CULTURE

6月はこんな映画を観ようかな。

待ちきれない夏への思いを胸に観たい5作。

2022.06.01(Wed)

『ある惑星の散文』
深田隆之(監)

『ある惑星の散文』
深田隆之(監)

横浜の本牧を舞台に、それぞれに悩みを抱える2人の女性(脚本家志望のルイ&かつて舞台女優として活動していた芽衣子)の日常生活が交互に映し出される。そして、最終的に2人の人生が交差する。そう書くと慎ましいテンションの作品に思われるかもしれないが、さにあらず。交互に描かれる2人の人生に流れる時間の速さが違ったり、音響設計が不穏だったり、さらっと過激なことをやっているのだ。本作で劇場公開デビューを飾った深田監督は、濱口竜介監督の『偶然と想像』で助監督を務めていたらしい。というあれこれも含めて、ぜひもんで気にしたい1作だ。6月4日から全国順次公開。

『あなたの顔の前に』
ホン・サンス(監)

『あなたの顔の前に』
ホン・サンス(監)
© 2021 Jeonwonsa Film Co. All Rights Reserved

主人公は、長年アメリカに暮らしていながら、突如として母国である韓国に帰省した元女優のサンオク。そんな彼女が、思い出の地をめぐる1日の物語だ。終盤に登場する、サンオクとある男がテーブルを囲んで言葉をかわす姿をひたすら映しただけ……にもかかわらず、物語がどんどん進んでいくシーンは、ホン・サンスの真骨頂。雨の降る路地裏で、2人が傘をシェアしながらタバコを吸うラストシーンに漂うフィルム・ノワール感(サンオクはトレンチコートを着ている!)もしびれた。6月24日より全国順次公開(ホン・サンスの『イントロダクション』も同時公開されるよ!)。

『ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行』
マーク・カズンズ(監)

『ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行』
マーク・カズンズ(監)
© Story of Film Ltd 2020

2010年から21年にかけて公開された111作品を通して、映画の最前線に肉薄するドキュメンタリー。ハリウッド大作はもちろん、インド、ウガンダ、チリ、シリア、チュニジアの作品まで取り上げられるのだから驚くしかない。「あー、映画好きを自称してはいたけど、映画のことなんてなんにも知らなかったなぁー」と、心地よい敗北感が味わえる。まぁ、カズンズ監督は体中に映画関係のタトゥーを入れていて、中には田中絹代のサインを模したものまで含まれているってんだから、勝とうとするほうが間違っているんだけどね。6月10日より全国順次公開。

『スパイダーヘッド』
ジョセフ・コシンスキー(監)

『スパイダーヘッド』
ジョセフ・コシンスキー(監)
SPIDERHEAD. (L to R) Chris Hemsworth as Abnesti, Miles Teller as Jeff and Mark Paguio as Verlaine in Spiderhead. Netflix © 2022

コロナによる延期に次ぐ延期を経て、ようやくただいま公開中の『トップガン マーベリック』は、今年のナンバー1必見作だ。その余韻に浸る間もなく、その監督であるジョセフ・コシンスキーの新作が、Netflixにドロップされる! しかも、とある薬の被験者になった2人の受刑者を描く本作は、日本でも『十二月の十日』が話題になった(訳したのは岸本佐知子さん!)、ジョージ・ソーンダーズの短編小説が原作。これはもう事件というしかない! 6月17日よりNetflixで独占配信。

『HUSTLE/ハッスル』
ジェレマイア・ザガー(監)

『HUSTLE/ハッスル』
ジェレマイア・ザガー(監)
HUSTLE. Adam Sandler as Stanley Sugerman in Hustle. Cr. Scott Yamano/Netflix © 2022.

アダム・サンドラーがプロデュースを務め(プロデューサーとしてはレブロン・ジェームズもクレジットされている!)、主演も兼ねたバスケ映画だ。サンドラー演じる絶不調のバスケのスカウトマンが、海外で脛に傷を持つ有望選手を発見し、一世一代の大勝負に出るという、アツいドラマが繰り広げられる。これまでもたくさんスポーツ映画を作っているが、さすが『アンカット・ダイヤモンド』でひと皮剥けただけあって、今回のサンドラーはひと味違うなぁ。6月8日よりNetflixで独占配信。

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