていてシンプル。その凛とした佇まいが気になって、〈NONFICTION〉のことを調べてみることにした。
Story 1
アート業界出身の創業者。
〈NONFICTION〉の創業者は、クリエイティブディレクターのチャ・へヨン。元々彼女はアート業界の出身。アートコレクティブを立ち上げて運営に携わり、アーティストの作品を観覧できるアートギャラリーを作るなど、美術にまつわる活動を行ってきた。それまで美容業界での経験はなかったという。それなのに、どうしてフレグランスを作ることになったのか。
Story 2
バスルームからすべてが始まった。
忙しく働いていたチャ・ヘヨンにとって、ゆっくりとくつろげる時間は1日の終わりのバスタイムだった。シャワーを浴びて自分の内面と向き合うなかで、フレグランスのブランドを作るアイデアを思いついたんだそう。そこで美容業界へと転身、〈NONFICTION〉を形にした。
確かにバスルームにはシャンプーや石鹸といった香りのいいもので溢れているから、「こんなボディソープがあったらいいな」くらいのことなら、自分でも体を洗いながらボンヤリ妄想しそう。でもチャの構想はもっと根源的で、“最も素直な自分と向き合う時間”を丸ごと形にしようと考えたのだ。だからコンセプトは「Ritual」。直訳すると「儀式」「習慣」であり、〈NONFICTION〉を使うことで、リラックスできる時間が開かれていく。
Story 3
ラベルに隠されたメッセージ。
〈NONFICTION〉のパッケージは、半円と長方形を組み合わせた白いラベルにテキストフォントがのった、非常にシンプルなものだ。部屋に置いても様になるし、とても洒落ているけれど、そこにはしっかりと意味がある。
半円と長方形の組み合わせ方は、よく見ると4種類に分かれていて、これはそれぞれの香りの属性を表している。長方形が上にあり、半円の弧が上を向いているのがムスク、同じく長方形が上で、半円の弧が下向きなのがフローラル&フルーティ。そして長方形が下、半円の弧が上向きはウッディ。最後に長方形が下、半円の弧が下向きがアロマティック&シトラスだ。〈NONFICTION〉には香水やハンドクリーム、ボディソープなど様々なアイテムがあるし、様々な香りがあるけれど、パッケージには必ずこのルールが採用されている。デザインのためのデザインにならずに、ちゃんと意味を持っているんだ。
Story 4
アートワークを読み解く鍵は“光”にあり。
ボディソープなどのキャップや外箱にある模様は「スペックル」(斑点)と呼ばれるパターンだ。一見アメリカのコンポジションノートみたいだけれど、それほど強くはなくて、星みたいなポツポツがたくさんあって綺麗。これは木漏れ日をモチーフにしたもので、デザインで点をつくり凹凸を表現することで光と影が生まれ、温かみあるコージーな雰囲気を醸し出しているのだそう。
光というテーマは、空間づくりでも同様で、どのショップも通りに面して大きな窓があり、フロアに光がたっぷり入る設計になっている。これもチェが考えるコンセプト「Ritual」に沿ったもの。バスタイムのような時間を体験してもらう仕掛けのひとつだ。
Story 5
香りを作るのは世界的な調香師たち。
〈NONFICTION〉の香りは全部で11種類。すべて世界中の調香師とともにオリジナルの芳香を作り上げていて、新たに加わった「THE BEIGE」と「THE GREY」のふたつのフレグランスは、フランスを代表する調香師モーリス・ルーセルが監修したもの。〈シャネル〉の研究室で研鑽を積み、〈グッチ〉〈エルメス〉〈資生堂〉など世界中のブランドのもとでフレグランスを作り続けてきた彼は、ムスクやアンバー(琥珀)を好み、官能的な香りを得意としているそう。「THE BEIGE」と「THE GREY」も、〈NONFICTION〉らしさが感じられるリッチでスペシャルな香りだ。
Story 6
ショップに置かれたキューブの正体。
ソウルに4店鋪を構え、香港やタイにも展開を見せる〈NONFICTION〉。ショップのデザインは全て建築家のチョ・ヒョンソクが手掛けており、店鋪ごとにコンセプトを立てて空間を演出している。
実は、これらすべての店舗には、同じ作家によるアート作品が什器として使われている。アーティスト兼デザイナーのユン・ラヒが作るアクリルの立方体は、透明だったり淡く色づいていたりして、角は丸みを帯びて有機的だ。手作業で仕上げたひとつしかない形が、香水の瓶やハンドクリームのパッケージを優しく受け止めている。
物語の続きは、自分の目で確かめよう。
この春、日本初のショップが代官山にオープン。
そんな〈NONFICTION〉の日本初となる直営店が、3月に代官山にオープンした。代官山駅の目の前に鎮座する白い建物がそうで、窓ガラスとファサードには大きなロゴ。一軒を丸ごとリノベーションし、〈NONFICTION〉の世界を体験できる空間になっている。
内装を手掛けたのは、これまでの直営店と同様、建築家のチョ・ヒョンソク。「Ritual」をテーマに置きながら、代官山ではアートギャラリーを意識した場所づくりを行ったそう。アートを見るように店内を回遊しながらフレグランスを試す、なんとも贅沢な時間が過ごせる。

