21個の母音と19個の子音からなる韓国の表音文字、ハングル。その代表的な書体「アン・サンス体」をデザインしたタイポグラフィー界の第一人者、アン・サンス氏による日本初個展が『銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM』にて開催中だ。
ハングルに宿る独特の造形性に魅せられ、デザイナーとしてだけでなく、作家としても活躍してきたアン・サンス氏。「文字」を常に構造や身振り、概念、そして感覚として捉え、書体デザインだけでなく、絵画や彫刻、インスタレーションやメディアアートなど、多様な媒体に落とし込んできた。本展ではハングルの子音の形態や韓国民画の図像的構成、解体的なタイポグラフィーを融合した《文字図》シリーズが展開される。中でも注目なのが、同じ「漢字」から派生したハングルと仮名を一枚の作品に取り入れた新作だ。ひらがなの最初の「あ」と、ハングルの基本子音の最後「ㅎ」(ヒウッ)を組み合わせ、解体的なタイポグラフィーを融合。「始まりと終わり」が表現されている。「ハングルは漢字の腹を切って生まれた子」、そして平仮名は「漢字からの順産(安産)で生まれた」と語る彼が捉えた、二つの「文字」の関係性に注目したい。
インフォメーション
アン・サンス 個展“Hollyeora(Be Spellbound)”
会場:銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM(東京都中央区銀座6-10-1 SIX 6F)
会期:2025年7月26日(土)~8月18日(月)
時間:11:00~20:00 ※最終日のみ18:00閉場
料金:無料
Official Website
https://store.tsite.jp/ginza/event/art/48615-0944320717.html
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