ファッション
深秋の北京を走る軽快な自転車とレイヤードスタイル。
BEIJING/SNAP & SURVEY THE STYLE
2025年1月25日
インディペンデントなアートを中心に、中国のカルチャーが気になるこの頃。その生活やファッションのスタイルについても知りたくなってSNS「小紅書」をディグっていると、発見したのが〈RE 而意〉。言わば「自転車生活」の総合ブランドで、サイクル・ファッション・飲食を複合的に展開するお店が中国の若者に支持されているそう。しかもファウンダーは日本人だというから、千駄ヶ谷のショップに飛び込んでお話を聞いてみると、どうも中国のバイクライフは日本と少し違いそう。俄然興味が湧いてきて北京でスナップすることに。取材時期は「深秋」といって秋の終わる頃で、日中と夜間の寒暖差が激しい季節。しかし広大で平坦な土地はまさに自転車向きで、みんな重ね着してライドを楽しんでいた。小さなタイヤで長距離を移動する人も多く、なかなかタフ!
この自転車を一言で表すなら「通勤から泥遊びまで楽しめる一台」とのこと。荷物を押さえる紐が付いたバスケットや、コロナビールの王冠が付いたステムキャップなど、細かいカスタムが楽しい。
アメリカのブランド〈クラスト〉の原点である「EVASION」というダートツーリング向けフレームを採用し、色の相性を考えてタイヤはグレーに。グリップ力の高いペダルや頑丈なギアなどアクティブな使用を想定しつつもバスケットは大きめだったりと、パーツ選びに整備士の矜持を感じる一台。
マウンテンパーカに革靴を合わせていたりと、足元からクラシックな趣味が窺えるクォクォ。自転車のサドルとハンドルも本革で渋い! 「新旧が交差するようなスタイルが好きなんだ。この愛車もフレームはチタン合金と最新式で、雨に濡れても錆びない。これ以上の恩恵はないよ」
「この〈コルナゴ〉は1989年製だから、僕と同い年。なんだか縁を感じるんだ」と語ってくれたシーペイユェン。レースでもプロに支持されるかなり本格派なイタリア製のロードバイクだけど、服装は暖かさ重視でレイヤード。「首元を詰めたくないから襟なしのキルティングライナーが好き」
ダーユエによれば、この時季の北京で自転車に乗るなら帽子は必須とのこと。「アイテムは基本的に勤務先で揃えています。自転車も〈シクローレ〉という『RE』オリジナルブランドのスチールバイク。改造の自由度が高いモデルだけど、専用の装備は要らなくて乗るのは気軽!」
ベルの代わりのラバーダックやラテ型のバルブキャップなど、実用性よりも童心とユーモアを重視したカスタム。好きなものを寄せ集めたような自転車を見ていると、彼女の職業が編集者というのもなんだか納得。
ニーシュエが乗るカラフルな自転車は、イタリアの〈デアニマ〉というブランドの一台。手作業でペイントされたカーボンファイバーフレームは軽量で、160㎝の身長でも扱いやすいんだそう。「寒くても重装備は嫌だからハンティングジャケットを着てます。狩猟用なだけあって動きやすいんです」
好きなブランドやスポーツ関連のステッカーが貼られたダーウェイの自転車は〈シクローレ〉の「Around Ti」というミニベロタイプのモデルで、前後のライトはデザインの合う〈ノグ〉を採用。「〈ノルダ〉のトレランシューズは自転車でもおすすめ。ダイニーマ製のアッパーとビブラムソールがタフだし、反射素材は夜走るとき安心」
ミュージシャンでありながら、バイクレースで表彰台に上ることもあるというシュンファ。「フラットハンドルのグラベルバイクだと思って乗ってるけど、一応’98年製のフレームに想定よりも大きなホイールを入れて組み上げたマウンテンバイク。だから服もアウトドアを意識してるよ」
サムが首から下げているのはアクセサリーではなく、山口英文デザインの金属製メジャーで、〈ミリセカンド〉という和製ブランドのもの。仕事柄使う場面が多いんだそう。
サイクリングウェアのブランドを主宰するサムは、〈ブロンプトン〉の折りたたみバイクに車輪よりも大きなカバンをくくりつけている。「毎日の通勤で使ってる短距離向きの気軽なモデルだけど、去年はこの自転車でイギリスを横断した。1000㎞以上の長距離ライドをしたこともあるよ!」
気軽なミニベロをドロップハンドルにしてロードバイク風に改造したウェンセンは『RE 而意』のスタッフ。「暖かさはもちろん、通勤時の軽快さも大事にしたいから保温ベストがちょうどいいかなって。日本のファッション雑誌が好きでよく読んでるよ。もちろんPOPEYEもね!」
この〈ブロンプトン〉は世界限定4000台のモデルで配色がお気に入り。片道15㎞(!)の通勤でも使用しているため、長時間のライドに耐えられるようドリンクホルダーなどをカスタム。
シャオユェンズが〈フライターグ〉のバッグにかけているジャケットは〈バブアー〉のアシュビー。去年中国で展開された辰年限定モデルで、裏地が赤いタータンチェックになっている。「イギリス風のエレガントなスタイルが好みです。黒いレザーに茶色のスエードを合わせた靴はハンドメイド」
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