1970年代、軍事独裁政権下のブラジル・リオデジャネイロ。幸福を絵に描いたようなパイヴァ一家の暮らしは、家長であり政府に批判的だった元下院議員のルーベンスが強制連行されたことにより一変。さらには、彼の妻であり母のエウニセ、娘の1人まで連れて行かれることに。彼女たちは解放されたものの、ルーベンスは行方不明のまま。かくして、エウニセが真相を暴くために動き出すという、実話を元にした作品だ。そんな本作において重要となるのが、写真に他ならない。一家は家族写真を撮ることをならわしとしており、海辺で友人たちを含む楽しげな撮影シーンが冒頭に据えられる。しかし、連行された後、暴力的に顔写真を撮られたエウニセが取調室で見せられるのはファイリングされた反政府活動家たちの顔写真だし、解放後、彼女が軍の横暴を告発すべく国外の新聞に掲載するのも父不在の家族写真。写真は、単に幸せな時間の記録という意味だけなく、ときに攻防の武器にもなるのだ。今やクラウドに大量に保存され、現像されることはもちろん、顧みられることすらほとんどない”データ”になってしまった写真(それは本作のラストを飾る現代パートでも暗示される)が、もっと重要だった時代の記憶としても興味深い作品だ。8月8日より公開。
13:00〜NHK BS『シネマ「シャイアン」』を見る。
メモ:数々の名作西部劇を監督してきた巨匠ジョン・フォードが合衆国政府の政策に翻弄される先住民・シャイアン族の悲劇を描く。1964年/アメリカ
Oneohtrix Point Never 来日ツアーをチェック。
1952年を舞台に、卓球世界一を目指す主人公が道なき道を跳ね回る……現在話題沸騰中の映画『マーティ・シュプリーム 世界をつかめ』。夢幻的に映画を彩るサントラも最高すぎると思っていたら、担当したのはO...
22:00〜NHK Eテレ『最後の講義』を見る。
メモ:人生最後の講義なら、何を語り残すか。各界の第一人者が語る珠玉のメッセージを放送する。今回は「料理愛好家 平野レミ」。こちらの記事も併せてどうぞ!
今村⽂「温かい家 -my red flowers-」に行く。
花や植物を主なモチーフに、半透明のグラシン紙に⽔彩やコラージュを施した作品や、エンコスティックと呼ばれる蜜蝋画の手法を使った作品を制作するアーティストの今村文さん。本展では、2015年に愛知県美術館...
展覧会「うたう仲條 おどる仲條 -文字と画と、資生堂と」に行く。
「松屋銀座」や「細見美術館」、「東京都現代美術館」のロゴデザインなど革新的なデザインを次々と生み出してきたグラフィックデザイナー・仲條正義。とりわけ、長年関わった資生堂での仕事は特筆すべきものだ。同社...