フランスの巨匠デプレシャン監督は、いかにして映画と出会い、自身も撮るに至ったのか。それを映画の誕生と進化をめぐるドキュメンタリーと交差させながら描く、エッセイ映画。いわゆる大文字の映画史をたどりつつ、ときにそこから脱線し、あくまで個人の想いを重視する姿勢(ゆえに『ノッティングヒルの恋人』のジュリア・ロバーツが絶賛されたり)が微笑ましい。リュミエール兄弟による世界初の映画上映会の開催から今年でちょうど130年目。そんなアニバーサリーイヤーを始めるのにこんなにうってつけな映画もない。1月31日より公開。