何かと他人にマウントを取りたがるクリスと、友人であり陽気なボンクラだが妻に捨てられ息子ともうまく行ってないらしいマットが、3日がかりのキャンプに出かける。うだつのあがらない中年男たちのキャンプ話と聞けば、誰もがケリー・ライカートの傑作『オールド・ジョイ』を想起するに違いない。しかし、本作では2人の間に、クリスの娘、17歳のサムを据えている点が大きく異なる。生理中にもかかわらず、それを隠してオヤジたちの空気を読み続けるサムは、タイトルの通り”グッドワン(いい子)”。彼女がいい子であればあるほど、オヤジたちの愚かさが浮き彫りになり、それが物語を動かしていく。そんなサムを演じたリリー・コリアスの、常に憂いを帯びたビー玉のような瞳が忘れがたい。1月16日より公開。
『センチメンタル・バリュー』を観る。
『私は最悪』で話題になったヨアキム・トリアー監督&レナーテ・レインスベ主演コンビの再タッグ作。今度のテーマはズバリ、家族だ。ノルウェーで活躍する女優ノーラの前に、幼い頃に家族を捨てて以来、長らく音信不...
『ブゴニア』を観る。
ネットの陰謀論に洗脳されてしまったらしいテディは、純朴な従弟のドンを従え、製薬会社のやり手経営者ミシェルを拉致監禁する。テディいわく、ミシェルは地球を侵略するエイリアンだというが、彼女には身に覚えが...
『トゥギャザー』を観る。
心機一転すべく山奥に引っ越してきた倦怠期のカップルが、ハイキングの最中に不穏な穴の中に落ちたことで、なぜか体がくっつき始めてしまうというボディホラー。愛し合う2人が1つになる。エモいラブソングの歌詞...
『いくつもの鋭い破片 上』を読む。
近年、ミュージカル化されたり、ルカ・グァダニーノ監督に再映画化されるという噂もあったりと、再評価の渦中にある『アメリカン・サイコ』。その著者による久しぶりの小説がこちら。1981年のLAの高級住宅街...
『実験音楽 1970年から現代まで』を読む。
実験音楽とは何か? 誰もが気になっているはずのその問いに、ジョン・ケージから大友良英まで、半世紀にわたる実験音楽の営みを500名を超える作家とその作品を通して向き合った鈍器本。著者は言う。「私はこの...