エントランスを入ると、右と左にスペースが広がっている。テスターも十分に置かれているので、今の自分に合った香りを探そう。奥には、ギフトカードにメッセージを書くためのデスクも置かれている。壁にかけられたランプはニューヨークの作家、マデリーン・コーベンの作品。アートピースがささやかに飾られているのも素敵だ。
1階ではオールドパルファム、キャンドル、ボディケア、ハンドケア、ギフトセットなどを販売。壁面の壁では、〈NONFICTION〉がキュレーションした雑貨が並ぶギフトショップを展開している。主に韓国人の作家によるアイテムが多く、什器を手掛けるアーティスト、ユン・ラヒのトレイも購入できる。
さらに2階には、ソウル国内にもまだない、世界初のカフェが誕生。陽が十分に射し込む店内で、ラテや紅茶の他、オリジナルのドリンクでひと息つける。フレグランスをイメージしたドリンクも色々あり、バジルを使った微炭酸の「バジルレモンスプリッツ」や、よもぎとミルクを使った優しい甘さの「ヨモギラテ」など、食の面でも〈NONFICTION〉の創造性を堪能できる。

ユン・ラヒのアクリル作品の上で美しい姿を見せるのは、落ち着いた雰囲気をまとう「THE BEIGE」(¥27,170/100 ml)と、スモーキーな魅力のある琥珀色の「THE GREY」(¥27,170/100ml)。モーリス・ルーセルが作った奥行きと広がりのある香り、ぜひ試してみてほしい。

先行発売のナリシングヴィーガンリップバーム(各¥3,520)。「ハニー」「バニラ」「ベルガモット」の3つの香りから選べる。

オリジナルのプロダクトのほか、さまざまな韓国の作家とコラボレーションしたアイテムも販売されている。こちらはセラミックスタジオ「イーストスモーク」による、伝統的な韓国建築の瓦をイメージしたカップ&ソーサー。

プレゼントに喜ばれること間違いなしの、ハンドクリームとヴィーガンリップバームのギフトセット(¥5,280)。なおオールドパルファムを買うと、瓶に名入れをしてくれるサービスも。
ふらっと立ち寄って新しい香水やリップバームを試したり、友達へのプレゼントを探したり、お茶をしたり。毎日のなかに「Ritual」な場所があると、いったん時間を止めて自分と向き合える。〈NONFICTION〉の優しい香りが、代官山で待っている。
インフォメーション
NONFICTION DAIKANYAMA
◯東京都渋谷区恵比寿西1-35-16 ☎︎03・6416・0339、03・6416・3938(カフェ) 11:00〜20:00、カフェ 11:00〜19:00 無休
Official Website
https://jp.nonfiction-beauty.com/
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