ファッション
TPOに合わせた、忙しい編集長の1週間の着こなし。
PARIS/SNAP & SURVEY THE STYLE
2025年1月28日
誰が言ったか、毎日同じような格好をしているとその人のスタイルが確立していき、やがてスタイルアイコンになるという説。クリストファー・ニケはまさにそんな人で、雑誌の編集長として毎日違うTPOに合わせて服を選んでいても印象は一貫しているし、だからこそ〝ここぞ〟という場でもスーツ姿が自然だ。実際彼が着るのは、何枚も重ねたシャツ、ベーシックなパンツにエレガントな革靴。レイヤードに欠かせない〈シャルべ〉のシャツは「コットンのポロなんか光沢があってシックになるし、裾の始末も好きなんだ」と相当気に入っている様子で、着用頻度は驚異の週6。それでも退屈じゃないのは、色や素材の組み合わせの妙が効いていて、それが日々異なるから。スタイルの定番を持つことと違いを楽しむことは両立すると、彼を見て思った。

STUDY
2022年に創刊したファッション&カルチャーマガジン。年4回、2024年までに全9号を刊行。クリストファー・ニケがすべて一人で編集を行い、アートディレクションは「Rupert Smyth Studio」が手掛ける。封筒に本誌を入れるスタイルが特徴。2024年10月発売のvol. 8ではDominique Vinantのアーカイブを特集。
オフの日こそ、大事なのは「Study」さ。
近所のお気に入りのカフェ『Dreamin Man』にて。コーヒーとケーキと共に、友人とキャッチアップする楽しい時間。こういうときに『Study』のキャップをちゃんとかぶる。抜かりなくてチャーミングな編集長だ。今日の首元は〈レオローザ〉のポロの襟を絶妙に立てて開いた、品がいいスリーレイヤー。
編集作業は愛するカシミヤと愛犬を撫でながら。
快適なカシミヤのニットがあれば、家での編集作業もはかどる。フランスの〈ベルナール・ザンス〉のクラシックなパンツはリラックスフィットで。「ビーンブーツは3年前に買ったもの。愛犬のキャンディがかじってくれてさ、そのくらいがちょうどいいんだ。履き込んだヴィンテージに見えるよね」
ドレスアップにもカジュアルもお任せのスーツスタイル。
編集長の仕事は日が暮れても続く。ビジネスディナーやオープニングパーティに顔を出す際は、シンプルな〈ザ・ロウ〉のスーツを。とっても快適だから、最近好きなビストロ『Le Maquis』へ友人と行くときにも活躍。
ご挨拶が多いときこそ、マイ・フィロソフィーを発揮。

Jacket – Loro Piana
Polo Shirt – Charvet
Shirt – Comme des Garçons
Sweater – John Smedley
Pants – The Row

「寒がりだから長袖のポロシャツやシャツを何枚も重ねるんだ」。それでも決して首元が野暮ったく見えず案外ちゃんとまとまるのは、重なり合う襟の素材感・風合いが違うからか。
外回りが続き、多くの人に会う日こそまさに自分らしいスタイルで。「〈シャルべ〉の茶、〈ギャルソン〉のくすんだ赤、〈ジョン スメドレー〉のニットポロのネイビー。色の珍しい組み合わせを楽しむのが、いつもの僕なのさ」
癒やしを与えてくれる植物とは、いつも品良く向き合う。

Polo Shirt – Lacoste
Shirt – Charvet
Vest – Post O’Alls
Pants – Bernard Zins
Shoes – Alden

ネイビーとグレーのベーシックな色の組み合わせに、グリーンのポロを合わせているのがポイント。ジャケットはNYでパートナーのお父さんからプレゼントしてもらったもので、プライスレス。
家では花を買う担当の彼。よく行く『Moulié』で選んだチューリップを生けて曰く「家で仕事するから、いつでも見える場所に花を飾って癒やされたいんだ」。フロントをちゃんとしめて、襟元だけでタイトにレイヤード。
タフな外ロケに便利な、いつまでも着たいアウターを。

Jacket – used (Barbour)
Polo Shirt – Lacoste
Shirt – Charvet
Pants – Dickies
Shoes – Edward Green

NYに行ったときにパートナーのクローゼットから見つけたビデイル。「襟につけたピンズはマーケットで見つけたものや、パートナーのものをミックスしてるよ」
重ね着しても寒いパリの冬。リサーチや撮影で外を歩くときは〈バブアー〉のヴィンテージのビデイルが必須。「サイズと長さが気に入ってるけどかなりダメージがあって。テープを貼ってパッチワークみたいにしてる(笑)」
好き勝手に組み合わせる、自由気ままな一日さ。

Parka – Loro Piana
Polo Shirt – Charvet
Hoodie – The Row
Pants – Gap
Shoes – Crockett & Jones

アウター、フーディーのオフホワイトのグラデーションには黄色のポロを。にしてもこのシャツの色の多さ。パリジャンなら1枚は持っているという〈シャルべ〉のシャツを、彼は一体。次回はクローゼット取材か!?
近所のパン屋や花屋、本屋に買い物に出かけるときはコンフォータブルに。〈シャルべ〉のポロの着心地の良さに感謝しつつ〈ロロ・ピアーナ〉〈ザロウ〉〈ギャップ〉を共存させるのはクリストファーだからなせる業。
プロフィール
Christopher Niquet 『Study』編集長
クリストファー・ニケ|雑誌『スタディ』編集長。『Holiday Magazine』の編集も手掛ける。10代の頃からパリでモデル、スタイリストとしても活動してきた。『Self Service Magazine』を経て、27歳でNYへ。コロナ期にパリに拠点を戻し『スタディ』を立ち上げる。
関連記事

ファッション
アウトドアとテックウェアを愛する『オリエンター マッパジン』の作り手たち。
LONDON/SNAP & SURVEY THE STYLE
2025年1月22日

ファッション
バイカーたちの軽やかな愛車と気負わない着こなし。
TOKYO/SNAP & SURVEY THE STYLE
2025年1月20日

ファッション
今、世界が注目するスケートクルー「ラットラッツ」。
MILAN/SNAP & SURVEY THE STYLE
2025年1月24日

ファッション
若きテーラーによる、肩肘張らない自由なトラッド。
LONDON/SNAP & SURVEY THE STYLE
2025年1月27日

ファッション
深秋の北京を走る軽快な自転車とレイヤードスタイル。
BEIJING/SNAP & SURVEY THE STYLE
2025年1月25日

ファッション
週刊誌『ザ・ニューヨーカー』で働くスタッフたちのデスクと仕事着。
NEW YORK/SNAP & SURVEY THE STYLE
2025年1月23日
ピックアップ

PROMOTION
ぼくらを繋ぐ〈KEEN〉の万能シューズ。
KEEN
2025年5月30日

PROMOTION
〈ティンバーランド〉の「スリーアイ クラシックラグ」と渋谷・原宿。
Timberland
2025年6月11日

PROMOTION
12 HOURS ADVENTURE with DEFENDER ディフェンダーが僕らの冒険心を掻き立てる。
DEFENDER
2025年6月4日

PROMOTION
〈OTAKARA NYC〉の色彩豊かな手刺繍の「お宝」を『NEPENTHES』で手にしよう。
〈OTAKARA NYC〉
2025年5月17日

PROMOTION
僕らの毎日に、“チェキ”instax mini 41™を。
FUJIFILM
2025年6月20日

PROMOTION
見上愛さんと、春風吹く東京競馬場へ。
JRA
2025年5月16日